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「かぼちゃの馬車」は本当の意味での夢物語だったのか。

 

「地方から出てきた若い独身女性がカバン一つで入居できる」というコンセプトで建てられた「かぼちゃの馬車」というシェアハウス。そのシェアハウスを管理する会社が今月倒産したみたいです。

私も2月末まで、約一年住んでいました。当時からこのシェアハウスの運営の粗雑さ、経営の危うさは感じていましたがまさかこんなことになるとは...。

既に退去済みだったので特にこのニュースに関して気にしてはいませんでしたが、被害に遭われたオーナーさんたちが多数いること、Twitterを介してここから挽回するために「改善して0からやり直したいので声をきかせてください」と訴えていたので詳しく事件の全貌を調べてみました。

すると、どんどん酷すぎるビジネスモデルが明らかに...

女性専用シェアハウス「かぼちゃの馬車」への投資で賃料収入が不払いになった問題で、運営会社のスマートデイズ(東京)が、シェアハウス建築会社と、建築に際して高額のキックバックを受け取る契約を結んでいた疑いが強いことがわかった。

この問題では、オーナーとなった会社員らに破産者が続出しかねない深刻な事態になっている。多くの会社員は、「長期の家賃保証」とうたうスマートデイズを信じ、賃料収入を頼りにして地方銀行のスルガ銀行から多額の融資を受け、シェアハウスを建築。1億円超の融資を受けた会社員も珍しくないとされる。賃料収入は2018年1月に一方的にゼロになった。

[](https://c-1012.bengo4.com/n_7505/)「かぼちゃの馬車」投資、運営会社に50%もキックバック? 借金地獄拡大の要因に|弁護士ドットコムニュース |


土地や資金がなくてもシェアハウスのオーナーになれます−−。そんな触れ込みで会社勤めの約700人から多額の投資を募っていた不動産会社「スマートデイズ」(東京都中央区)が今月、倒産した。入居率の低迷による経営悪化が原因とされているが、経営の不透明さが指摘されている。億単位の借金を背負い苦境に立たされたオーナーの一部は刑事告訴に向け動き始めている。【五十嵐朋子、佐久間一輝】

毎日新聞

「頭金なしで投資でき、30年間家賃収入を保証」といった謳い文句で、約800人の会社員などをオーナーに勧誘。現在、数億円規模のローンを組み、物件を購入したオーナーたちは、「返済はどうすればいいんだ」と悲痛な声を上げ、同社と役員、また関連会社などを相手取り、損害賠償を求める訴訟騒動にまで発展しつつある。オーナーに融資をしたスルガ銀行への責任も問われるなど、騒動はいまだ解決の糸口が見えず、今後も“大炎上”が続いていくことだろう。

[](http://)なぜ「かぼちゃの馬車」には人が集まらないのか——? 実際に女性専用シェアハウスに住む人たちに話を聞くと、その理由の数々が見えてきた。「上京したてであまり貯金がなく、でも職場への交通の便がよいところに住みたくて、都心&駅近の女性専用シェアハウスを選んだ」と語る30代のAさんは、かぼちゃの馬車破たん騒動を知り、ネット上に散見される実際の入居者たちの声を読んで、「私だったら絶対住まない」と思ったそうだ。

「かぼちゃの馬車」には絶対に住みたくない! 女性専用シェアハウス住人たちのリアルな声

掘れば掘るほど悪質すぎるビジネス商法が浮かび上がってきました。どんどん投資させて、新しい建物をつくり、それで事業を拡大って...。

世の中そんなうまい話はないということですね。そんな「かぼちゃの馬車」のオーナーの1人から質問を受けたのでこの場を使って「利用者のひとり」としての声を届けたいと思います。

参考までに読んでいただければ嬉しいです。

①どんなサイトや検索ワードでかぼちゃの馬車をさがしたか?

→東京 シェアハウス 女性で検索しました。SEO対策、広告はたくさん出していたみたいで上の方に出てきましたよ。

②かぼちゃの馬車に決めたきっかけは?

→初期費用の安さと内装の可愛さですね。同棲していた彼と別れて一刻も早く家を出たかったので、すぐに引っ越せるところを選びました。また、家具付きで新築、内装が可愛いことも決め手でした。

③物理的な物(家賃とかでない)で無いかぼちゃの馬車(又はシェアハウス)に入居前に期待したこと

→女の子限定だったので友達ができればラッキーだなとはおもってました。それとトラブル対応もしっかりしてそうだという印象を受けました。

④実際に居住してみて③とのギャップ

→コミュニケーションの場は少なく、掲示板での会話(愚痴)ばかりでギスギスしてました。
それとトラブル時の電話対応の雑さと、遅さが目立ちました。ストーカー被害のことを相談した時も「また何かあったら教えてください」という言葉だけで対応はしてくれませんでした。

⑤リビング無しをどう思ったか?またあると良いか?

→入居時当初は無くてもいいと思っていましたが、コミュニケーションがとれないのはやはりだめでしたね、、、。
「一緒の屋根の下で暮らす人とゆっくり話せる場」みたいなのは必要だなって感じました。

⑥コミュニティを形成する上で必要だと感じたこと

→ひとつは、自然とコミュニケーションがとれる場を作ること。掲示板の文字でのやりとりがなんだかこわかったです。

ふたつめは、入居者のプロフィールが可能な範囲で公開されていること。どこの誰で何歳かもわからない人が突然入居してくるので把握できないのはどうかなって思いました。

みっつめはオンラインサロン、またはオンラインコミュニティをつくること。イマドキっぽいシェアハウスなのにこれをやってなかったのはとても不思議でした。

⑦かぼちゃの馬車運営で悪かったところ

→全体的なことを言うと「第一印象」ですごくいいことを謳い文句し過ぎていて、減点法で運営のイメージがどんどん悪くなっていったことだと思います。

クレーム対応・トラブル対応の遅さ、改善しないところが良くなかったかなと...。SNSが当たり前とされている現代で入居者の声を聞いてすぐに反映できないのは、顧客離れに繋がる典型的なビジネスモデルです。

他にも「悪かったところ」は沢山ありましたがちょっとネットでエゴサすれば出てくると思います。

これを読んでくださっているかぼちゃの馬車のオーナーさん達にお伺いしたいのは、「今まで(倒産するまで)何故この質問を入居者に投げかけなかったのか」ということです。

不満が出るのは当たり前だし、初めての挑戦は失敗だらけなのはわかります。でも、それならなぜどんどんシェアハウスから立ち去っていく「入居者の声」に耳を傾けなかったのか。

「オーナー」さん達の耳には「入居者の声」は届いていなかったのか。「管理会社」との信頼関係は築けていなかったのか。

うまい儲け話に乗っかって「楽して稼ぎたかった」だけだったのではないだろうか。

何にせよ、ここで挫けずに一念発起しようとしているオーナーさんがいることだけが救いですね。なんとか力になれれば嬉しいです。

ゆるみな。(@yurumina0411)

#エッセイ #コラム #かぼちゃの馬車 #シェアハウス

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