【ひろがるスカイ!プリキュア 第17話】ましろんメインの教訓回。さまざまなましろんを眺めることができる、ましろんのましろんによるましろんのためのましろん写真集のような回でした。
こんちゃ❣ゆんです。
ひろがるスカイプリキュア第17話は、スカイランドの悲劇からは一段落して、ソラちゃんとましろんの熱々カップルぶりが再フィーチャーされた、濃厚なソラまし回でした!
やはりこうでなくてはな!
体育祭を通して、ソラちゃんを通して、ましろんが自分を見つめ直し、新たな自分を見つけていく過程は、ソラましという偏った視点からでなくとも、ドラマチックで吸収できる部分も多かったです!
それでは、さっそくレビューしていきましょう。
リレーはチームプレー
早速名言がでましたね!
「リレーはチームプレー」です。
確かに、一人だけが良い成績を残しても、他のメンバーが上手く機能せず結果的にゴールという勝利を掴まない限りは、目的を達成することができませんよね。
プリキュアにもチームプレーは通ずるところがあり、チームとは何か?を考える上では、リレーは非常に重みのある言葉だったと感じます。
えっほえっほ
ましろんが走るときに発するセリフですが、こののんびり感が非常にましろんらしくて好きです!笑
ましろんの、運動オンチ感が非常によくでた、なにやら牧歌的な呼吸ですよね。
こういう節々の細かな演出が「ふわりひろがる優しい光」を体現していると思います!
対して、ソラちゃんは、爆速で走るからか、キレのある呼吸(というか気合)を見せており、この対比がとても、ソラまし感があって素敵ですよね。
ラルー(リレー)の語源
スカイランド語録が登場していますが、ヤーキターイだったり、ラルーだったり、何やら語源がソラシド市と似ているものが多いのは、やはり、スカイランドとソラシド市の世界観が共通している部分があるからでしょうか?
すなわち、大昔のスカイランドとソラシド市は、共通の世界であって、何らかの原因で空と大地に分離してしまったとかなんとかであった可能性があるのでしょうか。
ソラシド市にもスカイジュエルがある辺り、スカイランドとソラシド市の共通点・類似点は、意識して存在させているものと思われます。
大昔に、アンダーグ帝国から襲撃されて、ソラシド市かスカイランドにあった大事な何かを守るために、何らかの方法でソラシド市とスカイランドを分離させたと考えるのが妥当ですかね。
驚き顔の名手ましろん
今日も登場した、ましろんの驚き顔。
ましろんはツッコミ役担当なので、必然的に驚き顔が多くなるのですが、非常にバリエーションが豊かで、大部分のましろんファンには人気があり、外せない項目となっています。
それだけの顔芸ができるましろんは、ひょっとして、表情筋が豊かなのか?
文化祭では、実は顔芸でみんなを笑わせることができるのではないか?
そう考えると、ふわりひろがる優しい光は伊達じゃないなと感じました。
勝負の世界に厳しいソラちゃん
リレーという競技に勝つために様々な思考と情熱を巡らすソラちゃんは、実はカバトンやバッタモンダーと同じく、強さこそ正義を信条としている部分もあって、なかなか深いものがあるなあと感じました。
ソラちゃんが目指す勝利は、強さの集積の結果であり、逆説的に、強さが正しいとも取れるというわけです。
こうなると、アンダーグ帝国側の「強さが正しい」という言い分に加担しているとも取られ、じゃあアンダーグ帝国の言ってることもソラちゃんやってるじゃん、って話になるわけです。
このあたり、シャララ隊長の「何が正しいかを見極めなければならない」という話とつながり、正しいの定義は、個人やチームの目的、つまり、正しいはその時を支配するルールによって変わってくるんじゃないかと思いました。
ヒーローたるもの、正しいを見極めるためには、その時を支配するルールを把握しなければならない。
そのためには、チームの目的を把握しておかなければならない。
自分たちの「正しい」と、相手側の「正しい」の共有はできないか、折半はないか、妥協点はないか、それを探る。
これこそが、今作の、ヒロガリズム(HeroGirl-ism=ヒーローガール主義=ヒーローガールの主張)に繋がるテーマになるんじゃないかと思います。
そう考えると、エンディングのヒロガリズムで謳っている内容は、ひろプリで伝えたいメッセージそのものであり、ヒロガリズムを反芻することで、ひろプリで描かれている情景の様々に意味付けがなされ、より解像度の上がった世界を楽しむことができるようになるのではないかと考えました。
このあたりは、芸術鑑賞の視点にもなりますが、テーマを解釈するということは、それ以外の関連するもの・全く関係ないもの、いろいろなところから感動をもらい、その感動という「エネルギー」をかけあわせて、新たな視点と新たな感動をもらい、人間性を成長させることに繋がるというわけです。
