「大人の会話」のふしぎ
いや、私もいい大人なのですけどね。いつも不思議なんです。会社にいて、まわりのみんなが「大人の会話」をしていることが。
主語をぼやかして、「釈迦に説法ですが」なんて言葉でくるんで、禅問答のような受け答えをして。
えらいひと「これはまあ、もうちょっとアレだよね?」
担当層「ええ、はあ、おっしゃるとおりです、改善いたします」
どんなに真剣に話を聴いていても、"えらいひと"の真意がどこにあるのか私には見抜けないことばかりだ。
「会議」という名の集まりが終わったあと、担当層だけが再度集まりなおして、「さっきの"えらいひと"の発言は、どういう意図だったんでしょうね?」なんて謎解きをしている。「あんなこと言われても改善できるわけないよねぇ、こっちも事情があるんだもんねぇ」なんて話も出たり。
もっとシンプルに、会議の場で「おっしゃってるのは◯◯という意図ですか?」なんて聞き返しちゃいけないのだろうか。
ほんとうに事情があって要求に答えられないのだとしたら、ハッキリそう言っちゃいけないのだろうか。(思い返せば、そういう発言をしてみた結果、なんとも微妙な空気になってしまったことあるな・・・)
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私自身は、仕事は「阿吽」じゃ進まないという考えの持ち主なので、なるべく指示や要望は具体的に話をしたいし、具体的に質問をしたい。相手の言うことを鵜呑みにしたり手放しで賛同したりするよりも、誤解が起きにくいコミュニケーションを心がけるこそが、相手への敬意だと思っている。
社会人4年目にもなって青臭すぎるのかな・・・。それとも、私が今いる環境がたまたまこういう感じなだけなのかもしれない。新卒で入った会社で、ほかを知らないからわからない。
こういう話、会社でもしてみるんだけど、たいてい「きょとん」という反応が返ってくる。または「まぁまぁ落ち着きなって」と苦笑いしながら諭される。
そのたび、会社の中で自分ひとりだけが幼稚園児に戻ってしまったような、自分を人と思い込んでる宇宙生命体になってしまったような、どうしようもなく心細い気持ちになる。
ただただ、疑問なだけなのになぁ。
私にとって会社という場所は、今日もふしぎでいっぱいなのです。
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