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神秘的で美しいコンニャクを愛でる

好きな物の1つに、石がある。

一般的に天然石と呼ばれる、綺麗な石・味のある石を眺めるのが好きだ。子供の頃に父からアメジストの原石をもらったり、一緒に石英の中に潜む水晶を探したりしたことが最初のきっかけかもしれない。

ただ長年の間、いわゆるパワーストーンと呼ばれるものについては「綺麗な石ころに付加価値をつけて高く売りさばいているぼったくり商品」という認識だった。けれども知り合いがそれを使って、身体に触れもせずにビリビリさせたりゾクゾクさせたり咳き込ませたり…とあまりにも不思議なことをやってのけるので。自分の体験したこととして、少し興味が湧いた。

そしてこれをきっかけに「自分も何か石が欲しいかも」という気持ちになり、少しずつ気になるものを集めているうちに。「そういえば子供の頃から、こういうの好きだった」という過去を思い出してますますハマった…という訳だ。

おかげで今や、ビーズ型のものも含めれば軽く数十種類の石が手元にある。一時期は、これらを使ってブレスやら何やらを作るのにも精を出していた。

「自分好みの色の組合せを考える、思いつきを形に落とし込む」というのが性に合ったようで、楽しかったのだ。だからまだ今程にハンドメイドサイトに人が溢れていなかった頃にはネットで販売してみたり、イベントに出店してみたりというのも何度かやった。

そんな時期を数年過ごしたのだけれど。近頃は写真を撮ってアップして説明を書いて…というのが億劫になってしまい、すっかりこういった作業からは離れていた。

しかし先日の撮影イベントのついでに、久しぶりに作品を持って行ってみたら意外と好評で。嬉しくなってちょっと見せびらかしたくなったので、これから少しずつ作った物も紹介していきたい。(とても単純な性格なのだ)

これは水晶と天然石シリーズの、ラブラドライト。

ラブラドライトは比較的地味な見た目で、色といい模様といいまるでコンニャクのような石なのだけれど…角度によってラブラドレッセンスと呼ばれる色の付いた輝きを放つことでその地味さが吹っ飛ばされている。

とても神秘的で美しい、コンニャクなのだ。この写真でも右側の石には、僅かにその水色が写っている。ちなみに左側の方は水色ではなく、もっと青味の強い光が輝く。どちらも綺麗で、あちらこちらへと向きを変えては光を確認してはうっとりとしてしまう。

一緒に組み合わせているものは土台部分が水晶、奥の木は屋久杉ビーズ、真ん中の茶色いのはアンバーだ。このアンバーと水色のコンビネーションがとても好きな組合せで気に入っている。

大きいパールはただのそれ風のビーズだけれど、細かい部分には小粒の淡水パールを使っている。小粒のパールの不揃いな歪みというのが大好きだ。同型のビーズの合間にそれを混ぜ込むことで、単調さが消えて味わいが出てくる。

好きな物を使い、感覚と相談しながら、しっくりとくる形に作り上げる。

これもまた、写真や文章を書くのと似たような楽しさがある。つまりは感覚を形ある物に落とし込むこと、その作業が好きなのだろう。手法を変えて、違う体裁をとってはいても、その本質は同じだ。

自分の内側にある物を、外の世界に表していくこと…これこそが自分の好きの根底にあるものなんだろう。己の中にしまい込んでいるだけでは、誰とも共有できない。抱え込んでいては、いつしか膨大な情報に押しつぶされて消えてしまう。記憶の底に埋もれて失ってしまう。

それが嫌だから。そして好きを通して、どこかへ誰かへと繋がりたいから。こうやってせっせと目に見える形で表に取り出しては、「ねぇ、見て見て!」と並べてみせるのかもしれない。

写真にしても、文章にしても、作った物にしても。
そうして一緒に愛でてくれる人を、探しているのかもしれない。


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水晶・ラブラドライト・屋久杉・アンバー・パール
http://keimiki.theshop.jp/items/10523934
 
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ユルリラム
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