フィギュアスケートに恋して ~その1~
何気なく目にしたものに、自分でも驚く程に心を奪われた事はあるだろうか?
数分前までは、自分の人生に何の力も及ぼしていなかったものが一瞬にして。
もっと知りたい、もっと見てみたい…と興味の最優先事項になる。
まるで恋に落ちるような、出来事。
自分は人生の中で、2度そういう経験がある。
1度目は、10歳の時に我が家で飼う事になった子犬に触れた瞬間。
そして2度目は、2002年のソルトレーク五輪でアレクセイ・ヤグディンがフリーの演技を始めた時だった。
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スケート自体が、元々強く心を惹かれるもので。子供の頃に生まれて初めて連れて行ってもらった時の楽しさを、今でもまだ覚えている。運動は嫌いだったけれど、物凄く心に残る体験だった。
自分の住む市には残念ながらスケートリンクはなかったので、数年に1~2度くらいしか滑る機会はなかったけれど。中学生の時には友達を誘って、わざわざ隣の市のリンクまで遊びに行ったくらいには好きだった。
長野五輪でキャンデロロのダルタニアンに惹きつけられた事も覚えている。
しかし田舎の学生にとってフィギュアスケートとは「たまたまテレビを付けていてやっていれば見るかもしれない、多少の興味はあるスポーツ」に過ぎなかった。
それが書き換えられたのが、2002年の事だった。
(その2に続きます)
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