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アイデアはいつも、下半身から生まれる

とある社長さんたちに、「イベントやるなら見ておかなきゃ!」と、渋谷のチアーズというヤバいお店につれて行ってもらった。

『お店にお越しいただくお客さまや、イベントに携わらせて頂く方々を精一杯応援し、皆さんに元気をチャージする』をコンセプトにかかげ、お客さまを癒し、応援し元気になってもらうDINERです。

公式サイトにこう書かれたこのお店、20人も入れば満席の広さの店内に、チアガールの格好をした店員さんが5、6名。値段は1500円/30分飲み放題(女性は500円/30分)と良心的だ。照明が明るいこともあっていわゆる「エロい」雰囲気もなく健康的で、フーターズの方が艶っぽいぐらい。

ただ、いろんな「オプション」があることと、時間が「自動延長」であることが、このお店を特別な場所にしている。代表的なオプションに「カラオケ対決」と「ダンス・タイム」がある。

(以下、数字や仕組みについて厳密には違うところがあるかもしれませんがだいたい合ってます)

「カラオケ対決」は、カラオケを『のど自慢』の形式のモード(しかも最高難度設定)にし、全体の何%まで歌えたかを店員さんと競い合うオプションだ。30%までいけば御の字というレベルの難度で、単純にゲームとしておもしろく、自分もチャレンジしたくなる。このチャレンジに700円かかり、負けると店員さんにスペシャルドリンクをおごらないといけない。店員さんはみんなうまいので客は大体負ける。ジャッジはすべて機械が行うので、勝敗判定の納得度は高い。

「ダンス・タイム」は1時間に1度行われるショウタイムで、各テーブルのリクエストに応えて、店員さんが全員で踊る。曲目は、AKB48や少女時代の誰でも知っている曲で、ダンスのキレがいいのも手伝って店中が盛り上がる。この間に「自動延長」を迎えるテーブルも多いが、入店時に「このお店はダンス最優先なので、踊ってるあいだは注文とったりお会計したりできないけど勘弁してね♡」とかわいくことわられているので文句は出ない。

他にも色んなオプションがあるが、このふたつだけでも充分な収益エンジンとして機能しており、バイトの女の子たちを連れてハワイに研修旅行に行けるぐらいにはもうかっているようだ。実際店内は、老若男女問わず、また、グループおひとりさま問わずにぎわっていた。

すごく健康的なお店(おさわりはもちろんNG)なのでこう分類するのははばかられるが、「下半身ビジネス」はやはりおもしろいと思った。色んな人に話しているけど、企画モノのAVにも、参考になるアイデアがたくさんある(ぼくをAVコーナーで見かけたら仕事していると思ってもらって大丈夫です!)。「やってはいけない」ことが少ない世界だからこそ、脳のリミッターをはずして、ぎりぎりやりすぎのアイデアがたくさん出てくるのだろう。

悪い大人のみなさん、ちょっとえっちでおもしろいお店があったら、こっそり教えてください。「調査」にうかがいます。