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写真に対するスタンス表明
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物撮りと、その裏側をのぞいてみる

普段は仕事で人ばかり撮っているけれど、仕事の落ち着いた時期には趣味で小物を撮ったりもしてみている。最近はある意味で物撮りに近いニューボーンフォトの撮影も増えたので、だいぶ慣れてきた感があるとはいえ…最初はまったくのゼロ知識からだったので。何をどうしたら雰囲気の良い写真が撮れるのか、さっぱりだったし。どんな小物があれば雰囲気作りに役立つのか、どこで手に入れればいいのか、何がコツなのか…もうとにかく、なんにもわからなかった。 そんな過去の自分みたいな人には、こういう記事も何かの

ひとつ先へと、踏み出すとき 〜出張撮影カメラマンのつれづれ〜

写真というのは、ジャンルの幅が広い。カメラを持っているから撮れる、これが撮れるならこれも撮れる、というものでもなく…それぞれに必要な知識も機材も、違ったりする訳で。 自分の仕事でいえば、七五三を撮れるからウェディングも撮れるというものでもなく。お宮参りが撮れるからといって、ニューボーンフォトも撮れまーす!とはならない。 必要な機材や小道具、気を配るポイントや求められるカットがそれぞれ違ってくるので。初めて仕事として依頼を受けてからの、この10年の中で。少しずつ経験を積み重

小さな非日常、秋の日はカメラ日和

仕事柄、一眼レフを持って外に出ることは多いのだけれども…大好きな人物写真を仕事という名目で好きなだけ撮れるという贅沢な環境にあるせいか、趣味で写真を撮る機会はめっきり減ってしまった。 でも、そんな自分がやたらシャッターを切ってしまう時期がある。秋の紅葉が進み、街が色づいてくる頃。普段は気にもとめない馴染みの風景が、やたら魅力的に見えてくる頃。この時期は、撮影が終わって閉じたはずのカメラキャップを気がつけば外していて。 華やかに彩られて普段よりちょっぴりグレードアップされた

小鳥とバナナで写真を撮る

「板とバナナで写真を撮る」の続きになる。 地味と紙一重なシンプル写真が何だか物足りず、逆の方向性で撮りたくなったのでセッティングを変えてみた。 ポイントにするのは、お気に入りの文鳥フィギュア。生きた鳥は怖いけれど、鳥モチーフは結構好きなのだ。それから鳥に合わせて自然を感じさせるような、ドライフラワーを周囲には配置して。異素材ミックスが好きなので、リネンタオルもそっと添えてみる。 小鳥はバナナに気を惹かれてやってきたかのように、フォークの上に配置してみたけれど。時々足を滑

板とバナナで写真を撮る

noteで見かけたライム風味のバナナ、というものを作ってみたので。先日ホームセンターでGETしてきた板を使って、撮影してみることにした。 前から物撮りの背景になる良い雰囲気の板を探していて。雰囲気だけじゃなく部屋においても邪魔にならない大きさで、持ち運びしやすい薄くて軽いのが…という条件も満たすとなると、なかなか見つけられなかったのだけれど。ついに全てを満たすものに出会ったのだ。リュックに詰め込めるサイズと軽さで、両方合わせてもお値段1000円。良い買い物をした、とウハウハ

暇も、時には役に立つ?

5月の暇がたっぷり春休み状態、満喫し過ぎて日常に戻れるのか…と不安だったけれど。この時期にハマって趣味であれこれ練習していたテーブルフォト、無駄ではなかったらしい。 (※「ハーブティーのある暮らしは、映える」・「苺を煮る、写真を撮る、家にこもる」・「カカオとウィスキーは絶対正義」など) 趣味がさっそく仕事に役立った1枚が、こちら。 ファーストバースデーの撮影で、特別に準備したという1才から食べられるケーキがあったので。「せっかくなのでケーキも撮っておきま

わたしのカメラのたのしみ方

若かりし頃は、「思い出はこの目で見て、心と記憶に焼き付けるもの」だと思っていた。だから大学で海外実習に出た時も、生まれて初めての海外旅行だというのに持って行ったのは36枚撮りの使い捨てカメラ1台きり。これで十分だと考えていた。 当時の自分にとっては、それは正しかったのだろう。初めての体験だらけの日々は刺激的で、思い出深いもので。「こんな記憶、何年経っても忘れるわけない」本気でそう考えていた。 しかし20年近く経った現在の自分は、当時の自分の肩をガクガク揺さぶって説教したい

