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私の描きたい「疲れている人でも見やすいイラスト」とは何か?

こんにちは☺️ページを見てくださり、ありがとうございます。
イラストレーターの中尾友香です。
私は、以前から「疲れている人でも見やすいイラスト」をテーマにイラストを描いています。
ですが、それは誰に向けたどんなイラストのことを言うのか、しっかりお伝えしていませんでした。
今回は、私がそのテーマを描こうと思ったきっかけと、やりたいこと、今後の目標にしていきたいことを書きたいと思います。

▪️絵の力に気づいたきっかけ▪️

皆さんは、疲れすぎて本も絵も見る余裕がないという経験をされたことはありますでしょうか?
私も、これまでの人生で何度か経験しました。
学生の頃、仕事を始めた頃、出産育児をして、寝不足が続いた時。とにかく体調がすぐれない時‥。
この時は、少しでも文章を見ると文字が襲いかかってくるような感覚で、図書館に行っても気持ち悪くなり、すぐ帰ってしまいました。
しかし、何も文章を読み書きしないのは無理です。子供が幼いうちは、書かなければならない書類も沢山あります。
必死に読もうと思っても、内容が頭をスルーして入ってこず、いつも困っていました。

そんな時、洋泉社から発売されている『じょうずな叱り方・ほめ方』という本に出会いました。

この本を読んで、私は衝撃を受けました。
『ちゃんと読める!内容も頭に入ってくる!!』

なぜこの本なら読めたのかというと、イラストや文字が大きく、イラストを見るだけで伝えたい内容が分かったからです。
全然本が読めなかった私ですが、この本を読むことをきっかけに、他の本も読んでみたいと思える様になりました。
そして、内容を伝えることが出来る絵の力は何て凄いんだろうと強く思いました。

▪️絵の力が、皆のために必要だと思ったきっかけ▪️

上記のことで絵の力を再認識した私ですが、心身ともに疲れている人の為に絵を描こうと思ったのは、「父の突然の死」がきっかけでした。
父は癌が発覚した時は末期で、治療も頑張っていましたが、半年後に亡くなってしまいました。
突然父がいなくなった母は、状況を受け入れることができず混乱していましたが、同時に母を苦しめたのは書かなければいけない沢山の書類でした。
ただでさえ心の整理がついていないのに、文字がびっしり書かれた大量の書類を前に完全にフリーズしてしまいました。
心が一杯一杯で、まさに私が体験した「頭に文字が入ってこない状態」でした。
公的な書類なのでイラストを沢山入れるというのは不可能でしょうが、心が辛い状態でも絵を見れば次に何をすればいいか分かる、人のぬくもりを感じるリーフレットなどが市役所や病院に置いてあればいいのにと思いました。
また、子供が病気で一時入院しなければならなかった時、珍しい病気なのでそのテーマを描かれるイラストレーターも少ないのでしょうが、文字だらけの説明書で辛かったこともありました。
患者さんが多い病気ではイラストも多く描かれますが、患者さんが少ない病気ではそれを描くイラストレーターが少ないのではないか?と感じました。
描く人が少ないなら、自分でそのジャンルのイラストを描く様にすればいいのではないか?数が少ない絵を描くことで、誰かの助けになる絵を自分は描いていきたいと思う様になりました。

▪️疲れている人、とは誰のことか?▪️

私が絵で力になりたいと思っているのは、心が傷つき、文字が頭に入ってこない状態の方、体調を崩され文章を読む元気のない方、仕事や育児で手いっぱいで、文章を読む余裕のない方です。
こんな方達の力になりたいと思うのは、私自身が同じ苦しみを感じたことがあるからです。私も助けて欲しかったのです。
そして、私は一冊の本に救われました。私も、誰かの助けになりたいのです。
私の絵は、あまり個性的でない、素朴で優しい絵柄です。
癖がないので、例えば回復明けのお粥や柔らかいうどんのように、情報を得る最初の一歩として役立つことができるのではないか?と考えました。

▪️皆が心身ともに健康で、毎日楽しく過ごして欲しい。その手助けになりたい▪️

歳を取れば取るほど思います。心身共に健康であるのは、いかに難しいことであるか。
毎日を楽しく過ごすために必須なのは、健康をキープすること、孤独を感じない状態であること、何かを楽しむ余裕があることであることと考えました。
それに関係してくるジャンルは、医療・福祉・家族・ライフスタイルではないかと思いました。
なので、私は楽しい生活に繋がる為のこれらのジャンルの書籍・リーフレット・webなどで、イラストで役に立ちたいと思いました。

デザイナーさんとコラボ制作した、イベントのモックアップ。
シニアの方にも気軽に参加したいと思ってもらえるよう、楽しそうな雰囲気を意識しました。
デザイナーさんとコラボ制作した、胃ろうについてのモックアップ。
胃ろうのポジティブな面も知ってもらいたいと、優しい絵柄になるよう気を付けました。

▪️今後の目標、やろうとしていること▪️

私が今一番目標としているのは、イラストが沢山掲載された、絵を見るだけでよくわかる本にイラストを使っていただくことです。(私が救われた育児本のような)
イラストが不足している病気・分野に沢山イラストを描き、困っている方のお役に立ちたいです。
それとは別に、最近もう一つ大きな目標ができました。
私は似顔絵も販売しているのですが、以前イベントに参加して対面でイラストをお描きした時、80代のお祖父様や赤ちゃんを連れたお母さん達が来てくださいました。
お話を聞くと、「写真を撮っている暇がない」「毎日がつまらなくて、少し違うことをしてみたかった」とおっしゃっていました。
そこで気がつきました。

あぁ、私もそういえば子供たちが小さかった時一緒に写真を撮る余裕がなかったし、足腰が弱くなっているシニアの方は、似顔絵を描いてもらう為に出かけるのも難しいだろうな。

似顔絵をお渡しした時の、お母さんとお祖父さんの心から嬉しそうな笑顔が胸に残りました。
これまでメディアばかり意識してきましたが、自力で似顔絵を描くのが難しい方の所に私が言って、お描きしても喜ばれるのでは?と考えました。
例えば、老人ホーム・デイサービス・小児病院で入院している子供達など‥
感染症の問題があり、直接私が行くというのは不可能かと思いますが、お写真をお預かりして、何かのイベントで使っていただく似顔絵は描けるのではないか?と考え始めました。
今後は似顔絵を、私が提供できる大きなイラストサービスにしたいと思い始めました。

▪️まとめ▪️

以上、長々とした文章をお読みいただきありがとうございます。
これまで私は、以上のことをやりたいと思いつつも、なかなか行動に移せずにいました。
しかし、子供たちも大きくなり、私のやりたいことを応援してくれる様になりました。
子供達の応援を胸に、今こそ自分の目標とするイラストを描いていこう、知っていただく努力をしようと考えています。

以上のこと以外も、イラストでお役に立てることがあれば是非ご相談いただければと思います。
以下のリンクのHPを見ていただけると幸いです。
よろしくお願いいたします。

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