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まだ瑞々しさのある、ヘソの緒は

機会があって、出産直後の赤ちゃんの写真を撮らせてもらったことがある。
自分に子供がいないので。出産、そして生まれたての子供…というのは色々な点で衝撃だった。

まずは物凄く当たり前のことではあるんだけれど…

さっきまで大きく膨らんでいたお母さんのお腹が、ペタンコになっていること。ついさっきまで、そのお腹の中にいた存在が目の前にいること。たったそれだけのことが、なんとも不思議なことのように思えた。

この写真は本当に生まれた直後で、まだヘソの緒もお母さんと繋がっている状態。さっきまで自分の身体の一部だった、しかし目には見えず触れることも出来なかった存在に。初めて触れる時というのは…一体どんな気持ちになるんだろうか。

それから驚いたのが、ヘソの緒の形状。病院でもらう乾燥した記念のヘソの緒は、自分のもので見たことがあったけど…

まだ瑞々しいというか、生々しいというか。そういった新鮮な(?)状態のものは見たことがなかったので、衝撃を受けた。知識としては頭にあったけど、「ヘソの緒って本当にチューブなんだ!!」って思った。

ちなみにカットする為のハサミを手にしているのは、子供のお父さん。(もしこれが血とかダメなタイプの、気の弱いお父さんだったら大変だ…)と撮影しながら考えたことを覚えている。

この写真で伝わる以上の、そういうものがあったから…。

あとは生まれたての子供の、頭の形。
後頭部が飛び出たように長く、エイリアンのようになっている。

これは産道を通りやすいように変形しているだけで、尖った部分はじきに引っ込むとのことだった。全く知らなかった事実。

最後は羊水に浸かっていたせいか、長風呂の時のようにふやけた手。こんな風に生まれてくるんだ、と…。

小さな小さな手にも、ちゃんと爪が1つずつ付いていることが奇跡のように思えてしまう。大人と比べると、どんなに小さな手なのか伝わるだろうか。このちっちゃな手にちっちゃな爪がついてて、めちゃめちゃ愛らしい。

生まれ立てなので当然だけれども、今まで会ったどんな赤ちゃんよりも小さくて。でもこんなにも小さいのに、蹴る足の強さはなかなかのものだったりして。

本当に、色々なことに驚かされた日だった。
写真からでも、少しはこの驚きを共有していただけただろうか?

我が子の誕生、という大切な瞬間に。
立ち会わせていただいて、思い出を共有させていただいたこと。

これはカメラマンをしていて、嬉しかった経験の1つだなぁ。


出張撮影のユルリラム
http://yururelam.web.fc2.com/

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