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怠惰の果て、ひつじ。

二日間を、怠惰に過ごした。

先週木曜〜日曜までずっとニコニコ超会議に出ずっぱりで、エアホッケーのパックのように、はしからはしへと会場内を動き回っていた。ちょうど一年前、副社長と一緒に超会議に遊びに行き、来年はここで仕事してたりしてねと言っていたのが、1ブースの企画と2ブースの運営という想像以上の大きさで現実になったのだ。うれしくて落ち着かなくて、つい歩数が増えてしまった。

超会議の疲れがある。そんな免罪符もあったので、月曜の日中を自宅半径30Mのなかで過ごした。もうほとんど飽きているSwitchのゲームをやったり、『ワイドナショー』の録画を観たり、ずっと気になっていた近所のラーメン屋に行ったり(おいしくはなかった)、ドイツで『我が闘争』が再出版されようとしていることについてのドキュメンタリーを観たり、イベントで待たせた人に返事をしたり。

「疲れているときほど、身体を動かせ」高校野球をやっていたとき、トレーニングコーチによく言われたのを思いだし、夕方、高田馬場まで歩いた。ロータリーのすぐそばにある芳林堂書店に入り、先輩に「○○特集を読んでおいてね」と言われていたカルチャー誌をさがす。ない。さがす。ない。さがす。さがす。あった。○○特集は最新号じゃなかった。仕方がないのでKindleで検索。あった。なんとなく、店員さんにスマホ画面を見られないように買う。

文庫を4冊買って店を出たら19時をまわっていた。いまいちだったラーメンは消化されていて、今度は間違いないもので胃を満たしたくなった。高田馬場は、連休中だからか、集団で奇声をあげる学生は少ない。最初に目にとまったバスク料理の店はポーション(であってる?)が大きくてひとりで行っても持て余しそうだったので、謝ってすぐに出た。次に気になった焼き鳥屋は、3人の店員が全員アルバイトだったのでこちらも用事が出来たので……と行っておしぼりをさわる前に出た(ごめんなさい)。

どうしたもんかともう50Mほど歩いた先に、その店はあった。

「羊のロッジ」という店があることは知っていた。

オーナーのヤマシュンくんとはもう2年近い付き合いになる。それなのに、まだ足を運べていないことが気がかりだったお店だ。その2号店として「隣のロッヂ」という店があることも知っていたけれど、その名の通り1号店の隣にあるもんだと思っていたので、突然あらわれた看板にびっくりした。願ってもないタイミングだったので入る。運良く席があった。

オーナーと知り合いだとかそんなことはもちろん言わなかったのだけど、ジャージ上下であらわれて二人席に一人で座る無粋なぼくにも、丁寧で気持ちのいい接客をしてくれた。

メニューには「生ラムロース」と「ラムしゃぶ」があり、つど鉄板と鍋代えるのかな大変だなと思っていたら、真ん中がジンギスカン用の鉄板でふちがしゃぶしゃぶ用の鍋になっている不思議な調理器具がそれを解決していた。それどころか、鍋にジンギスカンのおいしい油が落ちて、時間がたつほどおいしくなっていくのだという。

生ラム、ラムパクチー、ラムナムル、追加野菜(これがほんとにおいしい)。どの料理も味はバツグンで、再訪を誓うとともに、これまでの未訪を後悔した。

このフルーティーなタレがまたうまい。

そんな連休を過ごしています。