ここ1週間近くで、びっくりするくらい立て続けに不運な目に遭った。

まずiPhoneを水没させた。
すぐに電源を切ってSIMを抜き、ジップロックに乾燥剤と一緒に詰め込んだが何日経っても復旧しない。電源は入るしメールが届く音はするものの、画面が真っ暗でタッチパネルも反応せずバックアップも取れない状態だ。

そう、困ったのはデータだ。自動同期でバックアップを取っていたつもりが、手動になっていたようで。ここ1年半ほどのデータがサクッと消滅した。幸いなことに連絡先やスケジュールやメモなどの基本的な物はiCloudでのバックアップがあったし、子犬の動画や写真などは共有フォルダに突っ込んでいたから無事だったけれど…思い出がまるっと無くなってしまったような気分になった。

その数日後には、仕事中にカメラを落としてレンズを割った。不幸中の幸いで、全ての撮影が終了した後のことだったけれど…メインで使っているレンズにもはや修復不可能なヒビ割れが入っているのを見つけた時には、3日後にまた別の撮影を控えていたこともあって愕然とした。

しかしどうやら自分は、割合に切り替えが早く引きずらないタイプのようで…新しいiPhoneを手にし、同じレンズを買い直した頃には「まぁ、しょうがないか」と諦めがついていた。

昔から物と金銭に関しては諦めが早いのだ。

学生時代にバイト代おろした直後に8万円入った財布を落とした時も、一緒にいた友達の方が何日も引きずっていて。「なんでそんな平気そうなん！？あたしの方が落ち込んどるやん！」と言われたが。嘆いて返ってくるなら嘆くけど、そうじゃないからなぁ…とのんびり構えていた記憶がある。

そんな風に達観していたら、今度は2日後に高熱が出た。
喉が少し痛んで鼻水も出る、倦怠感も…風邪の引き始めかな？と葛根湯を飲んで気楽に構えていたのだけれど。夕方からどんどん悪化し始めて、夜には38.6度に熱が上がって。身体のあちこちが痛み、ろくに眠れぬ一夜を過ごした。

しかし、こちらも不幸中の幸いか。翌日に病院で、何度我慢しても勝手に逃げる身体を押さえつけられながら看護師さん2人がかりでのインフルエンザ検査を受けて、陰性の判定をもらう。喉の痛みだけは悪化していたものの、熱も既にあっさりと平熱になっていた。

その為、午後からは予定通りに撮影の仕事に出かけたのだけれど…それまでまったく何ともなかったというのに、店舗の前に立った途端に腹部に急な痛みがはしった。そのまま撮影に入ったものの、途中で痛みが急激に悪化。冷や汗が出てきて、痛みによる吐き気もうっすら感じられて立ち上がれない…仕事でこんなことになったのは初めてだった。

あまりにもあまりな状況だったので、事情を話して少し休憩を取らせていただけるか尋ねると…ここでも不幸と共にラッキーがあった。

この日の撮影は凄腕の整体師の先生のご依頼で、自分の様子を見た先生が「ここに横になりなさい」とベッドに寝かせて身体の状態を確かめて軽く施術をして気を整えてくださったのだ。すると、不思議や不思議。数分も経たないうちに強い痛みも冷や汗も、もちろん吐き気も引いてしまい「先生は魔法使いですか…？」と思わず尋ねてしまうくらいに、ほんの僅かな時間で身体の状態が落ち着いた。まさにゴッドハンド！！

おかげで10分程休ませてもらっただけで、その後の撮影も無事に終えることができたのだった。

いやしかし、今年1年分の厄を1週間で落とそうとしているかのような…なんともひどい1週間だった。ちょっとだけ「ふっこう割を使って北海道に行こうかな」なんて考えていたのだけれど、「いやこれは…iPhoneやカメラだけでなく、飛行機も落としてしまいそうで怖い…」と思って検討段階で取り止めたくらいだ。

さすがに、もうこれ以上の不運はあるまい…と思いたいのだけれど。本当に、なんでこんな立て続けに…と自分でもわけがわからない。

ただ、こうして文章にしてわかったことは。意外と自分は運が良いのかもしれない、ということだ。たしかに不運は盛り沢山だったけれど、書きながら何度も使いたくなった不幸中の幸いという言葉に「ギリギリの所で守られてるなぁ、ラッキーだなぁ」と思ったのだ。

ただ願わくば…来週からはもう少し平々凡々な日々を過ごしたいし、ラッキーは純粋にラッキーと感じられる場面で味わいたいものである。

神様、なにとぞよろしくお願いします…

---------------

スキ・フォロー・クリエイターサポート、すごく嬉しいです。
書く励みになってます、ありがとうございます！

広島で、大人から子供まで人物の出張撮影をしています。自然な情景を、その時間を…切り取って残したスナップ写真は、お客様だけでなく自分にとっても宝物。何かありましたら、ぜひどうぞ！

ユルリラム
http://yururelam.web.fc2.com/