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Growth for Early Stage Startups - ローンチ準備編

ベイエリアにいる同世代との勉強会に招待してもらいグロースについて話す機会をいただいたので、USで働き始めてからの学びをスライドにまとめてみた。テーマはアーリーステージのスタートアップがいかにイニシャルユーザーを獲得できるか、施策を時系列でまとめてある。(自分だったらこうやるかもな的な)
USスタートアップのグロース施策事例も多数紹介している。

1回目はアイディエーション期、どんなプロダクトをどう作るか、誰をターゲットユーザーとするのかなどを検討する時期でのスタートアップのグロース・マーケティング施策を紹介した。

今回はローンチ準備期、プロダクトの構想やターゲットユーザー等の絞り込みをある程度すませ、エンジニアリングを開始してからローンチするまでに、グロース・マーケターはどんな施策を打てるのかを紹介する。USスタートアップの事例を多く紹介するので参考にしていただけると幸いだ。

目次
1. ランディングページを作成し、事前登録ユーザーを獲得
2. ユーザーコミュニティーの形成
3. ソーシャルメディアの運用


1. ランディングページを作成し、事前登録ユーザーを獲得

シンプルで質のいい髭剃りをECで販売するHarry'sはECサイトをローンチする前に簡単なランディングページを作成し、ユーザーがユーザーを呼ぶインセンティブを設計、一週間で10万人分の事前登録者を集めた。ポイントはインセンティブの設計とメッセージングで、達成できるかできないかいいバランスの設計がされている。(5人友人に紹介するとシェービングクリームをプレゼント。10人招待するとシェーバー1つ追加プレゼント)報酬が実際のプロダクトと関連性も高く、とても参考になる施策だ。筆者は学生向けのプロダクトをプロモーションしていた際に、ちょうどiPhoneXが発売されインセンティブの一つにiPhoneXを入れて見たが、ユーザーには少しハードルが高く、また現実性もなかったのか全く機能しなかった。

SquarespaceKickofflabwixといったコーディングいらずで簡単にランディングページを作成できるサービスが存在するので、エンジニアのリソースを使わずとも実行できる。Harry'sのような日常用品のECやサブスクリプション系のサービスととても相性のいい施策の一つではないかと思う。

<参考資料>

https://tim.blog/2014/07/21/harrys-prelaunchr-email/


2. ユーザーコミュニティーの形成

6秒動画のVine(Twitterに買収後、サービスが伸びずクローズ)の創業者であるDom は第二のVineを作るべくV2という動画サービスを開発しているが、その開発をユーザーと共に行なっている。

こちらから実際にV2のコミュニティーに参加できる。ユーザーインタビューやユーザーの紹介によって小規模のコアユーザー(ハイエンゲージユーザー)のコミュニティーを築くことができると開発時のPDCAを早く回すことも可能になる。一方でデメリットもあり、ある程度知名度がある創業者、しっかりとユーザーのペインポイントをとらえたサービスでなければプロダクトがない状態でコミュニティーを気づくことは難しい。さらに、完全オープンにしているため、v2もどきのアプリが開発されまくっている。

ユーザーのコミュニティービルディングはAirbnbがとても優れている。Airbnbが注目されだした2011年頃、ユーザー数は増える一方で各都市での法的問題が多発していた。そんな際に、Airbnbは部屋の貸主達にAirbnb賛成のデモ活動やミートアップの企画を求めたり、時には法廷への出席を求めた。Airbnbのサービスだけでなく、企業文化にも共感しているロイアルユーザーは率先して行動を起こし、様々な問題をユーザーと共に解決した。そんなAirbnbはコミュニティービルディングに際し、コミットメントカーブというものを設計。簡単なタスクから徐々にハードルを高めることで、多くのユーザーが高いロイヤリティーを持つことを可能にしている。

<参考資料>

https://www.slideshare.net/cmxsummit/measuring-the-success-of-your-community

https://www.socialfresh.com/airbnb-community-action/


3. ソーシャルメディアの運用

この写真はあくまでも一例だが、プロダクトとターゲットユーザーが決まったらInstagram、Facebook, Pinterest, Twitterといったソーシャルメディアのアカウントを開設し、ドメインやユーザー名を確保しておく。そしてプロダクトに関連する投稿をし、ポテンシャルユーザーを自社アカウント内に集めていく。時系列が逆になってしまい申し訳ないが、アイディエーション期においてアドで仮説検証を行う際にもアカウントは必要になってくるので早く準備しておくことに越したことはない。ローンチ時には、広告費としてわざわざお金を払わなくとも、フォロワーにリーチすることが可能になるので (1)ある程度コアユーザーにコンバートしやすいユーザーを確保できる (2)コスパがいい等の理由からおすすめである。

ローンチ時にはPRマーケティングやEメールマーケティング、Paid Adsの本格的運用などやることが山ほどあるので、他の時間はそれら施策のテスト、準備にもある程度時間をかけた方がいいと思う。

<参考記事>

http://blog.linktexting.com/how-dubsmash-used-social-media/

https://blog.bufferapp.com/psychology-of-social-media


以上がローンチ準備期の施策一覧と、ポイントになる。あくまでも参考程度に読んでいただければ幸いだ。各施策に関しての質問やコメントはノートのコメント欄、もしくはGrowthfulというFacebookグループに参加いただき、ポストのコメント欄に投稿いただけると幸いだ。

次回はローンチ後についてまとめる予定。

GrowthfulというFACEBOOKグループにてスタートアップ向けにグロースに関するQ&Aやケーススタディを共有しています。ご気軽にご参加ください。 https://www.facebook.com/groups/1374331379323895/



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