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自分が弱虫だと思った時

 小学5年生の頃、下校中にふと思った。
  

「僕はなんで生まれてきたんだろう」

って。

でもそんなこと誰も分からないし、家族にも聞きづらかった。

なんか友達に省かれているような気もしていた。

実際自分も友達への接し方が分からず、イタズラをしたり暴力的に接することしかできなかった。

でもそれが普通だと思ってた。

もちろん、このままではいけないと思ったのでネットを活用した。「友達を増やす方法」や「人気者になる方法」そして「なにもしなくても友達を増やす方法」などなど。たくさん検索して、徹底的に調べて実践した。

でもダメだった。なにをやっても、所詮上手くいかなかった。

そこで僕は頭が混乱した。学校になんか行きたくないので、部屋に引きこもった。

朝になると母が起こしに来る。

 母「しょう!早く起きて!今日学校だよ!!」

そんなこと分かってる。でも行きたくない。
理由はただそれだけだった。

不登校初日はもちろん怒られた。2時間みっちり怒られた。

でも僕は次の日も、そのまた次の日も、気がついたら2ヶ月もの間、学校に行くことはなかった。

家族もその頃にはなにも言わなかった。

  

許しているんじゃない、呆れているんだ。

このままではいけないと思い、不登校から3ヶ月後、勇気を出して学校へ歩いた。

足は重かった。まるで誰かが僕の足を思いきりつかんで離さないように。

教室のドアを開け周りの視線を感じながらも全力で席に座った。

   

心の声「耐えろ、、、耐えるんだ、、」

ひたすらにそう言い聞かせて、その日の学校は終わった。

しかし、放課後、生徒指導の先生に呼び出され、いろいろ言われ、最後にこう言われた。

「お前なんかがいくら頑張っても、なにもできねぇよ」

もうダメだった。心が折れるどころか、崩れていった。

その日から僕は鬱になり、なにもできず、動悸がして、息も吸いたくなくなった。

パニック症状と診断された。

自殺をしようとして何度も家族に止められた。

ある時は屋根から飛び降りようとし、ある時は頭をコンクリートの壁に何度も打ちつけ、またある時は一酸化炭素も利用した。

しかし、どれもことごとく家族に発見され、止められた。

ある日、また自殺を考え、誰にも見つからない山に行った。そこはしばらく歩くと崖がある。

         飛び降りてしまおう。

崖のギリギリまで歩いたが、、、僕は飛べなかった。

そこで思った。 僕は弱虫だ。と。

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