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パリのコンビニ・スーパー弁当事情_パリ節約自炊生活番外編

初めに言っておくと、パリに日本的なコンビニはありません。しかし、スーパーマーケットは遅くまで開いている所もあり、イートインスペースも充実しているため、昼食を中心とした中食の提供場所としての役割を果たしています。という事で今回は、日本のコンビニ的な役割として利用されるスーパーマーケットのお弁当(中食)事情についてお伝えします。

◆フランスの食事の基本は前菜・メイン・デザート

フランスの食事の基本は前菜・メイン・デザートの3段構成、これはランチと言えども変わりません。日本で言う所の一汁三菜と同じように、どんなに忙しいランチでも、なんとなく前菜・メイン・デザートの3段構成をいただかないと食べた気がしない、という感じのようです。と言う訳で、スーパーの中食でも、前菜・メイン・デザートそれぞれの品揃えが充実しています。

まずは前菜、カップのパスタサラダやクスクスが一般的です。こちらはちょっと高級なスーパーですが、この小さなカップで4.5€(約567円)なので、パリの物価の高さをご確認いただけるかと思います。

メインはサンドイッチやご馳走サラダなど多彩ですが、写真のようなレンジで温められるパスタやリゾットもたくさん品揃えされています。

この写真のような、ラザニアやカレー&ライスのような温められる料理もたくさん品揃えされています。ちなみに、スーパーには電子レンジもあり、その場で温めて食べられるようになっています。

こちらは日本で言うコンビニスイーツ。菓子店よりはお得に、気軽に買えるデザートをスーパーは提供しています。

◆豪華すぎるサラダランチ

ディナーがしっかりしている分、ランチは軽くすませるフランス人も多く、ランチはご馳走サラダが人気です。軽くといっても、日本人の感覚からすると豪華すぎるご馳走サラダ。写真上は売られている中でも最も小ぶりなサラダですが、小ぶりと言えどパスタや様々な具材が入っていて豪華です。

こちらは更に大容量のサラダ。ドレッシングが小瓶な所がフランスらしいです。ゆで卵やチキンも乗っていて、栄養バランス良さそうです。

更に、ナショナルブランドのサラダはこの様にキットになっています。外側からはわかりにくいですが、具たっぷりのサラダにクラッカーの様なサクサクの塩味クッキーとドレッシング&フォークも内蔵されています。フランスのスーパーではフォークやスプーンをレジで渡す習慣があまりないので、このようにランチボックスの中にフォークが入っているのが一般的です。

◆様々なサンドイッチ

写真の様に、フランスのコンビニ・スーパーランチの主役はサンドイッチです。もちろん街中のパン屋さんでも様々なサンドイッチが売られていますが、スーパーでも工夫を凝らしたサンドイッチが売られています。特に、街のパン屋さんではバゲットやパニーニ等の棒状のサンドイッチが主流なのに対して、日本で一般的な三角サンドイッチはスーパーで特徴的だと言えます。

フランスの街のパン屋さんのパンの美味しさは間違いなく世界一ですが、スーパーのサンドイッチに関しては、品質も味も日本のコンビニの方が断然勝っています。世界一と言っても良いくらい日本のコンビニのサンドイッチの品質は高いのですが、フランスはそもそもパン食が一般的なので、写真のように様々なサンドイッチが品揃えされています。

◆流行りの寿司・日本料理

そんなフランスのランチ事情に、近年グイグイ勢力を拡大しているのが寿司・日本料理です。以前何度か特集している様に、フランス人は寿司を初めとした日本料理をとてもヘルシーで美味しいものと評価してくれています。街のスーパーでも寿司コーナーが用意され、写真の様な寿司が売られています。安いもので9.9€(約1247円)、高いもので14.9€(約1877円)と、割高なパリの中でもサラダやサンドイッチ以上にお高めなのですが、上手にお箸を使ってお寿司を食べているフランス人をイートインスペースでよく見かけます。

こちらは寿司の副菜、枝豆3.5€(約441円)、餃子6.5€(約819円)、白飯1.9€(約240円)などが売られています。やはり日本と比べると割高感が否めません…

寿司レストランに行くと必ずメニューにあるのがyaki=焼鳥。こちらの写真は、ちょっとご飯多めの焼鳥 on the rice。こういう弁当も、パリジャンやパリジェンヌが器用に箸を使ってイートインで食べている様子をよく見ます。焼き鳥弁当は意外とリーズナブルで、高いものでも6.9€(約870円)。魚よりもお肉の安いパリを象徴する価格設定になっています。

この様に、様々なコンビニ弁当(中食)がスーパーで用意されている様子からお分りいただけると思いますが、のんびり優雅にカフェやビストロでランチしているフランス人は限定的で、日本人同様に忙しく働いたり勉強したりする合間で、スーパーマーケットのお持ち帰り弁当やイートインスペースで慌ただしくランチを掻き込むパリジャン・パリジェンヌがいるのもまた事実です。彼らは集中して仕事をするからこそ、年間5週間の有給休暇を完全取得し、定時で仕事を終わらせて家族や友人とのディナーの時間を大切にできているのかもしれません。そんな忙しいビジネスパーソンや学生さんの強い味方が、パリのスーパーマーケットの中食なのです。

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