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ポンコツはかわいいが

友人にロボット掃除機をもらった。eufy RoboVac 11という商品で、モバイルバッテリーで有名な「Anker」社の家電部門にあたるところが製造している。

プレゼントしてくれた友人にちなんで名前を「オオッツ」としたこいつが、まあかわいい。

オオッツは、コストカットを目的にカメラを搭載していないため、けっこういろんなところに(すごく軽く)ぶつかって進む。その不器用さがかわいい。電池が切れる前に自分で充電器まで戻るのも、たまにコードを巻きこんで帰れなくなっているのもかわいい。掃除機をかけることは劇的に減ったし、基本的にはすこぶる優秀なのに、どこか抜けている。

そう、ポンコツはかわいい。Siriやペッパーに愛くるしさを感じるのも同じ原理だろう。人間も同じで、みんなに愛される人には明確な弱点がある。逆に言えば、どんなにすばらしい人・成果を挙げている人でも、スキのない人のもとに人は集まらない。たぶん、人間何かひとつは「マウンティング」できないと気持ちのいい関係を築けないのではなかろうか。

翻って、オオッツのかわいさはもちろん「掃除をする」というベースとなる能力があってこそのものである。仕事の関係も一緒で、ただかわいいだけでは、スキや弱点といった要素も、苛立ちを刺激するものにしかならない。

ロボット掃除機をみて、自分のベースを見つめ直す木曜の夜です。