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ストックイラストを続ける上でぶつかった壁5つと向き合った話

この記事は、カッコーさんが企画してくださった、【ストックイラスト アドベントカレンダー】に参加させていただいております♪素敵な企画をありがとうございます!

初めまして、こんにちは!イラストレーターの中尾友香と申します。
今回、私は
「ストックイラストを始めてぶつかった5つの壁」の話をさせていただきます。
私のぶつかった壁は、きっとストック継続に悩まれている多くの方と共通するのではないか?と思ったからです。


■私のストックイラスト投稿の現状■

私は、2015年からPIXTAにてストックイラスト投稿を始めました。途中、数年お休みの期間がありましたが、8年は続けています。もうすぐ9年目です。大ベテランの域に入りそうです。そんな私の投稿数…

《8年間で737枚》

ストックで生計を立てたいと言っているのに、この枚数は「えっ…少なっっ!もっと本気出せよ!!」と思われても仕方のない投稿数です。
私は何にそんなに悩んで投稿枚数を伸ばすことが出来なかったのか?
それが以下の5つの悩みです。

■ストックイラストを始めてぶつかった5つの壁■

①時間がない
②タッチとテーマが定まらない
③イラレの操作に不慣れで、解決のために時間を浪費する
④自分に合うツールを中々見つけられない
⑤自分に合わないテーマを描こうとする

以下、一つずつ解説します。

①時間がない

ストックを始めてまもなく、私は妊娠出産した為、ストックを始めて少なくとも5年間は自分の体調と産まれたばかりの子供の世話におわれ、1日1~2時間作業時間をとれるかとれないかという生活でした。
これは、お仕事をしながらストックをされている方も同じだと思うのですが、そもそも作業時間を捻出するのが大変でした。

②タッチとテーマが定まらない

私は幼少から絵を描き続けていますが、ストックを始めるまでは全部自己満足の為の絵しか描いてこなかったので、「人に必要とされる絵」が全く分からず、自分の絵に自信というものが全くありませんでした。
その為、イラストに自分軸がなく、その頃の流行や人の意見に左右され、一つのタッチやテーマを量産することが出来ず、ちょっと描いては次…が続いていました。

絵を描く→シリーズ化する前に描く時間がなくなる→描かない間は情報をインプット。様々なトレンドや売れ筋情報を知る→「やっぱり今は別のを描くべきなんじゃ…」と違う絵を描く→描く時間が無くなる…以下ループ

ずっとこのループに陥っていたため、私のPIXTA一覧はタッチもテーマもバラバラな絵ばかりです(特に初期)。

タッチ一覧。どの方向で行くかブレブレです💦

人気があるタッチを自分も描いていくべきか?自分のオリジナルテイストを追及すべきか?

これにもずいぶん悩みました。人気のタッチは描かれる方も多く、今更自分が参入しても意味がないのでは?と悩みました。

③イラレの操作に不慣れで、解決のために時間を浪費する

本当に沢山の時間を使ったと思います。
ストックイラストで数を量産し、買って貰うには、イラレは必須であると当時考えていました。
本を読んだり検索しても分からない不具合が発生したり、画像トレースが何をやってもうまくいかなかったり…大変でした。

特に手書きのアナログは、トレースするとハンコみたいになっちゃってました💦

④自分に合うツールを中々見つけられない

私は元々アナログ絵描きですが、子供が小さいうちは誤飲を避けるためにもデジタル作画に移行したいと考えました。
しかし、マウスや板タブでの僅かなタイムラグ、カーソルの位置のずれに中々なれることが出来ず、描き直しをすることが何度もありました。
イラレのブラシツールでは、自分の思った線を描くことが出来ないのも悩みでした。

⑤自分に合わないテーマを描こうとする

ストックイラストでは「困ったときはこれを描け!」の代表となる矢印と吹き出しですが、私は全くアイディアが湧かなくて描くことが出来ません。
日常のどの場面で使われるのか、身の回りにない為に検索をすることになるのですが、そうすると凄い数&クオリティの矢印と吹き出しが出てくるので、「パクリになるのではないか」「このクオリティには到底かなわない」という気持ちがいっぱいになり、手が止まってしまいました。

↓なけなしの想像力で捻り出した吹き出し

■5つの壁との向き合い方■

以上の壁にぶつかりましたが、自分なりの答えを見つけ、ストックイラストを継続することが出来ています。※自分なりの答えなので、これが正解ではありません

①時間がないときは…

育児中の話になってしまいますが、まずは睡眠時間や休憩時間を削ってまでストックイラストは作らない方がいいと思いました。
何故なら、ストックイラストは即収入にならないからです。収入がすぐ欲しくてイラストを仕事にしたいなら、ココナラなどで即サービスを購入していただけるやり方が心の安定のためにもいいような気がしました。
どうしてもストックイラスト一本で!という場合は、描くものが決まっていないなら絵の練習時間や自分の理想のタッチを探す時間にしてもよいかと思いました。
「子供がすぐ邪魔をするので、ストックイラストが捗らない」とイライラして悲しくなる瞬間があって、その時私は何のために絵を描いてるのだろう?と思ったことがありました。
自分の為にも、子供の為にも、絵を好きでいるためにも、まずは自分の体調を整えることを一番優先するべきなのだなと感じました。

