「今宵は一人で遊ぶのだ。」
突然の決意。
夕方になるのをお家でじっと待つ。日が傾きかけた頃、チャリにまたがる。街まで走る。まずはアルバイト先へいってちょこっとした事務を済ませる。そしたらすぐ、向かうのは、映画館!
映画館を一人で観るなんていつぶりだろう。そもそも映画自体をあまりみないのですけど、どうも周りの皆が「良い!良い!」と言うものだから。ちょっと気になっちゃって。わくわく。
20:05〜、レイトショー。チケット購入。
レイトショー!なんと、夜遊びな響。わくわくが止まらない。チケットをなくしたら死ぬ。大切にリュックにしまう。
アルバイトを早く終わらせていたので、時間は19:10。計画通りの空き時間。にやり。少しだけ呑もう。
駅前まで、早足でふらり。ゆりあさん、はじめての一人のみに挑戦。夢でした。
とある横丁。なんだか狭い路地に夕焼けのお祭りみたいに、大衆居酒屋が建ち並び、たまにパスタ屋、占い屋、たい焼き屋なんかが、ごちゃごちゃまとまり上がってる場所。ふらふらり。
はいったのは、「かあちゃんの夕飯」みたいな、あったかい飯をつくってくれる、狭くて古くて何処かの田舎の実家みたいな造りの居酒屋さん。
90も近そうな小さいおばあさんが、カウンターに腰掛けています。どうやら店主のようです。テレビを観ながらずっと厨房の人(台所の人と言う方がしっくりくるよ)に話しかけます。「あと、35ふんだようう」「あと、20ふんだようう」
客には見向きもせず、懸命にテレビを見つめる店主。面白くて、好きになる。お通しのお芋の煮物が完全におかんの味。ビールがうまい。「あと、15ふんになっちゃったようう」なにがですか。
でも私には時間がない。
注文した牛コロッケとトマトハイ。ぱくぱくいただき、落ちそうなほっぺを支えながらお店を出る。ぽかぽか。さて、映画館へ!!
開演。わくわく、ノリノリ、そして無事、号泣。
映画の感想文を書いたことがなくてなんと言ったらよいのか分からないのですがめっちゃよかった。帰り一人で「ハアアアアアアアア」と長いこと言っていました。偏差値は多分3くらいだったと思います、それくらい感動です、ボヘミアンラプソディー。
22:00過ぎ、もう何もいりません。おいしいものと、音楽と、感動もので、私の心はぷるぷるに満たされた。ありがとう。
映画館はもう寝るみたい。あの横丁はまだみんな笑ってるみたい。気の向くままでよろしき。
今宵は一人で遊ぶのだ作戦、大成功!
よし、帰ってねる。
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