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証言者が語り出す~関東大震災朝鮮人虐殺100年(有料部分あり)

今年で関東大震災朝鮮人虐殺の惨劇が起きて100年を迎えた。

しかし、各自治体、国家はこの事実を大きく取り上げない。

それどころか「記録がない」という松野官房長官による隠ぺいに加担する発言まで飛び出した。

先日こちらのブログでも取り上げさせてもらった。

韓国からも「飴売り具學永」の作者の金鐘洙(キム・ジョンス)さん、そして祖父が犠牲になった権在益さんらが来日された。

実は韓国も虐殺の事実を国民に知らせていないと、来日した方も怒りをあらわにした。

百年経ち、日本ならずも韓国まで隠ぺいがなされているのは何とも複雑である。

この100年の節目、日本と韓国、そして在日朝鮮人の団体がそれぞれ追悼式典を行った。

圧巻だったライブ配信の一つNOHATE TVでは式典当日11時間に及ぶライブ配信を実施。

そして水曜日のレギュラー配信では、虐殺の問題に深く関わってきた
「ほうせんか」の理事西崎雅夫さんと、映画監督の呉充功(オ・チュンゴン)監督の、それぞれ30分ずつのインタビューがなされた。

なお、当初は3時間の予定だったが4時間の動画となったという。
そのため、今回は前編ということでライブ配信とインタビューの収録の様子が配信された。

水曜日にまた後編が配信される予定である。百年前は決して終わっていないことを、知ってもらいたい。

インタビューはそれぞれ30分だが、その長さを感じさせない内容だった。
是非聞いてほしい。

私が差別の問題に関わった時は、既に小池都知事は朝鮮人犠牲者への追悼文の送付をやめていた。
これは極右の石原慎太郎が都知事の時代でも追悼文は毎年寄せられていたのである。

それが小池都政になってから、追悼文の送付を取りやめるようになった。

それ以降、追悼式の実行委員会は今も重ねて追悼文を出すことを要請している。

以下、動画のインタビューを少しかい摘まんで要約する(後半は有料記事になってます。内容は動画の要約です。インタビューの全部を知りたい方は上記の動画でご覧になれます)

※要約はクリエイティブコモンズのライセンスに基づき、引用元を明記した上で行っておりますが、引用元より不都合の指摘があった場合は対応いたします。

#NoHateTV Vol.235 - [関東大震災4時間スペシャル 前編] 百年前、虐殺があった - YouTube

西崎雅夫さん

西崎雅夫さんは社団法人ほうせんかの代表理事である。そのロードマップは余りに重厚である。

当時大学生だった西崎さんは朝鮮語を学ぼうと自主学習のグループに入った。そこで多数の在日コリアンと出会ったのである。

そして日本には在日コリアンが大勢いること、何故彼らが日本にいるのか、彼らの人生の背景を知り大きな衝撃をうけたという。

西崎さん自身は元々学者や専門家ではなかった。しかし朝鮮語の学びの中で在日コリアンの存在を知り、そして多くの虐殺があったとされる荒川の河川敷で遺骨発掘作業にも関わった。

西崎さんは荒川に近い西新井の八広の出身だが、荒川は100年前多くの朝鮮人が犠牲になった場所として今では知られている。

多くの犠牲者を出した荒川には遺体が埋まっているだろうと、西崎さんたちは1980年代に発掘作業を開始した。

その時の様子を語るインタビューが掲載されている。

結局発掘では遺体は出てこなかった。
しかし、発掘作業を見物していた近所の人、その他多くの人から多くの証言が堰を切ったように出てきたという。

1980年代は、まだ関東大震災を経験した人が存命だったころだった。

その証言は一人二人でなく、近所の人は勿論、発掘作業をしていた時に自分から語りに来た人も多くいたという。

遺体は出てこなかった。
西崎さんたちは証言から遺体が埋められたと言われる場所を発掘してみようということになった。

しかし、思わぬところで日本政府の蛮行を知ることになる。

《以下は有料記事です。動画の要約です》

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