②タッチやテーマが定まらない時は…

ストックイラストを始めとするカットイラストの役割は、「シンプルであること、分かりやすくあること」であるとお話を聞きました。
そして、「喜怒哀楽が一目見て明確であること」が重要であると。
長らく「自分のタッチ、人気のタッチ」の事ばかり考えてきましたが、描きたいテーマに沿った絵柄で、内容が分かりやすくかけているならば、タッチはそんなに気にすることではないのでは?が今の私の結論です。

③イラレに不慣れで時間がかかるときは…

ストックイラスト=イラレ必須!!だと思い込んでいましたが、ラスターだけでも全然大丈夫です。イラレも使えた方がいいだろうけど、無理に時間を浪費するくらいなら、ラスターで絵を一枚でも多く描いた方がいいような気がします。私も、今殆どの絵がJPGとPNGの投稿ですが、ご購入いただけていますし、ラスターのみで物凄い売り上げをされているストックイラストレーターさんもいらっしゃいます。
まずはラスターで投稿数を増やして、徐々にイラレも練習していって…というやり方をしていけばよかったなぁと今は思います。

※イラレや画像トレースに関しては最近の技術の進歩が凄くて色々やりやすくなったのですが、長くなりすぎるのでまた次回書きます!

④自分に合うツールではないなら…

もし、この記事を読んでくださっている方がこの壁にぶつかっているのだとしたら、「なるべく早く解決した方がいい!」と伝えたいです。
私は長らくマウスと板タブを使っていましたが、ずっと「なんかうまくいかないなぁ…」と不満を抱いていました。
が、IpadとAdobeFrescoに出会ったことで、ビックリするくらいお絵かきが楽しく、思い通りに沢山描けるようになりました。
私にとってはIpadが一番描きやすかったようで、高額で購入に悩みましたが、思い切って買ってよかったと今では思っています。
逆に、マウスじゃないと…板タブじゃないと…という方もいらっしゃると思います。家電量販店で、板タブ液タブなど色々試せるコーナーで、是非自分のベストとなるツールを見つけていただきたいです。

⑤自分に合わないテーマなら…

合わないなら、無理に描かない方がいいのではないか?と思い、今は人気テーマでも描いていないものが多いです。
ただ、矢印や吹き出しはストックの売り上げを伸ばすために1番いいテーマであるのは間違いないので、いずれどういった媒体でどのような使い方をされているのかちゃんと調べてみたいと思っています。

■8年間の遠回りは無駄な時間ではなかった■

様々な壁にぶつかりながら、私は今もストックイラストを続けています。
それは、ストックイラストを続ける経験が、私に収入以上の幸せをもたらしてくれたからです。

①イラストを購入してもらうことで、自分の絵に肯定感が持てた
②ストックイラストを続けることで、自分のやりたい事、出来ることが明確になった
③同じストックイラストを続ける、本当に素敵なストックイラストレーターさん達と出会うことが出来た

特に、③の素敵なストックイラストレーターさん達に出会えたことは、私にとって最高に幸運な出来事です。
私は今、ストック初心者クラブ、Stock Club、JSIU(日本ストックイラストストレーター組合)に参加しています。
「ストックイラストを頑張りたい」という、同じ志を持った仲間がお互いに情報共有し、励ましあえる環境にいることで、モチベーションを高く持っていられます。(創設者のカッコーさん、本当に本当にありがとうございます!)
また、ストックイラストの大先輩達が、ストックイラストを盛り上げるべく多くの情報や知識をシェアし続けてくださり、私ももっと頑張ろう!とやる気を頂いています。
ストックイラストの世界は、お互い高めあい、励ましあえる、最高に素敵な場所だと私は考えています。
1人で行き詰って悩んでいる方には、是非相談できる場所があるのだと知ってほしいです。

■今後の私のストックイラスト投稿■

でっかい夢をお話ししますが、私のストックイラストでの夢は、安定して月収20万円を超えること、ストックイラスト経由でクライアントワークをすることです。
そして、私は「疲れている人でも見やすいイラスト」を描き続け、困っている人の役に立つという目標があります。
その為、今考えているのが

①イラストの投稿ジャンルを福祉・健康・家族に絞る事
②イラストのタッチを4種類に絞る事

今後のメインタッチ‼︎

です。投稿欄を見るだけで、「私がやりたい事、描きたいもの」が伝わるようにしたいです。
2023年は、ストックイラストを半年お休みし、自分の方向性を定める一年でした。
2024年からは活動の主軸をストックイラストに戻し、クライアントワークに繋げるための作品作りを頑張っていきたいと思っています。

長々とお読みいただき、誠にありがとうございました!
皆様もいいストックライフを🎵

■ストックイラスト Advent Calendar 2023について


ストックフォトサイトでイラストを販売する「ストックイラストレーター」によるアドベントカレンダーで、初心者/中堅/ベテラン、それぞれの視点で様々なテーマの記事が書かれています。
滅茶苦茶面白い記事ばかりです!クリスマスまで是非お楽しみください♪

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