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2011年の山田哲人と2019年の弊社

長く、ヤクルトスワローズのファンをやっています。そうするとですね、9月のシーズン終盤がいつもたのしい。って言っても、勝ってるわけじゃないんです。残念ながらそういうチームではないので。まあ、だいたいが最下位争いなんですけど、それはそれでたのしみがあるわけです。

そういう状況だからできること。消化試合における、若手の起用です。

もう大勢は決まってしまっているので勝ち負けは二の次にして、二軍でバカスカ打ってる19歳とか、ビュンビュン投げてる21歳を一軍に上げて、ひたすら試すんです。チャンスをものにできればまた次のチャンスが与えられるし、ダメならもう二度と一軍に呼ばれないなんてこともあり得ます。彼らの勢いや緊張感、時には欲まで丸見えになることがあって、ちょっと悪趣味かもしれないけど、やっぱりワクワクしてしまうのです。

年始からひと月が過ぎました。

年末あたりから「ツドイってこんなことってできたりするの?」「編集者の仕事の範疇に入る?」という相談をいくつももらいました。「ぜひやらせてくださいー!」と返事をするとそれだけで喜んでもらえることも多くてうれしい。無論、結果で返さないといけないので緊張もするんですが。

「ひとまず今期中(3末まで)やってみたいんです!」というお仕事も多く、もちろん消化試合ではないにしろ、2011年、シーズン終了まであと数試合というタイミングで一軍からお呼びのかかった山田哲人のような気分になっています。ここで打てば、来季のレギュラー候補になれる。はず。という気持ち。

そういう意味でここしばらくは、来季に向けて少しはいいところを見せられた日々でした。たぶん。どれも、「カネは出すが口は出さない」の孫正義オーナースタイルで応援してくださる各お得意さまの度量のたまものです。本当に足を向ける方角がなく、このままだと立って眠るしかなくなります。

いくつか、紹介させてください。

「お金」とは?

ニューズピックス×電通の合併会社NewsPicks Studiosさんにお声がけいただいて、4本の記事を編集しました。いずれも、火曜日21時からTwitter上でライブ放送されている経済情報番組「The UPDATE」にまつわるものです。

原則としてインタビューは番組MCであるプロアナ奥井さんが担当されており、ぼくらはその取材にお供して原稿にするという形でお手伝いしています。

1本目の記事のみ例外でぼくがインタビューしているのですが、古坂大魔王さんのサービス精神とコメント力が驚異的で、こんな人にプロデュースしてもらえるピコ太郎は幸せものだなと思いました。

ライブ放送連動企画で執筆時間が短いなか、精度の高い原稿をあげてくださるライターの友清哲さんに相当助けてもらっています。かっこいい写真は、飯本貴子さん(1、3、4本目)と藤原慶さん(2本目)!

街のコラムと、東村アキコさんと

SUUMOタウンで連載の編集をさせてもらっている「暮らす街を『食べる』で選ぶ。」が好評です。ライターのみなさんには、一生に一度しか書けない類いの原稿を預けてもらっている自覚があり、毎回両手で玉稿を頂いています(オンラインだけど、気持ちはひざまずいてます)。

山口祐加さんチャン・ワタシさんあかしゆかさんと、noteでもご活躍の3人なので、上記原稿が気に入った方はそれぞれのnoteのフォローもぜひ。

SUUMOタウンさんには、イベントの企画も任せてもらいました。

忙しいなか(あとで聴いたら締切前日だった!)、着物姿で駆けつけてくださった東村アキコさんの「人生相談(にのる)力」は想像以上で、会場は大いに盛り上がりました。帰り際、「もう顔覚えたから、次から直で連絡ちょうだいね〜」と言いつつ颯爽とタクシーに乗り込んでいかれるお姿、そのカッコ良さが忘れられません。

これらSUUMOタウンとの企画は、いずれも編集デスクを担当されている岡さんと進めさせてもらったものです。去年の梅雨の時期ぐらいだったでしょうか。SUUMOタウン初のイベントを構想中の岡さんに、「それなら、ツドイさんがいいですよ」とHuuuuの徳谷柿次郎さんが伝え、つないでくれたことからすべてははじまりました。柿次郎さんは、こういう出会いをたくさんくれるハイパーリンクのような人です。

高松いったら「半空」へ

そんな柿次郎さんに「編集ばっかやってないで、たまには書きましょうよ!(意訳)」と誘ってもらって香川まで行き、書かせてもらったのがこの記事。

取材させてもらったブックカフェバー「半空(なかぞら)」は気温、照明、選書、酒の種類、客層、マスターのテンションなどどれをとっても居心地のいい場所で、後ろの予定をキャンセルしてひとり居残ってしまいました。そのあたりの顛末も記事内に書いてあるのでぜひ。何より、高松にお立ち寄りの際はお店へぜひ。

「高負荷ライティングのすすめ」

そうそう「書く方」と言えば、ライターさんたちの前でお話しする機会をいただいて話をしてきました。「明日のライターゼミ」という講座にお呼ばれして。

「編集」をテーマに企画の作り方などについて話をする機会をもらったことはありますが、「書き方」を学びたい人たちの前というのははじめてで、かなり試行錯誤をしました。

事前に何人かの若手ライターさんたちを集めてリハーサルをした結果が芳しくなかったので、白紙に戻して作り直したり。最終的に、自分がこれまで教えてもらってきたことを紹介するというかたちで、生徒のみなさんに損したと思わせないぐらいの話はできたと思います。

しみこむPR

そして昨日は、このイベントの本番。

本番2週間前の発売だったにもかかわらずチケットは1週間も経たずに完売し、片山悠という男への期待の大きさと、担当編集として、それだけの才能を預かる責任の重さを感じてのイベント当日でした。

第1回の「しみこむPR」は、控えめに言って大成功。片山さんのメッセージは青臭かったし、理想論だと吐き捨てる人もいるでしょう。でも彼には、それを現実にする戦略と戦術、意志がある。それを伝えることができた2時間半でした。

その証拠に、終了後も半分以上の人が会場に残り、登壇した3人とはもちろん、来場者同士でも名刺と意見を交わして、まだまだ考えたりないといった様子で居残ってくれました。もう時間ですよと、こちらが追い出しにかからないといけないような場になったのは大収穫。次回4/9の第2回もたのしみです。

ちなみに、「東京はじめての引っ越し相談会」と「しみこむPR」のデザインは、いずれも京都のCHAHANGさんにお願いした仕事でした。どちらもすばらしいデザインでイベントを彩り、チケット完売までの速度を飛躍的に上げてくれました。デザインにお悩みの方は、一報を入れてみられることをおすすめします。

という感じで、今日も今日とてゆかいな日々を、緊張感をキープしつつ送っています。たいへんなこと(9割ぼく起因)もありますが、愛と度胸で一緒に困難に立ち向かってくれるツドイの仲間たちがいるので大丈夫です。ほんとうに頼もしい。

あー最後に!

毎週金曜日にラジオを配信しています。もうすぐ1年、50回。面白いので聴いてください。どの回から聞いても大丈夫です。

もっとも多い感想は、

「今井さんて、こんな声なんだ……」

です。よろしくどうぞ。