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花と緑のコンシェルジュ       ~広島県花き品評会から。。。ご紹介~


ご無沙汰しておりました。花と緑のコンシェルジュ 和田由里です。
なんだかんだで気が付いたら、前回記事から約一か月ほど投稿していませんでした。・・・が、落ち着いたので、心機一転、投稿再開しようと思います。
私は、農林水産省の補助事業「ジャパンフラワー強化プロジェクト推進」という事業を受託している広島の地方協議会(広島花きイノベーション事業推進協議会)の事務局で、花きの生産にかかわる支援や花きの需要拡大につながる事業を企画・運営にかかわっています。
この秋は、今年の事業で計画したイベントが、10月20日ごろから週末ごとにイベントが続いていました。
本当はその度毎に様子をお知らせできれば、熱々の情報がお伝え出来たんですが、次のイベントの準備に追われてしまっていました。遅ればせながらですが、少しずつその様子を投稿させていただきますね。

広島県の花き園芸

広島県は花き園芸に限らず、農業が特別盛んな県。。。というわけではありません。南は瀬戸内海に面し、北は中国山地で広い平野がないのです。お米は日本人の主食でもありますので、そこそこ生産されてはいますが、そのほかに広島県で何を作るかと考えるときに、あまり広くないところで生産できて収益の高いもの。。。という条件にはまったのが、果樹(広島県島しょ部では柑橘類)、そして、花きもその選択肢のうちのひとつだったと思われます。
広島県では花き生産者の組合が行政に支援していただきながら毎年二回、自身の技術研さんと需要拡大のために品評会を開催しています。秋に開催されるのが「広島県花き品評会」、春先(2月から3月)に開催されるのが「広島花の祭典花き品評会」です。広島県の花き園芸が盛んな地域は、広島県中央部から北部、そして瀬戸内海沿岸地域から島しょ部の二つに分かれます。県央~県北の産地は冬季には栽培する環境にないため、夏~秋季の生産になり、瀬戸内海沿岸~島しょ部の産地は暖かい気候を利用して冬季から春季にも花き生産が盛んです。
毎年秋に開催される広島県花き品評会は、主として県北産地のための品評会であるとも言えます。
以前は、広島県農業技術センターで解されていて、一般公開ではありながらも事実上は業界以外の人にはあまり見てもらえない状況でしたが、「需要拡大」も目的の一つでもあるので、5-6年前から広島市内の商業施設のイベントスペースをお借りして開催しています。

2022年の広島県花き品評会

近年、広島県花き品評会の出品点数は年々減少してきていました。これは、ご多分に漏れず、生産者数の減少は大きな原因です。重ねて、近年に気候変動も。これに2020年からのコロナ禍により花き生産に一区切りをつける人も増えました。そんなことから昨年(2021年)は六十数点の出品しかなく、寂しい限りでした。
コロナ禍も一区切りつけ通常状況を取り戻そうとしている今年は、なんとかこの流れを断ち切ろうと呼びかけをした結果・・・、昨年の1.7倍の106点の出品点数がありました。大産地からみるとかわいい数ですが、これまでのいきさつから考えるとありがたい点数でした。
市場で開催された品評会の様子です。

市場で実施された品評会の様子

出品された花は、どれも出品者の自信作。ここで選ばれた入賞した花だけでなく、出品された花きを見ていただく場は、市場近隣にある商業施設「LECT]です。

広島県花き品評会の機会に高校生とコラボ そのご縁は。。。

花き生産者は、花を生産するのはプロですが、作った花を飾るのは苦手です。裏話ですが、初めて広島市内の商業施設で品評会の披露をした年の話・・・シンプルに出品された花が入った花筒を並べただけの様子を見た商業施設のイベントご担当者の口からでた「なんか・・・お葬式みたい・・・」という感想に。。。焦りました・・・生産者。。。当時は菊類の出品が7-8割のせいもあるのですが。。。

約5年前の準備の様子
一生懸命並べました。

上の画像・・・最初は白い敷物だけでした。「お葬式みたい・・・」と言われて、焦って敷いたピンクのラッピングペーパーでした。
せっかくたくさんの人に見てもらえる商業施設でお披露目できたのに、「次回断られないように。。。」と考えたのが、高校生の花いけバトルで縁ができた会場近くの高校生に力になってもらえないかということでした。
品評会の会場のレイアウトと装飾を企画してほしいと依頼したところ、高校生も大喜びで引き受けていただきました。
これが、広島県の花農家さんと高校生(広島工業大学高等学校)とのご縁でした。

広島県花き品評会 会場

入賞した花き

市場で開催された品評会審査で選ばれた入賞花き展示コーナーです。
最高賞は、例年は「広島県知事賞」なのですが、今回はちょっと特別です。今回の最高賞は「内閣総理大臣賞」。地元出身の岸田総理大臣には以前より花き業界の行事にはご協力をいただいていました。総理になられた今年、地元花き農家の意欲向上に一役買っていただきたいとお願いして「内閣総理大臣賞」を出していただいたんです。
ステージ上の装飾は、もちろん高校生の皆さんによるものです。ステージ上の「花き品評会」の文字も手作りです。

内閣総理大臣賞 スプレーマム「フェリー」岡広 勲
広島県知事賞 バラ「ジュミリア」田中 明
中国四国農政局長賞 トルコキキョウ「リオホワイト」村上弘平

上位3賞のご紹介でした。

開催日は10月22日から23日、ハロウィン前でしたので、ステージ上の装飾のほかにもハロウィンをテーマの装飾もしてくれていました。それらの装飾と、花き品評会の機会に花いけイベントを開催いたしました。
その様子を次回、投稿させていただこうと思います。

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