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巌窟王ステージ文句日記

最初に言っておく小泉萌香さんは良かった。

期待を裏切られるのは辛いものだ。アルベールが伯爵に真実を告げられ、絶望したように。その追体験をチケット買った人間にさせるとしたらあまりに残酷ではないか。

原作も長く、アニメも2クールある作品を2時間半にまとめる時点で嫌な予感はしていた。それでもアニメを見返して感情は昂ぶっていた、ユージェニーのもえぴがアニメ通り最後ピアノを弾いてくれたら…それだけで向こう10年戦えると思っていた。あまりに酷くて忘れようと思いましたが今年の内に処理するべく書き殴っていきます。

不満1 小道具が雑すぎる

舞台転換が出来ないのも良い、決闘用の剣がザコシショウのガムテープ細工クオリティだったのも安全のため目を瞑ろう。それでもユージェニーがNYへの渡航時にスクールバッグみたいなペラッペラの鞄持ってくるってどゆこと!?!?!?!?!??!?アニメでも荷物少なかった印象はあるけど何やアレ!そしてピアノ用意旋回!!!!!!!!ユージェニーがエアーピアノやってるのギャグシーンかと思ったぞ!!!!!!!仮設の二階ステージは一生ギシギシ言って不安になるし美術面命な作品でコレはない、背景も投射切り替えだけだし。

不満2 フランツ最後のセリフ

アニメ版では明言しないもののアルベールへの特別な感情を持っていたフランツ、復習で見返していて彼からの手紙のシーンが一番泣けたかもしれない。
舞台版では好きになったきっかけの描写がなくて感情移入できない。しかもそこを抜かしたくせに死ぬ間際に「たとえ結婚できなくても好きになることは止められない」的内容を強調するオリジナル台詞がある。現代の結婚制度へのアンチテーゼ的余計な印象を受けてしまう。

不満3 ラストシーン

期待していただけにここが一番気に入らなかった。アニメ版では10年後フランツの墓前でアルベールが気持ちを吐露し、立ち去ろうとした際にピアノが聞こえてきてカーテンコールのようなEDに繋げる。
舞台版ではピアノが流れる中アルベールが大声で気持ちを吐露し始める。

何で静かに終わらせられなかったんじゃい!!!!!!!!

ハイパーMAXX雑な終わらせ方でアニメ版のユージェニーのピアノと気づいて走り出す様子も0.ナニコレ。

15周年で舞台をやるのは良かったが2.5次元の流れに載せられた志の低い舞台だったと思わざる負えなかった。これでスケジュール抑えられたにもかかわらず頑張った役者陣には拍手を贈りたい。ヴァランティーヌとかビルフォール出番一瞬すぎて泣いた。
アニメ版が原作を再解釈し美麗な映像で評価されたのにこれをわざわざ美術周りに気を使えない舞台にする意味、コレがわからない(NITHRT殿下)


最後に強調したいのは小泉萌香さんのユージェニーは良かった。翻弄されつつもアルベールを愛する微細な心の動きが伝わってきてより好きになった。
スカートが短すぎて前方席だと危険でした。

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