篩う・選ぶ

「どういう異性が好きですか?」

「ありがとうとごめんなさいが言える、メンタルが安定している人」
いつからか、そう答えている。

たわいもない会話だ。が、頻出ではある。高校受験英語のbetweenくらいかな。

昨日もこんな話をしていて、ふと思った。この基準って「100人から5人を選ぶ基準」と言うより、「100人から5人を篩い落す基準」である。要は、「こういう人が好き!」という意味ではなく「こういう人は嫌い!」の基準なのだ。本質的な質問の答えにはなっていない。

では、なぜ自分はこの答えを用意しているのだろう。多分、異性としての自分に自信が無いのだ。自分が「選ぶ側」ではなく「選ばれる側」だと思っている。否、自分が選んで
、その相手に拒否されることを嫌って選ぶことを放棄している。実に臆病だ。

こういった特性は他の嗜好にも溢れている。マイナーを好みメジャーを嫌う。競争を恐れ独占を望む。競争をしなくなったオスは淘汰されるのは世の理である。

生ぬるい風が部屋の中に忍び込んでくる夕方薄明かり、そんな自己分析をしていた。

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