わたしとカメラ 4
思い出話、「わたしとカメラ 3」の続きになります。
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何年かフィルムカメラでのんびり写真を撮り続けた。
けれど、だんだんと物足りなくなってきた。「こんな風に撮りたい」と思っても、今のカメラでは出来ることが限られていることに気づいたからだ。
色味の調節が自分ではできない、交換レンズを持っていないので常に同じ画角、マニュアルフォーカスではピント合わせが難しい場合がある…小さな不満はいくつもあった。
ちょうどデジタル一眼レフも、エントリー機であれば手の届きやすい価格になってきた頃だった。いくつかのメーカーや機種をチェックして何週間も悩み続けた結果、新しく発売されるオリンパスのE-620を購入することに決めた。
この機種にした決め手は幾つかあって。
この頃はまだ珍しかったアートフィルターやライブビュー機能が搭載されていたこと、可動式のバリアングルモニターの使い勝手が良さそうだったこと、カメラ内で多重露出が可能であったこと…と他のデジイチにはない機能が沢山付いていた点、それから手持ちのカメラと同じオリンパスだということも気に入ったポイントだった。
そうやって手にした初めてのデジタル一眼は、とても便利だった。
ピントを合わせる苦労もないし、露出も簡単、絞りかシャッタースピードを指定しておけばもう片方は自動でOK、何より撮ったものがすぐ確認できる。
だけど撮っているうちに、これも何かが違うと思うようになってきた。そこで使っていたキットレンズの標準ズームを1ランク上のものに買い換えてみた。
焦点距離の範囲が広くなったので広角寄りが使いやすくなった。写りも良くなったような気がした。
それでも、まだ何かが違った。これなら便利さは別として、フィルムの時の方が好きだった。そこでPEN-FTの時に使っていたものに近い、f1.4まで絞りが開放できる換算50mmの単焦点レンズを買い足してみた。
そこでやっと「これこれ!」と思った。求めていたのは、この距離感だった。おそらく標準ズームでは見える世界が随分と違っていたから、しっくりこなかったのだ。
「レンズによって随分と写真は変わる」という基本にようやく気づいたのが、この頃だった。
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長くなってしまってますが、読んでいただいてありがとうございます!
この頃は風景写真を撮ることにほとんど興味がありませんでした。だから50mmの距離感がちょうど良かったんでしょうね。
もうちょっと、カメラに纏わる思い出話は続きます。
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