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男子シングル、選手紹介 〜フィギュアスケート〜

平昌五輪、ついに開幕しましたね。

フィギュアスケート団体戦・初日が終わっての感想は「オリンピックの魔物、こわっ!!!」でした。男子はまさかの大崩れをする有力選手達に震える中、宇野昌磨選手の強心臓が引き立ちました。ペアではロシアのタチアナ・モロゾフ組が圧巻の演技、競技に詳しくなくとも「これはすごい!」と思えるような素晴らしいパフォーマンスに大興奮。

そして、いよいよ男子の試合もあと1週間となりました。

それに向けて、今日は簡単な選手紹介(主観成分多め)をしていこうかと。全く知らないで観戦するよりも「こんな選手なんだ」と思いながらの方が、同じ見るでもより楽しめるかなと思うので…全選手ではありませんが、よかったら試合前に目を通してみて下さいね。

* * *

まずは昨日ご紹介した羽生君と宇野君を除いての、最終グループに残るのではないかと予想されるメンバー達。
 

ネイサン・チェン(アメリカ)

ショートのプログラムの「ネメシス」が最高に格好良い、アメリカのネイサン・チェン。彼は驚異の4回転ジャンパーとして話題になっていますが、それよりもこのショートの個人的見所はステップです。音楽に合わせての動きがとても心地良く感じられる振付けで、全身でダイナミックに音を表現しています。フリー以上に、ショートを見て欲しい選手です!

ハビエル・フェルナンデス(スペイン)

格好良い系も似合うのに、コミカルな動きのあるプロもなぜだか妙にハマるラテン男子。ショートはチャップリン、フリーはドンキホーテとどちらもそういった動きの入るプログラム。決まるとブラボー!と叫びたくなるような、非常に美麗な4回転ジャンパー。

ボーヤン・ジン/金 博洋(中国)

純朴そうな笑顔の反面、得意ジャンプは豪快な4回転ルッツ…というか4回転は大体得意というギャップ萌えな中国男子。みんなの孫。日本のテレビやニュースでは注目の若手といえば宇野昌磨とネイサン・チェンの話ばかり、しかし彼も同じくらいに大注目の選手なのをお忘れなく!ちなみに放送では「きん・はくよう」と呼ばれることも。
 

この日本勢2人とこの3人は、大崩れしなければほぼ確実に最終グループに入ってくるのではないかと思っています。残りの1人については…

ミハイル・コリヤダ(ロシア/OAR)

羽生くんに比肩する暗殺者の目付きで滑り出す、決まれば(決まれば…!!)非常に高くて迫力ある4回転ルッツを跳ぶロシアのミハイル・コリヤダ。しなやかで柔らかな腕づかいとキレのある格好良さが同居する振付け、そしてスピードのある滑りがとても好き。しっかりジャンプが決まれば最終グループに入ってくると思ってます。決まれば…。(リンク先の動画はシーズン前半なので、今はさらに腕づかいが素敵に!)

ドミトリー・アリエフ(ロシア/OAR)

この1月の欧州選手権ではコリヤダ君を押し退けて一躍ロシア男子トップに躍り出た、ドミトリー・アリエフ。ショートプログラムで見せる軍服姿での仮面舞踏会は大正義!浅田真央ちゃん前回五輪の金メダルペアも滑ったこの仮面舞踏会、これだけで加点を付けたくなる程に好きな曲です。フリーは構成は高くないけれど、ノーミスであれば他の選手にミスが多かった場合最終グループ入りの可能性も…

パトリック・チャン(カナダ)

緩急のついた華麗な足捌きや滑るスピードを見るだけでうっとり、僅かな動きでも片足でもぐんぐんと加速していく姿はスケーティングの鬼ながら。それだけではなくクリーンに決まった時の4回転の迫力も最高、個人的には安定感のある美しいスピンもめちゃめちゃ好きなパトリック・チャン。メダルを狙うにはジャンプ構成的に、他選手のミス待ちになってしまうけれど…完璧な演技をした時にはフィギュアファンのハートは完全に持っていかれること間違いなしの、素晴らしい選手。ただしトリプルアクセルが大の苦手…


この辺りの選手に期待をしています。
あとはいつでも応援しているお気に入り選手のことも、よかったら!

