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満足させたいのは、だれ?

そういえば「わたしとカメラ」シリーズを書いていて思いだした。何年も前に2週間程、多重露光にハマっていたことがある。懐かしくなったので、息抜きがてらに写真を載せてみる。

家のガレージに三脚を置き、セルフタイマーを設定して。1人でああでもないこうでもない…と怪しい動きをしていた。もちろん採光の必要があるから入り口は開けてある、つまり表から丸見え。

端から見たらかなりの挙動不審者だろう、ということは理解していたけれど。「やってみたい!」という欲求の力はすごい。「あそこの奥さん、自分にカメラを向けて小芝居してるナルシストみたいよ…!?」というヒソヒソが出回る可能性については頭からすっ飛ばして、堪能していた。

最初は、その頃に月2で通っていた写真教室の卒業課題として提出しよう…と撮っていたのだけれど。いたずら心が湧いて、誰に見せる当てもなく「ちょっと、あんた!財布忘れてるわよ!」という写真も撮ってみたりした。

完全なる自己満足。
だけど何でも、そういう時が1番楽しかったりするのだ。

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例えば先日は偶然見かけて懐かしさのあまり買ったココアシガレットで、「かっこいいココアシガレットの出し方」の練習をしていた。とても馬鹿馬鹿しいことは承知だが、ものすごく楽しい気分になれた。

大人だから、外ではわりと真面目な顔をしている。でも趣味くらい自分のワクワクだけを追いかけてもバチは当たらないはずだ。もちろん「何かを得よう」と思うなら、他人の視点を意識することも必要だろう。売れたいとか、沢山のいいね!が欲しいとか、アクセス数を増やしたいとか。

だけど個人的な趣味の領域で行うぶんには、実はそんな視点は全く必要ないと思っている。だって他人を喜ばせることではなく、自分を喜ばせること…これが趣味でしょう?自分を喜ばせることを忘れて、他人を喜ばせることにのめり込んでいたら本末転倒だ。

他人を軸にしない、自分を軸にする。
そうしないと「自分の」何かにはならない。

懐かしい写真を眺めていたら、ふとそんなことが思い浮かんできたのだった。




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ちなみにココアシガレットを格好良く出すのは至難の業でした。サッと取り出して「1本やるかい?」とキメ顔で誰かに声をかけてみたかったのですが、諦めました。
 
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