●かっこいいって多分こういうこと●

『カーマインストリートギター』という映画を観た。名だたるミュージシャンが主役…ではなく、その名だたるミュージシャンにギターを提供するお店の話。この店に売っているギターはNY建築の古廃材から作成された手作りギター。わたしは全然ギターのことはわからないけれど、ものづくりには興味があるので楽しんで見れた。
中でも印象的なのが、ミュージシャンたちのリラックスした様子や顔。ギターを受け取るとどのミュージシャンも楽しそうに子どものような表情を見せて、ギターと戯れる。マーク・リボーが「日の目を当たらないものと当たるものがいて、当たるものに目がいきがちだけど、楽曲提供はそういう目のあたらないもの(ギター職人さんやスタジオのスタッフさんなど)がいて初めて楽曲提供になる」って言っていて、あぁーものづくりっていいなぁーって思った。携帯もインターネットも持たないリックは弟子のシンディに「そろそろ21世紀にきたら？」なんて言われるのだけど「何のために？」と一言だけ返すところにお店や仕事の役割の本質を捉えているように感じた。淡々と生活をする。そこがいい。そこが、カッコいい。
    カッコいいといえば、『王様になれ』という映画が公開になる。the pillowsが30周年を記念して制作した映画だ。30年。四半世紀以上。「音楽の方向性の違い」を理由に解散をしてしまうバンドが多い中、自分が生きてきた時間と同じぐらいの時間、pillowsが着実に活動してきたんだと思うと本当にすごいバンドだと思う。
   ふと自分はひとつのことを続けてきたことってあったっけかなぁと思った。習い事は小さい頃たくさんやっていたけど、イヤイヤやっていたから全く面白くなくて何の身にもならなかった気がする。その後も飽き性のわたしはやっては辞めを繰り返している気がする。転職も3回ぐらいしているし。リックやpillowsの活動を考えると、なんだか目の前のことに惑わされ続けている自分が急に悔しくなる。そしたら休み休みでも長く続けられる趣味がほしいなぁと思いたって、昔ハマっていた刺繍道具を実家の押入れからゴソゴソ取り出した。毎日やるのは難しくて、すでに休みのほうが多いのだけど…。でも細々と続けていけたらなぁと思う。今のところすごく細すぎていつ切れてもおかしくないのだけど。

●雨雨雨●

   今年に入って3本目の傘とお別れした。骨組みがしっかりしたすごく丈夫な傘で、これでしばらく傘に困ることはないだろうと思っていたのに、また大雨の日に折れてしまって、どうしてこう、つくづく傘と縁がないのだろう。結局4本目の傘はコンビニのビニール傘だ。今週はお日様の姿を全然見ていない。

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