複数人歌唱ボーカルミックスの備忘録

これは僕が作業をしていた時のことを見返すためのメモ書きです。

今回20数人のソフトウェアシンガーのミックスをして以前よりもかなり綺麗にまとめることができたので何をどうしていたのか綴っておく。

1.大前提だが大勢で歌っている場所のタイミングを細かく揃える。
子音の発声タイミングはかなりシビアなのでそこまではやっていないが言葉の発音タイミングを揃えるだけでエフェクトなどをかけなくても思ったよりまとまりが出る。

2.ボーカルの置き場所(パン振り)
かなり大事になる点、完全に左右に振ればいいわけではないが振らな過ぎても空間の広がりは出ない。また、左右に振っただけだと逆に分離しすぎてしまいまとまりがなくなってしまった。
そのため今回はセンター、L80、R80に振り分けてみた。するとかなりまとまりつつ空間の広さも感じられるミックスになった。ただ、ここまでの広さにするときはボーカルの人数がかなり多いとき(今回は20数人全員)など適切なパンの振り幅は異なる。実際、半分の10人ほどでしか歌ってないところはL80,R80にすると空間に空きを感じてまとまっている感覚があまりなかった。
ここは臨機応変に対応しよう。
また、人数の割合もC:L:R=5:2.5:2.5くらいにした。
左右が多いと少し歪な空間の広がり方になってしまった。

3.sendのパン振り
今回一番苦労したポイント。メインのトラックのパン振りを行っても実はsendのパン振りができていなかったがためにsendの音がセンターに残ってしまいパンがちゃんとできていないことがある。
パンのリンクを行っていればメインを書けばそれに追従すると思っていたがなぜかできていなかった(原因は不明)。なので今回は約60トラックすべてのパン振りのオートメーションを書いた。
まずオートメーションを書く前にチェックするところがある。

まず上の画像のeの部分を押してもらうと下のような画面が出る

ここでsendのところにカーソルを合わせるとCの左側に◎みたいなのが出る。それを押してちょっと薄く白くなった方にする。グレーの方だとパンのリンクがされていない。
そのあとにオートメーションを書く。今回はsendに4つのエフェクトをかけていたのでその分オートメーションを書く。

これでようやくパンが完全に振られる形になった。ここに至るまで4.5時間くらい溶かした。

4.ボリューム調整
基準にするのは一番声の重なりが多くなるところにするのが良い。
上記のようなところは基本サビであり、サビが曲中では一番出てくる回数が多いからだ。そこから人数が比較的少ないところやソロのパートの時はオートメーションでボリュームを上げてやればいい。
今回はメインとハモリではハモリを-2dbほどにしバランスの調整を行った。
この辺りは人数によっても変わってくるところだから固定観念は持たないようにする。

今回考えながらやったところはこんな感じだろうか、また何か気づいたら備忘録を上げよう。

それではまた。

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