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楽を選ばないという宣言22/7 ANNIVERSARY LIVE 2023感想

「諦めたほうが楽だし…ごめん」

 代表曲の一つ『ムズイ』の一節だ。昨年のアニバーサリーライブがこれまでの歴史を総浚いする内容だったとすれば。今年は後輩メンバーが入ってからの第2章を背負い未来に向かう内容だった。

 昨年のアニバーサリーライブで歴代曲をコンプリートし、23年は万全の体制で歩みだすように思われた。しかしその思いに反して23年はメンバーの卒業と向き合っていくような1年間になった。グループとしても先行きが見えない手探りな状況の中開催されたのが今年のアニバーサリーライブだ。

 ファンによるリクエスト楽曲xカフェをモチーフにした舞台仕立ての進行という同時にやるには悪すぎる食い合わせのお馬鹿な掛け合わせだったが、かえって今の22/7を象徴するような手作り感で良かった。

 カフェの1日に合わせて進行するセットリストはブロックごとの纏まりがよく、各曲を新鮮に味わうことが出来た。

白沢かなえの遺志とグループが示した意志

 ライブパフォーマンスは期待以上のものを毎度魅せてくれるため言うまでもない。今回最も心動かされたのは物語最後の「目指そうよ!東京ドーム!」の一言だ。アニバーサリー感の薄いアニバーサリーライブの中で最も今までとこれからを象徴する場面だった。白沢かなえの語ったドームに立ちたかったという無念に正面から向き合い、目指していこうとする意志は無謀だとしても、無謀だからこそ心を動かされた。
 ここで冒頭に戻る。「諦めたほうが楽だ」としても「諦めない」事を選んだという意思表示に思えたのだ。

22/7vs蓮ノ空女学院スクールアイドルクラブ

 23年は蓮ノ空の登場が鮮烈で印象深かっただけに、自分達の足で作ってきた道と創造主によって作られた道を差別化するような宣言だった。その率直さ、ギリギリ限界の中打ち出した言葉からも22/7側に肩入れしているのでいつか正面対決して欲しい。バルスvsパルス。

 残念ながらアーカイブ期間に間に合わなかったので2ndアルバムのことだけでも覚えて帰ってください。正直アルバムの新曲にMAXXXピンときていないのでアニバーサリーライブアンコールパートが一番蛇足に感じました(爆殺)。これだったら青春高校のカバーしたほうがアガる。


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