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女優というお仕事

さてさて、お題の中で、2番目にリクエストの多かったテーマについて、書いてみようと思います。

今でこそ肩書に「女優」と記している私ですが、ほんの数年前までは違いました。
以前の私の肩書は「パフォーマー」。
私が主宰していた演劇ユニットMONT★SUCHTは、クラブイベントへの出演依頼からスタートした為、30分程の演目が多く、しかもストレートプレイよりは儀式的だったり、パフォーマンス色の強いものが中心でした。
外部の演劇公演などに出演することもありましたが、体系的に演技を学んだわけではない私には、女優や役者を名乗るのはおこがましいという気持ちが、どこかにあったのだと思います。

2016年の春頃、当時通っていた殺陣教室の先生に、「知人のやっている芸能事務所で所属者を探しているのですが、どうですか?」と声を掛けて頂きました。
ちょうどMONT★SUCHTの方が、主要メンバーの生活環境の変化などであまり活動出来なくなっていた為、活動の幅を広げるチャンスだと思い、紹介をお願いしました。

休日の朝、カフェで先生とその芸能事務所、YS companyの社長と待ち合わせしました。
元モデルである社長と初めてお会いした時の印象は、とにかくきちっとした方、というものでした。
所属者のことを熱心に話す姿が、とても印象的でした。
目標を聞かれ、「表現活動で生計を立てたい」とお話すると、さらっと「うーん、難しいかな」と言われました。
それで却って気負わずに、お世話になろうと思えたような気がします。
彼女が面接やオーディションで会った人を、9割方は落とすと知ったのは、後になってからのお話です。

今年の春頃、社長との面談があったのですが、「最初にお会いした時、表現活動で生計立てるの難しいって言われましたよね」と言ったら、「最初に行けるよ!って言ったら努力しなくなるからね」というお返事が!
なんと、その時点でふるいにかけられていたのですね。
社長、侮りがたし。

芸能事務所に所属していても、所属者は自営業です。
事務所経由でお仕事の紹介があり、それに応募すると書類選考やオーディションを経て、仕事をすることになります。
仕事内容はドラマやCM、映画、スチールモデル、ナレーションなどなど。
このお仕事、とにかく守秘義務が多い!
場合によっては情報解禁後も告知できないことも。
あと、公開を知らないままのことも多いです。
トラブルを避ける為、私はあまり出演作品を告知していませんが、知りたい方いらしたら、こっそり教えます(笑)

撮影は、早朝からだったり終電集合だったり地方ロケがあったり、とにかく不規則。
そして待ち時間が半端なく多い。
真夏や真冬の野外ロケの大変さといったら!
もちろん、出演者が倒れたら大変ですから、現場には常にドリンクやカイロなどが用意されていますし、スタッフさんが何かと気を使って下さるので、そこまで無茶を要求されることは無いのですが。
むしろ、ドラマのADさんなど、連日早朝から深夜まで走り回っていて、寝る時間あるのかしら、とこちらが心配になってしまいます。

このお仕事に必要なことは何か、というと、まずは責任感でしょうか。
次に自己肯定感演技力ルックス忍耐力
良いに越したことはないのが、人柄かな。

また機会があったら、このあたりも詳しく書いていこうかと思います。


撮影:KIREI PHOTO

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