3番線快速電車が(一歌談欒)

3番線快速電車が通過します理解できない人は下がって(中澤系)

下がって

なーんで命令されなきゃならないのという気分になります。だからひっかかる。仮に「下がろう」と呼びかけてみると、ひっかかり感が減ります。

理解できない人は

これもね、失礼でしょ。人のできる、できないつまり能力を云々するのはね。「理解しかねる人は」だとどうでしょう。ひっかからなくなりますね。

通過します

これはいいです。ていねいだ。このまま。ああ、字余りだから「通ります」にする?でもこれ駅のアナウンス感出したいですよね。意味あいが変わるかな‥‥。試しに変えてみましょうか。

快速電車が

字余りだけれど通過するのだから快速電車でしょうね。

3番線

字余りです。3番線である必然性もわからない。下がらないと死ぬよ、の「死」を匂わせて「4番線」なんてどうかな。まあ「しばんせん」なんて言わないけど。「よばんせん」もあまり言わないかな。「よんばんせん」だとやっぱり字余りです。ですが、短歌の読者はなるべく定型に読もうと脳内変換するはず。うん、これでいきましょう。

4番線快速電車が通ります理解しかねる人は下がろう (改作、冨樫由美子)

はい。みごとに改悪できました。
どの句も置きかえようのない表現でできていることがわかりました。
特にひっかかる「理解できない人は下がって」が作品の肝であることは明らかですが、「3番線」もかけがえがない。なぜだかわからないけれど。

3番線快速電車が通過します理解できない人は下がって(中澤系)

かけがえが、ない。

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冨樫由美子

評論等

硬めの散文
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