これが、プリキュアが面白いという一つの理由でもあるんですね。
リレーの特訓という名のイチャイチャタイム
今日がソラましの濃厚イチャイチャ回と言われる所以がこのリレーの特訓の場面で、身体的・精神的に、無意識的にスキンシップを仕掛けてくるソラちゃんが、日頃の影の正妻のましろんの立場を覆して、グイグイ引っ張る夫のような役割をしているように見えて、実に微笑ましいのです。
もう、ずっと、延々と観ていたい。
観ているこっちが恥ずかしくなるくらい、身体もベタベタ触るし、言葉でどんどんましろんの心を責め立てる。
今日は、物語も進んで関係性も深まっていたからこそ、お互いにフランクリーに、もっと心の奥底へ、ダイレクトにメッセージを届けることができていたので、観ていて熱量のあるやり取りだったなと感じました。
こんな友だちがいるって、とても羨ましいですね…。
観ているこちらがそういう感情を抱くのですから、友だちがいなかったソラちゃんは、なおさらの想いがあることでしょう。
同級生の子が、「ソラちゃんといえばましろんだよね」的なことを言っていたのは、至極名言だと思います。
それぞれのスタイルに見るコーチングスキル
さて、そんなこんなで、リレーの特訓を開始するひろプリ勢ですが、ここでは、各キャラクター性が色濃く残る、コーチングの描写がなされていました。
例えば、ソラちゃんは、とにかく当たって砕けろ的な精神論を押し通してくる、情熱型です。
ただし、その精神論は筋が通っており、真理も備えているので、人を突き動かすには十分すぎるほどの熱量が籠もっています。
対して、ツバサくんは、学問で裏打ちされた論理的思考から、力学的に方法論を展開していくタイプのコーチングスキルを持っていました。
面白いのは、人を動かすきっかけは常に、「感情」です。
悔しいだったり、人に好かれたいだったり、そんな「欲=感情」があるからこそ、人はその目的や苦難を解消するために、動くのです。
そんな、人の心に火を焚き付ける役は、いつだって情熱型の精神論なんです。
だからこそ、ソラちゃんは、人を動かすカリスマ性を備えていると言ってもよいでしょう。
では、ツバサくんの、感情が少ない方法論はコーチングに向いていないかと言われると、実はそうでもなくて、感情で動いた初動に、確実に成長させてくれるためのレールを敷く役割をしているのがこの「方法論型」であり、これもまた、理想のコーチングスキルの一貫でもあるわけです。
成長のためにはPDCAサイクルが非常に重要と言われていますが、奇しくも、このスカイランド組の2人が相互的に作用することによって、「情熱」⇔「方法論」が機能し、短期間でましろんが心身ともに成長していくきっかけになれたのは、面白い現象なのではないかと思います。
そして何よりこの、それぞれの役割を持ったチームだからこそ、メンバーの成長ができたっていうのが、今日の「リレーはチームプレー」という話に繋がっていって、とても感慨深いものがありましたよね。
そういう意味でも、今日は教訓回だったわけです。
ましろんは肌がキレイなので観ていて悦になれる
今回の話のもう一つの側面、「ましろん回」である理由に、ましろんのモチモチな肌感とふわりひろがるロングテールとランニングでほとばしる汗を十分に堪能できるところがあるでしょう。
目次にも書きましたが、ましろんは育ちが良いので、とにかく、何をしても美しいのです。
言い換えるならば、温室育ち(過保護傾向?)であり、外界との接触が少なく、刺激に弱い。
つまり、打たれ弱い。
この、ひ弱な感じの印象がするましろんを、危ない危ないとヒヤヒヤしながら眺めるのが、一種のましろんの印象なのですが、これまた、今日のバッタモンダーの「美しいものほど脆く壊れやすい」という言葉が非常に比喩的に突き刺さり、なんだこいつ名言製造機か?と思わせるほどのキラー発言ぶりなんですよね。
強さと弱さの対比でいくなら、今のましろんは間違いなく、「弱い」立場のほうにいる。
でも、ソラちゃんという友だち(補助輪)を通して、様々なイベントや困難を乗り越えて、肉体的にも精神的にも「強く」なっていく。
ソラちゃんの成長譚でありながら、ソラちゃんを通じたましろんも成長していき、そしてそのましろんを通じてソラちゃんもグッと成長していく。
もう、この流れが、非常に尊い。
これが観たいから、ひろプリを観ているようなもんです。笑
そういう意味では、プリキュアへの命題をいつも提示しているバッタモンダーは、ひろプリのドラマメイカーと言っても過言ではないでしょうか。
毎回のセリフの攻撃力が高いので、敵ながら、いつも考えさせられてしまってます。
こんな口撃が毎週続いたら、そりゃあプリキュア側の鬱になるわな、って思いますが、それを乗り越えるたびに強くなっていくひろプリメンを観ることで勇気がもらえるのもまた一つあります。
まさに、ひろプリOPの中盤の「絶望を超えて私たちは強くなる」を体現していますよね!
