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質問に正しく答えられない残念なビジネスマンに贈る

ビジネスの世界において「質問して、答える。」ということが何度繰り返されていることでしょうか。
日々の業務の中で、質問した方の意図を汲み一歩先を行く回答をしてくださる方のありがたみと、答えを5秒でいえるところを10分かけてしゃべる方のいる悲しみの波に揺られているのは私だけではないはずです。

ビジネスの世界のコミュニケーションでは、円滑かつ迅速なコミュニケーションが求められます。そのため、5秒で伝えられることは5秒で言うことが、生産性の向上に繋がると私は信じております。

この記事では、私自身コミュニケーションが残念なビジネスマンだった新卒1年目を振り返り、質問に対してシンプルに答える事ができない理由と改善方法について記します。

質問に答えることができなかった新卒1年目
恥ずかしい話、私は新卒で広告代理店に入社して「質問に答えろ」と幾度となく叱られていました。今振り返ると、社会人になるまで私はコミュニケーションについて深く考えたことすらなく、無意識に阿吽の呼吸を受けてに求めるような会話をしていたように思います。その結果「相手の意図やバックグラウンドを汲みその人に合った情報を伝える」ということができていませんでした。

ダメ会話の具体例としてはこんな感じです。
上司「クライアントへの提案はAを推しているが、BとCもニーズがあるのではないか?」
私「私はAがクライアントに最適なソリューションだと思っていて・・・・というのも・・・だから・・・。他にも調べたんですけど・・・よって・・・。ごにょごにょ」

この例で、上司が聞きたいのは「BとCのニーズがあるのか?」ということです。それを汲むことができなかった私は「いかにAが素晴らしいか」を延々と話しています。
上司は、欲しい情報が一向にでてこないため「質問に答えろ」と叱ってくださったわけですね。やさしい。

これが商談の場であれば、クライアントはまず教えてくれません。
そして静かに提案は流れていくことでしょう。もちろん、いいお返事が返ってくることもありえません。

では、そんな私がどのようにしてそのような状況を克服したのかのお話です。
手法としては唯一つ「ロープレ&実践」をひたすら繰り返しました。

私の場合、克服までには3段階のステップがありましたので、順に紹介したいと思います。

1.指摘されて理解する
最初は、ロープレや実践の中でひたすらに意識して相手の意図を汲んで回答を用意することを徹底しました。
そのうえで、一番重要なのはフィードバックを得ることです。常に「答えとして求めていたことを返すことができたか?」をことあるごとにきいてみます。もしくは、ロープレで徹底的に指摘してもらいます。
「答えになっているか?」の基準は質問した側にあるので、とにかくフィードバック数を多く得ることが重要です。

2.言ったあと自分で気づく
フィードバックをもとに何度も練習していると、あるとき自分で自分の誤りに気づくことができるようになりました。
感覚としては、答えながら間違いに気づく状態です。ここまで来たらある程度パターンがわかってくるので、このパターンを意識しながら練習を繰り返します。

3.相手の質問の構成が無意識にわかる
フェーズ2でパターンを意識できるようになり、練習を繰り返すと「相手がなにを聞きたいのか?」ということが文章の構成を通してハイライトされた状態で頭に入ってくるようになります。ここまでくれば「聞かれたことに答える」というビジネスマンとして最低限のコミュニケーションに不自由することはありません。

ここまで「質問に対してシンプルに答える事ができない理由と改善方法」について記してきましたが、これは対話だけでなくメールやチャットでも同様です。
不安な方は自身のメールを見返してみると学びがあるかもしれません。