さぁ、おうちで写真を撮ろう

出張撮影というお仕事をしていると。ご自宅での撮影をお申し込みされる際に時々、申し訳なさそうに申告されることがある。 「賃貸で狭くて…」「散らかっていて…」「官舎で殺風景で…」 おうちが写真映えしない、と皆さんおっしゃられるのだ。しかし小さい子供さんがいると、しかも複数だったりすると…それはもう物が増えるのも片付けが追いつかないのも当然だ。犬しかいない我が家でさえ、犬が来てからはあっちにこっちにとお気に入りのおもちゃを持ち運ぶせいで雑然としてしまうのだ。さらに知恵と機動力の

見慣れない景色が見たい、そんな時は

いつものことを、いつもじゃなく、やる。 それは日常という見慣れた色彩に、異なる彩りを添える行為である… 単焦点レンズ、とは 単焦点レンズというのは、カメラに詳しくない人に向けて乱暴に一言でまとめてしまえば「ズームはきかないけれど、背景がしっかりぼかせるレンズ」のことだ。大抵のカメラ趣味の人間が、写真という沼にハマり始めた頃に一度は手を出すレンズである。 ズームがきかないということは。もう少しアップにしたいとか背景を入れたいとか思ったとしても、カメラではその操作ができない。

家族写真の保存と活用、どうしてる?

出張撮影というお仕事をしていての素朴な疑問なのだが、皆さん写真を撮ってもらった後はどうしているのだろうか? データで納品された写真をパソコンやスマホで確認して、その後は…? 安い出費ではないはずなので、見た後はそのままデータとして保管しているだけ…というパターンは少ないと思うのだけれど。今日は、その辺りについて少し書いてみたい。 写真を失わないために ~プリントで保存しよう~ もし、そのままデータとして保管しているだけなのであれば。ぜひ何らかのアウトプットをおこなって、

苺を煮る、写真を撮る、家にこもる

イチゴが1パック198円で売っていたので、前に見かけて気になっていた"レンジで簡単に作れるイチゴソース"を作ってみた。 参考にしたのは、このレシピ。 「レンジでちょこっと ♥いちごソース♥」 10分程で何とも手軽にフレッシュなソースができたので、大満足だ。 さて、こうして写真映えしそうなものを作ってしまったからには…「撮影、するでしょ!」と。ソースの粗熱がとれるのを待つ間に、いそいそとセッティングを始める。仕事がキャンセルになってしまい時間があり余っていると、趣味が捗る

花を飾る、写真を撮る、家にこもる

我が家に犬が来てから。油断するとむしゃむしゃ食べようとするのが怖くて、あまり花を飾らなくなったのだけれど。(テーブルの上に置いていても、うっかりして椅子が少しでも出ているとこっそり跳び乗ってイタズラする…)この春はひさしぶりに花を買ってきたので、せっかくだからと写真を撮ってみた。 いつもの自室の窓際、デスクワゴンの上。そこに小ぶりの棚を置いて、さらに高さを出して。 まずはスタンダードな感じで、花が主役になるよう白壁を背景にパチリと撮ってみる。 うん、これはこれで好きだ。

テーブルフォトと、心の奥底

仕事で人の写真ばかり撮っていたら、無性にテーブルフォト的なものが撮りたくなった。幸いなことに部屋は白壁、窓は磨りガラスなので自分好みの柔らかい光になり、ちょうど良い高さの棚もある。 という訳で。「いつもと違うことがしたい!!」という心の叫びに従って、自室の窓際にミニスタジオを作ってみた。 被写体は、おやつの米粉ブラウニー。三越地下に入っているyou-ichiというスイーツショップのスペースが拡大して、色んな美味しそうなブラウニーが売っていたのだ。個人的には塩クルミが最高…

写真を撮る時の、あれやこれや

この夏の終わりに、ウェディングのロケーションフォトを撮らせていただく機会があった。 普段は子供さんや赤ちゃんのいるご家族からのご依頼が多いので、いつもとは違う撮影にちょっぴり緊張したけれど…いつもとは違うからこそ、新鮮で楽しかった。 ただし普段撮らないということは引き出しがない、ネタのストックがないということなので予習は必須。 Google先生に「ウェディング ロケーションフォト」と質問して、大量の画像を呼び出してもらってひたすら写真を眺める…というのが主な下準備だ。そ