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パリ節約自炊生活番外編 クッキー・焼菓子事情

以前「スーパーマーケットのお菓子事情」でチョコレートやチョコ菓子、グミキャンディ、スナックについてお伝えしましたが、実はお菓子という商品群の中でまだご紹介していないカテゴリーの商品があります。それは、クッキー・ビスケット・マドレーヌ等の“焼菓子”です。

日本ではチョコレート菓子の種類が豊富で美味しいので、クッキー・焼菓子は目立たなかったり、その種類の中に入ってしまう事がありますが、フランスでは売り場が独立・種類が豊富・そしてとってもお得!の3拍子揃っています。ということで今回はスーパーマーケットのお菓子事情第二弾として、クッキー・焼菓子事情についてお伝えします。第一弾はこちらをご覧ください。

◆クッキー・焼菓子の売り場は独立

以前“スーパーマーケットのお菓子事情”で書いた通り、チョコレート菓子は子供向けのものが多く、また商品数も少なく、チョコレートの横に棚1本程度というイメージです。
一方のクッキー・焼菓子は、ほぼゴンドラ1列分、中規模のスーパーで棚6〜8本分も確保し、チョコレートやスナックとは独立した独自の売場を確保しているスーパーが多いです。日本のスーパーでいうと、米菓(お煎餅・おかき)くらいの存在感があり、それだけフランス人の生活になくてはならない存在である事が見てとれます。

◆種類が豊富:クッキー・サブレ他

クッキー・焼菓子と一口に言っても、その種類の豊富さに驚きます。上の写真に写っている商品だけ列挙しても以下の通りです。(調べてみましたがわからない事が多く、パティシエの方ぜひお知恵を貸してください)

Petit beurre(バタークッキー)
Palmiers(ハート形で片面チョコレート)
le Galet Doré(円形ガレット)
les Palets(円形厚型クッキー)
le Boudoir(婦人の私室?という名の棒状焼菓子)
Cuillers Dégustation(レースクレープ、ルマンド的なもの)
Croissant de Lune aux noisettes(三日月型の焼菓子、ヘーゼルナッツ味)
Sablés Fondants(ほろほろ食感のサブレ)
Sprits(波状で半分チョコがけした焼菓子)

このように、形状違い・食感違い・チョコ掛け・フレーバー違い(フランボワーズ、キャラメル、リンゴ、ココナッツetc)による商品の違い×ナショナルブランドとプライベートブランドの違いにより、日本では見た事がないほどたくさんの種類が売られています。
お菓子大国フランスのこだわりは、スーパーでもひしひしと感じる事ができます。

◆種類が豊富:ワッフル、マドレーヌ他

さらに、クッキー・サブレだけでなく、もう少しソフトで消費期限の短い焼菓子(日本でいう所の“常温洋菓子”)はこのように別棚で売られています。しばしば、パンの横に売られている事もあり、お菓子と軽食の中間の位置づけのようです。ワッフル、マドレーヌ、マフィン、バウムクーヘン、フィナンシェと、こちらも種類豊富で目移りしてしまいます。日本だと個包装で売られている事も多いですが、フランスではあくまで大袋でドーン、です。

◆種類が豊富:ビスコッティ

ここまででもうお腹いっぱいだと思いますが、実はもうひとカテゴリー存在します。それがこのBiscotte(ビスコッティ)です。日本でイメージするビスコッティと全く違うので説明しておくと、「一切甘みがなく無味、かつ口内の水分を3倍も良く吸収するラスク」と言うのが一番近いと思います。そのまま食べると言うよりは、ジャムやクリームを塗っておやつに、チーズやフムスを塗っておつまみに、サーモンやテリーヌを乗せて前菜に、と言った感じで、様々なものを上に乗せていただく事が多いようです。このビスコッティだけで棚1.5本あり、かなり需要は高いようです。

◆とってもお得!

この分量の袋入りで、ナショナルブランド商品でも1.4€〜(約183円)、プライベートブランドだと0.8€〜(約105円)と、びっくりするくらいお得です。日本だと驚かない価格かもしれませんが、基本的に物価が高い事と、消費税20%が入っている事を考えると、かなりのお得感に驚きます。アメリカほどではないと思いますが、欧州でも「簡単にカロリーを摂れる食品ほど安い」という傾向は見られるようです。

◆フランスの人はいつお菓子を食べてるのか??

こんなにたくさんのクッキー・焼菓子が売れていると言う事は、それだけ消費されていると言う事です。ところが、フレンチパラドックスという言葉もあるように、(大変主観的ながら)フランス人は他の欧州諸国に比べてもほっそりしている人が多く、一体いつお菓子を食べているのか謎は深まるばかりです。

(本当に限定的ながら)一つの答えが上の写真。
だいぶ前になりますが、ブリティッシュカウンシルという英語学校の集中講座に通っていた時に、コーヒータイムには必ずクッキーが3種類程度並べられていました。7時間英語漬けの集中講座だったので糖分欠乏気味で、私もクッキーを有り難くいただいていましたが、フランス人のクラスメイトは3〜4枚パクついている人もいました。

仕事において、フランス人は会議室で延々議論するよりはカフェスペースや外で話す事を好むと仕事をしている友人に聞いた事があり、短い就労時間でもそれなりの成果を発揮するフランス人のちょっとした(本当にちょっとした)気分転換やパワー源に、クッキーや焼菓子が役立っているのかもしれません。



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