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奉書

お正月のおせち料理の中に祝い奉書という奉書で巻いたお料理が入ったりしていました。
奉書は弔辞を書いたり香典を包むのに使われたりと、葬儀に関する場面で使われることが多いのですが、最もベーシックな和紙の一つで大切な思いを伝えたい時に効果を発揮します。
奉書紙の由来は室町時代まで遡ると考えられており、当時幕府が公文書を作成するために用いていた最高級の公用紙のことです。そのため、命令書の意味で「奉」書と名付けられたという説が有力です。
当時は、和紙を作るときの原料には楮が多く使われていたため、楮(こうぞ)とよばれる植物を原料に作られた、白い厚手の和紙です。現在の奉書紙の多くは、パルプを使って作られていて、その中で白くてしっかりした和紙のことを、奉書紙とよんでいます。
私にとって思い入れ深い奉書の思い出は、名取になるときにこの奉書に誓いの言葉を書き、お家元に差し出す儀式があったことです。
奉書を見るたびにそのことを思い出します。
明日からいよいよお仕事が始まる方が多いようです。今日もいい一日を。1/4



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