バッタモンダーの二面性
バッタモンダーといえば、二律背反が裏にあると思いますがどうでしょうか?
例えば、「本当は壊したくないのに」というセリフの裏には、破壊したい衝動があるし、落ち着いた風貌で登場するのに、最後は必ず凶暴になって退場する裏表のある性格。
体育祭を、「強いものが弱いものを痛めつける大会」と称する。
二面性が強調されていますが、そこにひろプリ特有の「正しいをジャッジする」というテーマを組み合わせることによって、二律背反(どちらも妥当な命題同士が、互いに矛盾する状態にあること。互いに矛盾する二つのものが存在すること)を含ませているキャラクターになっているのではないかと思いまして。
つまり、バッタモンダーを通して、正しいもの同士が争う構図で、『じゃあ、あなたならどちらの「正しい」を選択をしますか?』というメッセージが視聴者に投げかけられている、そんな気がするのです。
これが、バッタモンダーが、メッセージ性に強いキャラクターに見える理由なのかもしれません。
バッタモンダーは登場するたびに、詩的な表現で物事を比喩していきますが、それは視聴者への問題提起でもあり、これに対して視聴者がテーマについて考えていくことで、ひろプリの世界へと没入させてくれるきっかけとなるわけですね。
バッタモンダーのセリフは、ひろプリの世界を鋭く切り込んでくれるきっかけとなってくれます。
今後の動向も、常に注視しておいたほうがよいでしょう。
ソラちゃんの「だって信じてますから」
これ、とても、すごく心に響きました…!
これこそ、無限にひろがる青い空の体現じゃないですか。
ソラちゃんもましろんから学んでいましたが、「信じる心が火をつける」って、ソラちゃんがましろんを無心に信じていて、信じられたましろんは、ソラちゃんを無心に信じる。
そして、お互いが信じ合うことで、「お互いのために頑張りたい」という好意の返報性が働き、お互いを高め合う。
これって、文字通り、以心伝心ですよね。
もう、観ていて、熱いです。
胸に込み上げてくるものがあります。
以前も、第16話で、悲しいの感情は人に移るとありましたが、その逆もまた然り、感情伝播は何も負のことだけでなく、情熱に対してもありうるということなのです。
キュアスカイの無限にひろがる青い空は、どこまでもずっと無心に信じ続ける清き心のような気がして、そんな無垢な心が、現実で擦り切れた心にはとても澄み渡ってきます。
キュアスカイの人を動かすヒーロー性・カリスマ性は、ここにあるんでしょうね。
その割には、ましろんがコケたときには、「もう負けるかもしれない。しょうがないと思った」とか言っているあたり、ソラちゃん、ちょっと勝負の世界ではシビアすぎじゃね?と思う節もありましたが、そんなやや現実的なところもあって、人間性に深みがあって、やっぱりソラちゃんいいなってなるわけです。
ソラちゃんのラルー技術
ここで、ちょっと爆笑したのですが、リレーで、ソラちゃんがましろんからバトンパスを受けるシーンで、ソラちゃんの助走が早すぎて追いつかなかったらどうするんだよって思いました。笑
そして、ソラちゃん、爆走したのは良いけれど、最後、両手でバンザイして、競争相手をブロッキングしていなかったかい?と、妙にセコイ感じがして、スカイランドのラルーの技術は、ラグビーのような攻撃的なものがあるのかと感じました。笑
同級生たちからヘイトを買うんじゃないかとヒヤヒヤしましたね。笑
良いことばかりではないヒーローの役割
ソラちゃんがあまりにもましろんを推しまくるから、ましろんが自分を信じすぎて、文字通り過信して、自分でもできると思ってしまったことについてなんですが、リレー本番で転んでしまうというアクシデントはありました。
面白いなあと思ったのは、ヒーローが鼓舞することが何もすべて良いわけではなくて、分相応の手順を踏まなければ、身を滅ぼしてしまう可能性だってあるという現実を、しっかり場面として見せてくれたことです。
これが、ソラちゃんの、「ヒーローとはかくあるべき」という無意識の押し付けを如実に表現していると思うんですよね。
