劇団四季「ノートルダムの鐘」

※ネタバレにならない程度に書く器用さがなかったので諦めてネタバレします。

独身最後の旅行として、名古屋へ劇団四季「ノートルダムの鐘」を見に行ってきました。遠征費も必要だしで、こんな金のかかる趣味流石に続けられない!でも見たいから最後に見に行こう!と、一番出費が激しい時期にどうせ払うならと思い切りました。支払い多くて金銭感覚が麻痺してたとも言います。
けれど、無理してでも見に行って良かったです。

まず私の「ノートルダムの鐘」の予備知識は、ディズニー映画のみ。そして劇団四季=ディズニーっていうイメージを持っていたので、ストーリーももちろんディズニーと同じと思っていました。
そう、ハッピーエンドと。

開演し、キャストたちが登場すると同時に思ったのが「あ、好き」
フードが。フード使い最高じゃん。ダークファンタジー好きな人絶対これたまらんで?性癖ささるで??

まずはカジモドが生まれるまでの話。プロローグ的な部分なんだけどもうこの時点で昂りすぎて泣きそう。成長したカジモドが登場したと思ったら中腰でもなく普通に歩いてくる。不思議に思っていたら舞台上で「化物」になる演出。そうきたかー!(ぶわー!)

後で知ったんですが、原作は差別の表現がかなり酷いらしく。初めて街に行き、仮装じゃないとばれた時の民衆のカジモドへのいじめが結構酷かったんだけど、その辺は原作に寄せていってるということだろか。その分エスメラルダの優しさが益々強調されてました。
そう、エスメラルダの登場シーンも良かった!流石踊り子!私はエスメラルダの脚ガン見!!

この作品、石像役を始めとしてキャストたちの静止時の動かないっぷりが凄い。二階席一列目なのを良い事に、脇にいる止まってる人たちをひたすら見てたんだけど、ぜんっぜん動かない。手を前に出してる体勢の人だっているのに動かない。布も揺れない。あまりに動かないから本当に石像に見えてきます。

フィーバスがかっこいいのもディズニーと違うなと思ったところでした。いや、決してディズニーのフィーバスがかっこよくないという意味ではないんですが、ディズニーは「エスメラルダなんでカジモドとくっつかなかった~~~~~!?」という悔しさが残るかっこよさ?だったのに対して、四季の方は「フィーバス最高…そりゃフィーバスとくっつくわ……」と納得できるかっこよさという違い。

冒頭で書いた通り、ハッピーエンドと思い込んでたのでエスメラルダを火炙りの刑から助けた後、再び意識失っても「どうせこの後フィーバスが登場してなんやかんやで目が覚めるんでしょ~~」ってずっと思ってました。ところが、カジモドがフロロー投げて(フロロー最期の演出の迫力凄かった)倒しても、フィーバス登場してなんやかんやしてても目を覚ます気配がない。気が付いたら数年後白骨化した遺体見つかったエピソードになり、2人の遺体離した途端カジモドの方は粉々になったとか言ってる……。ハッピーエンドと勝手に思い込んでた分、色んなショックが…大きすぎました…。
こういう結末も嫌いじゃない寧ろ好き、なんですが、心に傷を負って劇場を後にしてきましたw

後に公式サイトを見てみると、「ユゴーの原作がもつシリアスな印象を重要視し」ってちゃんと書いてるわ。100%ディズニー仕様じゃなかった。

コーラスの迫力もあり、盛り上がってきたと思った途端、一瞬にして声にがっと全身を掴まれるようでした。全身で感じる音楽ってこういうことを言うんだと思います。大音量に弱い人は注意が必要そう。

ノートルダムの鐘を見た直後に、ノートルダム大聖堂の火事のニュースがあり、少し混乱しました。劇中でカジモドが火事を起こすシーンがあるんですよね。ただでさえ世界遺産が燃えてしまうのは悲しいのに、鑑賞した直後にモデルになった場所がだなんて悲しさ増すじゃん…。