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4月25日 コロナ時代の孤独問題

ポッドキャスト「こんにちは未来」で、たびたび話題にしてきた問題のひとつに、これからの大きな社会課題となるであろう、現代人の孤独の問題がある。特に欧米では、若者からお年寄りまで、シングル人口が増えるとともに、孤独が都会人たちのメンタルヘルスの負荷になっていることを示す研究結果が様々な形で発表されており、「これからは、都会に暮らす人たちの孤独とメンタルヘルスが行政の問題になる」と話題にしてきたのである。

孤独は、人間の精神にストレスをかけ、睡眠や食欲を不安定にしたりすることによって、肉体に圧をかけて、様々な疾患を引き起こす。今後、人間の死因のナンバー1になると言われているし、研究によっては、孤独を、タバコを1日15本吸うことくらい体に悪い、と結論しているものもある。


こういうことを話題にしてきたので、ロックダウンを2ヶ月近くやる中で、もしやこれは、来る孤独時代に向けて、トレーニングをさせられているのではないか?という気持ちになったこともあった。

コロナウィルスがやってくる前から、アメリカ人の28%が孤独だと感じていたという。そこにかぶさった「おうち生活」「社交禁止」である。これはまずいことなんではなかろうか。



ところが、必ずしもそうではない、という見方もある。社会全体がおうち生活をしている今だからこそ、コミュニティを形成したり、人とつながったりする余裕も気運も、いつもよりあるような気もするのだ。全体的に「孤独な人が出ないように」と、お互いに声をかけあったり、「寂しかったらいつでも言ってね」と呼びかけたりしている人のポストに勇気を得る。「集合的孤独」とでも呼べばいいんだろうか、「みんな寂しい」というこの状態が、孤独感を和らげてくれているような気がする。

それにしても、ロボットやAIの導入からプライバシーの放棄まで、「ゆくゆくは起きるはずだったこと」が、コロナウィルスによってブルドーザーのように急ピッチで進んでいく。これはどういうことなのだろう。


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