そこが、シャララ隊長からすれば、ソラちゃんが「まだ青い」と思える部分でもあり、未熟なヒーロー性の表れでもあるといえます。
そして、その矛先である大切な存在、ましろんが残念な転帰を辿ってしまって、なんとも皮肉的な結果になってしまっているのが、ソラちゃんにも反面教師的に痛々しく伝わって、ヒーローを称して(気取って)接するのはいい影響ばかりではないと身に沁みて学んだのではないかと思うと、結果的にはリレーはゴールしたけど、心情的にはちょっと切ない展開になったなあと思いますよね。
ソラちゃんは、こんな「そう簡単には上手く行かない話」を何度も経験して、きっと、シャララ隊長のような一本気も通しつつも、多様性を認めることができるような大人に成長してくれるんじゃないかなあと感じています。
最強の補助役・キュアプリズム
今日の話で特徴的なのは、ましろんが主役回であるにも関わらず、プリキュアのバトルシーンでは、キュアスカイの援護に立ち回る姿勢を崩さなかった点です。
だいたい、主役回のキャラクターって、その時のバトルは一人で無双することが多いと思うんですが、今回のキュアプリズムの場合は、あくまでキュアプリズムの力をキュアスカイに託して、縦横無尽に動き回るランボーグを、キュアスカイの機動力を以ってして、敵にぶちかますという流れになったわけです。
この、キュアプリズムの立ち位置って、素敵だと思いませんか?
やはり、キュアプリズムって、ひろプリメンの中で一番、戦闘慣れしていないプリキュアだと思うんです。
でも、ランボーグを浄化するという目的を達成するために、自分でできることはないかと模索した結果、今ある力量で最大限に貢献するために、キュアスカイを信じて、自分の能力をキュアスカイに託した、という点が、リレーのバトンパスにちなんだ戦闘の描写もあって、非常に美しいのです。
冒頭で「リレーはチームプレーだ」という話がありましたが、まさに、ここでしょうね。
この流れが美しいからこそ、今日のプリキュアのバトルは、エモーショナルであり、燃え上がったわけですね。
それにしても、リレー特訓の成果と称し、ランボーグをぶちのめすキュアスカイの殺傷力の高さは、どんだけ身体能力高いねんと、カバトンも尻込みしてしまう理由をとても感じるシーンでした。
さすが、ソラちゃんはスカイランド神拳伝承者です。
そして、そんなスポ根魂に付き合わされるましろんは、日頃からランニングを…って、ランニングは日課だったんかい!と思わせるオチでした。笑
ましろさんが出会ったのはどんなましろさんですか?
とは、ヨヨばあさんの〆くくりの一言。
そのメッセージ性の奥深さから、ひろプリの中でも屈指の名言に入ることでしょう。
素晴らしいほどに物語をしっかりとまとめてくれていますね。
他者と関わり合うことで、見えなかった(見たくなかった)新たな自分を発見する。
夢や目標や自信がないと言われるましろに対して、「勇気を出して歩いてどんどん苦難にぶつかって、みんなで乗り越えて成長してね」という命題を投げかけているとも言えそうです。
ソラちゃんは友だちがいなかったから独りよがりの思考の傾向にあるとは思っていましたが、実はましろんも、自我を守るために、他人との深い関わりは拒絶していて、当たり障りのない表面的に取り繕うような関係を維持するようにしていたのではないでしょうか?
そう考えると、実はましろんも、独りよがりな、陰キャじゃないかと思えるようになり、そうなると、ソラちゃんとの出会いは、お互いにとって、すごくセンセーショナルな出会いになったんじゃないかと思うんですよね。
今後の、二人の関係性と、成長の描写を見守っていきたいところです。
来週はいよいよキュアバタフライ回
いよいよ、金属バットが似合うプリキュア第一位の、キュアバタフライ先輩がお目見えです!
年長者の貫禄はいかなるものでしょうか?
震えて待ちましょう!
ふろく
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