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高級食パンと幸福感

 土曜日の仕事帰りに近くのパン屋さんに寄って、パンを食べてコーヒーを飲む時間が至福の時である。そこでnoteを書いたり読んだり、ボーっとしたり読書したり、財布のなかのレシートを整理してみたりと、1時間から1時間半ぐらい、まったりしたひとときを過ごす。これがまた1週間の仕事おわりに、というのがいい。誰にも邪魔されない、自分だけの贅沢な時間だ。

 カフェではなく、パン屋さんというところにもこだわりがある。わたしはパンが好きであり、パン屋さんというところが好きなのだ。焼きたての小麦の芳ばしい香り。茶色のあの1つ1つちがうフォルム。だからといって茶色一辺倒ではなく、野菜や果物で彩られる茶目っ気さ。手でちぎったあのふわふわの感触。食べ物としての味はもちろん、それ以上にもうそのかたち、色、てざわりなど、パンというオブジェそのものが好きなのだと思う。好きなパン屋さんに行くと、入った瞬間にもう本当にあぁ、とため息が漏れてうっとりとしてしまう。本屋さんや図書館とならんで、わたしにとってそこは落ち着く場所なのだ。

 パンってなんであんなに食べたら幸せな気分になるのだろう。調べたら小麦の成分が原因らしい。小麦には、セロトニン(幸せホルモン)を空腹中枢を刺激したりする作用があるという。小麦のたんぱく質であるグルテンが分解される途中でできる「エキソルフィン」という物質が原因で、これが脳内に作用して「幸せ感」もたらすのだそうだ。さらに繰り返し食べたくなる中毒症状が引き起こされて、食欲も亢進させるのでパンを食べ続けてしまうという。小麦を食べなければこういったことは発生しない。ネットの記事を読み進めるとだんだん怖くなってきたので読むのをやめた。

 パンのなかでも自由だなあとおもうのが食パンだ。食パンの上はなんでものっけて食べれば立派な1品になるし、そこまでまずくなることはない。
 今週、流行りの高級食パンを買った。いやぁ、さすが高級食パンだと思った。紙袋から漂うパンの匂い。ずっしりした重み。家に帰るまでに期待が高まる。まずはそのまんまでいただく。テレビでやっているように、真ん中からちぎるともうふわっふわ…!生のまま口にいれるとはちみつの甘さが引き立つ。そういえば某高級生食パンの社長がテレビに出ていたとき、1日目はそのまま食べて、2日目はトーストでスライスチーズをのせて塩をひとつまみのせて焼くといいって言っていたような。なのでさっそく2日目はトーストにして、とろけるチーズしかなかったのでとろけるチーズをのせて塩をひとつみまみ乗せて焼いて食べた。あぁー絶妙に甘じょっぱくて、美味しい。いい食材はシンプルなほど美味しさが引き立つのだなぁと思った。

あとは丁寧にきって冷凍した。また高級な気分に浸れると思うとそれだけでなんかもう幸せだ。しばらくはパンを食べるリスクより目の前の幸福感を生きがいにしていきたいと思っている。なにしろ自由、なのだから。


ありがとうございます。文章書きつづけます。