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0190723 塚本邦雄の電子書籍ほか

 たぶん数日以内までは値引き、或いは還元を実施しているので思い切って纏めて買った。電子書籍だと、すべてを携帯出来る。それが必要な本もあるわけだ。

 このなかで、『百句燦燦』だけは紙書籍で既読である。講談社文芸文庫は私にとって、購入に足踏みしてしまう値段なのだが、射たれるような文章に吃驚したので、内容に較べて値段は軽い、と考えて今日は纏めてkindleを買った。軽いとか纏めてとか書いているけれど、ポイントで還元されたり300円引きだったりするタイミングで買ったわけで、あまり威張れない。

 『百句燦燦』を私の前で読んでいたのは、俳人の牟礼鯨さんで、数年前の浅草の喫茶店での出来事だった。
「面白そう。塚本邦雄殆ど知らないんだけど。買う」
 その場でiPhoneからAmazonに注文を出した私に鯨さんは「塚本を読むのに百句を読んでどーすんの」と云った。まあ、その通りである。が、まあ。(ちなみに中古品の値段で買った。銀行口座は私にいつも厳しい)

 そのあと、その喫茶店で鯨さんに花札をやらされて、というのは私はカードゲームはやりたくないので、文字通りやらされたのであって、そして数回しないうちに「鯨さん私がゲーム嫌いって知ってるよね?」と私は静かにキレた。鯨氏は澄ましたかおで「いつ嫌だって云い出すか試した」と答え、そのあとはふたりで連句を詠み、もんじゃ焼きでも食べにいこうかと相談していると、いかにも江戸っ子みたいな風貌のおばあさんが横の席から話し掛けてきて、鯵の刺身が美味しい居酒屋を案内されたので、刺身を食べにいった。
 鯵じゃなかったかも知れない。確か青魚だった。その頃の私はよく失神していたので(最近もたまにするが)記憶が曖昧だ。

   ○

 今日、家人はファミリーレストランのガストで鰻を食べた。牟礼鯨と牟礼鰻のコンビになればいい。ガストの帰りにセブンイレブンで高橋留美子の漫画を発見して、あああああと変な声を出しながら買った。


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