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やすくておいしい炭水化物

「よー肥えたな。どうせ東京でええもんばっか食うてるんやろ」

関西に帰り、ひさびさに会った人に言われがちなこのセリフ。
ぼくは決まってこう返す。

「ちゃうねん。“ええもん”食えてへんから太るねん」

不規則なひとり暮らしをしている僕の食事を支えてくれているのは、コンビニと弁当屋、そしてファーストフードだ。2時だろうが6時だろうが開いていて、あたたかい食事を提供してくれるのは本当にありがたい。いつでも美味しいたべものを出してくれるのにくわえ、最近は健康への配慮もある。栄養バランスを気にする客のために、サラダや野菜ジュースも売ってくれている。栄養士のみなさんも、昔ほどはっきりと「外食=不健康」とは言えないだろう。

では、これだけ環境が整っているにもかかわらず、ぼくの腹はなぜだらしないのか。それは、人間の生命活動維持に必要な五大栄養素のなかでもっとも安価なものが「炭水化物」だからだ。ごはんとパンと麺が、安くてうまいからいけないのだ。

たとえば3食外食で済ませるとすると、高くても1500円/日にはおさめたい。これを朝・昼・晩にわけると300円・500円・700円だ。この硬貨7枚で空きっ腹を満たそうとしたとき、サラダや野菜ジュースが割って入る余地はない。主役はやはり、千両役者のごはんさん、パンさん、麺さんになる。ダイエットに最適なたべものとして推奨される「肉類」、「チーズ類」、「ナッツ類」などはどれもが高すぎる。ミックスナッツとホットコーヒーのランチで午後乗り切るとか無理! 無理です!

サイフにやさしく、気軽に手に入り、テンションの下がらないダイエット食品ってないのだろうか。松屋の「定食ライス湯豆腐に変更可能システム」はかなり有望だったのだけど、夏場は冷や奴になるらしくてちょっと減点……。あったかいからよかったのに。

お昼に生姜焼き定食、夕方にカレー、夜にギョーザを食べてしまった1日の終わりに。