アレクセイ・ビチェンコ(イスラエル)

趣味はパーティ。この2月で30歳の大ベテラン。滑らないスケートとは言われるものの、この年齢でもクワドをばっちり決めてくるジャンパー。ときどき入る妙にせかせかした独特のターンや動きがとてもツボ、乗ってる演技の時のイキイキした動きも最高。団体戦のショートを是非ご覧あれ!(こちらの00:59:30辺りからどうぞ)団体戦ショートくらいに上位が総崩れ、彼がノーミスの場合は最終グループ入りもなくはないかもです…

ハン・ヤン/閻 涵(中国)

中国のハン・ヤンは滑りの美しい選手。流れとスピードのあるスケーティング、ちょっとした動きから加速していくその滑りを眺めているだけで眼福。溜息が出る、好き。トリプルアクセルは決まれば、その誰よりも大きな幅におおお!と声が漏れるダイナミックジャンプ。(カメラの方向、よろしくお願いします!)ちなみに放送では漢字での「えん・かん」呼びをされることも。

それ以外の選手についても、所感を書いておきますと…

アダム・リッポン(アメリカ)

身体の使い方がとても美しい選手、全身に意識が行き渡ってるような演技。演技終盤に入れているポジション変化が多彩なスピンが見逃せない、美しい、すごい。芸術性の高い表現、といえるかもしれません。衣装が透けていることが多いです。

キーガン・メッシング(カナダ)

演技系の表現が得意で、小芝居がハマる選手。ショートの「雨に唄えば」はぜひ見て欲しい。見ているとなんだか幸せな気持ちになれます。

デニス・ヴァシリエフス(ラトビア)

イケメンコーチのステファン・ランビエールとセットで有名。コーチ譲りのしなやかな表現と、締めのポジションを次々と変えながらギュルギュル回るスピンは見所。

デニス・テン(カザフスタン)

前ソチ五輪での銅メダリスト、全身で表現しながらの渾身のステップがすんごい素敵なのでぜひ見て欲しい。怪我の影響か、ここしばらくはジャンプが安定していない印象が…第1グループなので、LIVE放送以外のハイライトなどではもしかしたら流さないかもしれませんが…

マッテオ・リッツォ(イタリア)

腕の表現がとても柔らかく、流れがある丁寧な演技をする選手です。

 
さすがに全選手については書けませんでしたが…この辺りの選手に注目しています。よかったら参考にしながら見てみて下さいね!

 
* * *
  

そして昨日では書き足りなかったので…結局、最後に改めて書いてしまいました。

羽生結弦(日本)

試合中は顔が変わる、通称・阿修羅。ショートのバラード1番は音楽との合い方が半端ない、最高に美しいプログラムなので。ジャンプに入るタイミングやスピンでの動き方、音の緩急に合わせた足元の滑りにぜひ注目して欲しい。

決まったジャンプの美しさや着氷後の流れ、ジャンプ前後に入るステップ、多彩な腕の動きを見せるしなやかなスピン、ふんわりと軽さを感じさせるようなスピードのある滑り…要素の合間もただ滑っているだけという場面が少なく、見所沢山のオールラウンダーな選手。

個人的に彼の表現は、ダンサブルな踊る系ではなく音楽の中で泳いでいるようだといつも思う。音楽との親和性が素晴らしい。ちなみに彼の場合は表現力については試合以上にエキシビションで発揮される印象があるので、こちらもぜひお見逃しなく!
 
 

フィギュアスケートはジャンプ以外にも、沢山見所のある競技です。身体の使い方、足元の動き、音楽との合わせ方…そういった部分を楽しむ以外にも。最近は画面の左上にTESカウンターというものがついていて、演技に対しての基礎点と評価がわかるようになっています。スポーツとしての技術の評価にも注目してみて下さいね!


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うきうき、わくわく、そわそわ。やっぱりオリンピックというのは、独特の緊張をはらんだ特別な試合だなと感じています。個人戦ではそれに飲まれず、皆が力を発揮できることを祈ります…!

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