相談のハードル

私は、自分のことに関して、専門家に相談するのが下手だ。
病院の診察も苦手であるし、各種相談窓口、ハローワークなども、苦手だ。学生だった頃も、就職相談やOB訪問みたいなのも、一切利用しなかった。移住相談や転職相談の類も、行ってはみたものの相談して良かった、とはならなかった。
相手の持ち時間は短いし、そこで私を理解してもらえるとも思えないし、有益なアドバイスがもらえるとも思えない。この人に言ってどうなるんだろう、と思ってしまう。

そもそも自分の中の問いがはっきりしていない。そんな状態で迷っているままに窓口に行ってはいけないような気がするし、かといって迷いなく相談することが決まっているなら、それは相談ではなくてもはやただの問合せじゃないかな、などとも思うし、相手が専門家だと思うならなおさら、自分の中である程度答えが出てからでないと意味がない気がしてしまう。

だいたい、自分の悩みと言えば、突き詰めていけば「嫌な気持ち、もやもや、気持ち悪いのを解消したい」ということに集約されてしまうので、それだったら友人と話をするか自分の中で内省して解決した方がよいような気がしてしまう。

加えて、説明が下手だという自覚がある。書きものなら戻ったり修正したりが容易なので楽なのだが、話すのは、考えながらになってしまうとうまくできない。ましてや言いたいことが曖昧で、複雑な感情もからむことだったり、どう思われるかも同時に考えながらだと、変な話し方になる。

前職をやめるとき、心身が不調だったので産業医と面談を繰り返したのだが、そこで私は何を話したのか覚えていない。大して話をしなかったような気がする。つらいです、休んでみますか、はい、くらいなもので、それが何回目かで、やめます、になったような気がする。

相談ってなんだろう。
相談の仕方がわからない。

人には「相談して」というんだけれども。




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