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第1回 チキチキ駄菓子センス権〜!!!

駄菓子(だがし)とは、茶席や贈答にも使われる高級菓子に対し、主に子供向けに製造販売される、安価な菓子の事である
駄菓子-wikipedia

 お菓子っていいよね。他のどの食べ物でも代替できない、お菓子だからこそだせるあの味。深夜だろうがダイエット中だろうが頭をよぎったが最後、ポテトチップスを我慢する事など出来ない。もれなく現代人は添加物の奴隷である事を認識させられるあの魅力。
 中でも駄菓子っていいよね。贈答用の菓子より数段味の落ちた、チープさと懐かしさがたまらない。麦わら帽子、虫取り網、駄菓子屋。こんな単語を羅列するだけで駄菓子屋でのあの夏の記憶がぼんやりと、でも確かに思い出される。そんな思い出など僕にはないのに。

 ある日僕は気付いてしまった。
 小学校の遠足前日、既定の金額内で自分の趣味と欲望を満たすため苦悩と葛藤を繰り返す、あの様こそ人生だと。
 そこで僕の数少ない友人に協力してもらい、駄菓子のセンスを競う大会を開催する事になった。

ルールはたった1つ
・300円以内で駄菓子を買う


これだけだ。テーマはそれぞれに任せる。
 各々が選んできた駄菓子たちを
味、コスパ、独創性
の3つの視点から僕が勝手に評価していく。
それでは早速いってみよう。


1人目 K

 トップバッターは僕がファッションセンスに絶大な信頼を置いているKだ。僕は彼が優勝候補だと睨んでいるがどうだろうか。


「俺の好きなグレープ駄菓子」


内訳
ねるねるねるね 129円
まけんグミ 36円
ガブリチュウ 42円
パチパチパニック 28円
そのまんまグレープ 25円
サワーペーパーグレープ 32円 計292円


 流石のセンスだ。グレープに統一する事で、パッケージがゴチャゴチャしがちな駄菓子を紫色が引き締めていて見栄えが良い。基本の味はグレープだが、それぞれに甘さ、酸っぱさなどの持ち味があるので飽きずに食べられそうだ。パチパチ、ふわふわなど別の刺激を取り入れているのも好印象だ。1つだけ問題があるとするなら、僕がそんなにグレープ好きじゃないという事だろうか。あとねるねるねるねって高いんだな。

味★★★☆☆
コスパ★★★★☆
独創性★★★★☆          総合評価A+


2人目 M

 お次は独特のセンスが光るMだ。中々の食通である彼女の趣味に期待している。

「遠足に行こうとしたけどブタメン食べたかったマーミーちゃん」

内訳
カプリコのあたま 98円
おやつカルパス2個 24円
えびっこ 35円
ハローキティチョコマシュマロ 10円
ポテトフライカルビ焼の味 40円
ブタメンとんこつ味78円  計285円

 まずテーマの意味が分からない。写真左上に写った二足歩行のにわとりが絵本『ノラネコぐんだん』に登場するマーミーちゃんというキャラらしい。そのマーミーちゃんが遠足用にお菓子を選んでいたが、途中でブタメンに惹かれてしまったらしい。なるほど、分からん。テーマは無視して駄菓子だけ見よう。
 カプリコのあたま、チョコマシュマロなど甘さたっぷりの可愛い駄菓子で紛らわせようとしているが、カルパスやブタメンといった酒のつまみになる駄菓子がほとんどを占めている。流石は酒飲みといったところだろうか。同じく酒好きとして高得点を付けざるを得ない。

味★★★★★
コスパ★★★☆☆
独創性★★★★★          総合評価S


3人目 A

 折り返し地点はAだ。音楽や漫画やゲームなどあらゆる趣味が合うAは高確率で僕好みの駄菓子を選んでくれるだろう。懸念点はこと食事の趣味に関しては全く合わない事だ。まぁ杞憂で終わってくれるだろう。

「序盤中盤終盤隙なし」

内訳
ポテトフライフライドチキン味6個 246円

 杞憂じゃなかった。まず後ろの女性が気になってしょうがないが、あくまで駄菓子のセンスを競う競技なのでここは目を瞑ろう。
Aは食事を「腹を満たす作業」と捉えている節がある。僕のお気に入りのつけ麺屋で「どれが1番肉が多いですか?」と聞いた時は唖然としてしまった。
 ただ、ポテトフライは思い出補正もあってかなり美味いものだと認識している。それが6つも連なっていたら点数が上がるのも必然だ。

味★★★★★
コスパ★★★☆☆
独創性★★★★☆          総合評価S


4人目 N

 最後を飾るのはNだ。やる時はやってくれる彼女は、ひょっとするとダークホースになるかもしれない。


「お腹の空いた時に欲望のままに選んだお菓子」


内訳
うまい棒3個 39円
ヤングドーナツ 54円
ヤングドーナツチョコ 76円
ブラックサンダー2個 88円
ブラックサンダー至福のバター 44円
ビッグカツ 44円
きなこ棒 44円
どでかバー 65円     計454円

ルール聞いてた?
唯一のルール300円以内だけは守ってくれ。重複したお菓子減らせばなんとか収まったんじゃないのか。あまりにもテーマを遵守し過ぎている。しかもお腹空きすぎて我慢出来ず写真撮る前にブラックサンダー1個食べてしまったらしい。もう優勝でいいよ。

アホ★★★★★           総合評価 アホ




 各人の趣味が光る良い企画となった。皆さんも300円を握りしめ、最寄の駄菓子屋に足を運んでみてはいかがだろうか。
 協力してくれた友人、読んでくれた皆様、駄菓子に関わるすべての人々、ありがとう。

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