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クモさんとの勝手な絆。

1週間ほど前から、うちに住み着いてる奴がいる。それは小さなクモさんである。

最近まいにち台所にてお見かけする。黒くてチビで、ちょこまかとしてる。お母さんに、クモは悪い虫を食べてくれるから殺しちゃいけないよと言われていたので、そのまんまにしていたら住み着いた。

今日は仕事が終わらなくて、日が昇ってからとぼとぼ帰った。お家の扉を開けると、お部屋はお日様で明るく照らされて真っ白に干からびている。夜のこっそりとした暖かさはもうどこにもなくて、空元気。オハヨー。

ふらりとシャワーを浴びて、器用なおサルのような動きで何かをレンジで温めて食べようとしていた。するとドアの隙間から、ひょっこり現れてくれたのが、クモさんだった。どこに目があるのか知らないけれど、じっとこっちを見ている。どこにお尻があるのか知らないけれど、何度もフリフリさせてくる。

おかえーりー。フリフリ。

あ、また来てたの。

この家なんもないね。フリフリ。

そうだねえ、あんまり巣とか作らんでね。

うん、またねー。フリフリ。

というようなコミュニケーションをクモさんと勝手にとっていたら、ナゾに元気がでた。今日もまだうちの台所で、フリフリしてるのだろうか。はたまた、お日様に明るく照らされて完全に干からびている可能性もある。自然は厳しい。でも、フリフリしていようと、干からびていようと、知らん振りで回っていくのがこの世界。クモさんには頑張って欲しい。ついでに私も頑張って欲しい。

#日記

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