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「俺はまだ本気出してないだけ」の反対

最初から結果を出す人というのがいます。

ファーストアルバムがいきなりヒットするミュージシャン。はじめて手がけたプロジェクトで大きな利益をあげるビジネスマン。処女作がベストセラーになる小説家。

そうしたスターたちを、やっぱりみんな「もってる」なあと思って眺めていましたが、ちょっと認識を改めるべきだなと思うことが先日ありました。

とある分野のトッププレイヤー(ぼくが言うと陳腐なことばになる)の方とお話しさせていただいたときのことです。その人もご多聞にもれず「いきなりヒット」の人だったのでそのことを「もってますよねー!」と評したら、

「どうですかね。当時も今も、『だっておれだよ?』と思ってるところがあるかもしれません笑」

という風におっしゃったんですよね。

ぼくは、成功は運と才能と努力の掛け合わせだと思っていて、たぶんその人も同じような認識なんです。ただそれでも、「おれが本気出せばちょっとしたヒットはそりゃ出せる」と言えるその自信と、その裏にある日々の研鑽に身震いしたひとことでした。

さらに言うとこの言葉は「まだ何も売れてない人は、才能か努力、どっちかが不足してるのだ」という風にも取れるわけで、そういう意味でも恐ろしい切れ味なんです。

「おれはまだ本気出してないだけ」の反対は、「おれが本気だしゃ売れるのは当然」なんですよ。