写真は、"好き"の写し鏡
生まれて初めて、MY花瓶を手に入れた。
自分の花瓶。すなわち、MY花瓶。
ひとり暮らしの頃からずっと、花をもらうたびに花瓶買わなきゃ…と思っていたし。結婚してからも、同様に思っていたにも関わらず。
とりあえずの不要なグラスや、小洒落た空き瓶なんかで代用してて。
いまだに花瓶というものを持っていなかったのだけれど…
先日ショッピングモールのお花屋さんで通りすがりにふと見かけた花瓶に、どうにも心が惹かれて…3回も4回も引き返してジロジロと眺め眺めて考えた挙句に、えいっ!と思い切って買ってしまった。
いや、全然思い切るような値段のものではなかったんだけどね。
そこそこの大きさのインテリア用品を家に増やすとなると「本当にこれは我が家に必要なのか…」とか。「この背の高さ、使い勝手は…」とか、ついつい色々と考え込んでしまって。考え尽くして、後はもう自分の気持ち次第になって。えいや!って思い切るまでに、けっこう時間を要したのです…。
で、花瓶に悩んでいる間に見かけたこのお花。
セルリアっていうらしいんだけど、これもパッと見て気に入ってしまって。
シュッとした花弁に、しっかり開くとぽわぽわになる芯。それから白地にほんのりと色付くピンク色にすっかり魅了されて。「花瓶を買うなら、花もいるでしょう」と、これも一緒に買って帰ってきた。
花だけでは寂しいから、緑も欲しいなと思ったけれど。そういったものは、気軽に確認できないショーケースの中にしかなく…花には詳しくないから、お店の店員さんに「この花に合わせるのに、緑のわさわさしたの何か選んでもらっていいですか?」とお願いをしてみたら。いくつか試して、最終的に「このスモーキーな感じが、良いと思います。オリーブの葉です。」とこれを選んでくれた。
シュッとして尖った形状の花に、柔らかい丸みを帯びた葉。
うん。この対比、好きかもしれない。
* * *
新しい花瓶だけでなく、新しく知った花と植物まで手に入れて。
それはもう、ウキウキで。
花瓶に合わせてカットもしてもらったので、家に帰ってすぐにいけてみた。
そしてご機嫌さんで、いかに花のある暮らしが素晴らしいかを話して。Twitterでもつぶやいて。翌日には、何枚も何枚も花瓶と花の写真を撮った。それから、家の中に好きなものが増えた嬉しさをまた改めて語った。
花瓶と花を買っただけで、こんなに浮かれて喋って写真撮って。
安上がりな女だな、と自分でも思う。
でも幸せの沸点は低い方が、心の健康の為にはいいはずだ。
(身体の健康の為には。些細な事でテンション上げっぱなしにすると、無駄にエネルギー消費するので…あんまりよろしくないんだけど。)
まぁ、そういう訳で。
ここでもまだ自慢する気、満々だ。
この花瓶はDUTZという、オランダの吹きガラス製品を扱う会社の物で。
濃いダークグレーのガラスは、光によっては緑がかっているようにも見えて。
散っている模様は、写真ではわかりにくいけど濃い臙脂色。
こういうのが欲しいと思っていた訳ではないんだけれど、いったん目に留まったら妙に気に入ってしまった。
* * *
この、しつこいほどの写真の羅列を見れば。"お気に入り"を手に入れた嬉しさが、もう存分に伝わったと思う。
* * *
撮る場所を変えて、セッティングを変えて、光の方向を変えて、アングルを変えて、切り取り方を変えて、仕上げ方を変えて…と嘗め回すように写真を撮った。
物撮りは好きではなかったはずなのに、凄く楽しかった。
「どうやったら、素敵に見えるだろうか?」と、気がつけば時間が経つのを忘れて夢中で撮っていて。
最終的に「愛だわ、写真は愛だ…」、そんな真理に辿り着いた気がした。
何を撮るか、という被写体の選択。
その被写体を、どれだけ自分らしく素敵に撮ってみせるかの為の試行錯誤。
そこに込められているのは、被写体へ向ける愛だよ…。
と、撮り終わって考えていた事を書き出してみると。
どれだけ自分が、嬉しくて興奮して浮かれていたかがわかりすぎる。
テンション、高い…。
* * *
たかが、花瓶と花。
でも自分にとっては。
されど、花瓶と花だった。
気に入るって、そういうものかもしれません。
最後にもう1回、改めて。
やっと!我が家に!!花瓶が来たよ!!!
花と!花瓶!嬉しい!!!
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書き上げてから、良い年齢のくせに自分の頭は大丈夫なのか…という気持ちも湧いてきたけれど。いまいち、まとまりがないのもわかっているけれど。
湧き上がる、パッションのままに。
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