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顧客起点でマーケティングを考える

こんばんは、福田です。note25本目です。

今日は元P&Gで、直近だとSmartNewsの成長に貢献した西口一希さんの講演を聞きました。ZOOMでのウェビナーでしたが、憧れの人に会えた気がして嬉しかったですw

1時間の講演でしたが、非常に勉強になったので今日は簡単にレビューしたいと思います。

顧客起点で考えているか?

マーケティングに関する仕事をされている方は、読んだことがある方も多いと思いますが、西口さんの「顧客起点マーケティング」

今日の講演のベースはこちらの本の話でした。
書籍はこちら↓ 非常に良書なのでオススメです。

まず印象的だった言葉が、「顧客基点」ではなく「顧客起点」である。という点です。基点か起点かの違いです。

基点:物事の基準になる点
起点:物事の始まりとなる点

こんな意味合いの違いがあるそうです。西口さんいわく、顧客基点は出発点が企業の立場からである。一方、顧客起点は出発点が顧客そのものである。

同業他社を競合として比較する場合はあると思いますが、顧客起点でみると競合は決して同業他社だけではないということです。

こちらは音部さん(この方も元P&G)の書籍である「マーケティングプロフェッショナルの視点 明日から仕事がうまくいく24のヒント」に書かれている事例が非常に分かりやすいです。

ちなみに書籍はこちら。この本も良書です。

万年筆は一般的に考えれば競合は他ブランドの万年筆。はたまた、フリクションといったボールペンなども考えられるかもしれません。

しかし、万年筆の多くは購入者と使用者が一致しないらしいです。なぜなら万年筆の購入の目的は自分で使うためではなく、ギフトであるから。

となると、万年筆の競合はギフトとしてプレゼントすることもあるネクタイもあり得るということです。

確かに僕も万年筆は何故か3本持ってますが、全部プレゼントでいただきました。(会社退職の際に同僚や担当企業の方、昇格祝いで上司からなど)

そして、ネクタイも退職の際にプレゼントとしてもらっています。自分で買ったネクタイのほうが少ないです。というか退職しすぎですね。

もし顧客基点で考えれば、万年筆は文字を書く高級な物なので、高級なボールペンや他社の万年筆が競合だろうと考えます。

しかし顧客起点で考えれば競合はネクタイや、ちょっと高いお酒といったギフト市場も考えることが出来ます。

そうすると顧客に伝えるメッセージも顧客基点と顧客起点では違う。ということになります。

「顧客目線をもって、顧客の立場になって。」と口では簡単に言いますが、改めてこの顧客起点という言葉が奥が深いなと実感しました。非常に大事な観点です。

WHOとWHATが決まればHOWも決まる

P&Gのマーケティングフレームワークで有名な、WHO・WHAT・HOW。

講演の最後にこんな質問がありました。
「WHOとWHATは決まって1つに絞れているのですが、HOWが何十個もあって、どうやって選択すればいいか?」

西口さんの回答は「WHOとWHATが絞り込みきれてないからです。」

WHOが分かりやすいのでWHOだけに絞りますが、WHOがしっかり考えられ、絞り込まれていると、自ずとそのWHOがいるメディアも決まってくる。

例えば年代やエリアによっては、デジタルではなく新聞広告や折込チラシなどのほうが目に触れる機会が多いかもしれません。

もしWHOがそういった方々を対象として絞り込まれているなら、HOWでは「YouTubeで動画広告を出しましょう。」にはならないという事です。

WHOが絞り込まれていれば、HOWも絞り込まれるということですね。

誰もがターゲットとなる商品やサービスが、誰にも刺さらない。と言われる事は多いですが、やはりどこまでも顧客起点で考えることが大事だということです。

ロイヤル顧客に聞こう

西口さんの顧客起点マーケティングは非常に強力なフレームワークです。「どう始めたらいいですか?」「まず何をしたらいいですか?」などなどの質問をもらうことが多いようです。

まあ確かに、諸々の事情や立場でアンケート調査とか出来ないよな〜。と僕も本を読んで感じたことを思い出しました。

そこで西口さんは「まずロイヤル顧客の10人、20人に直接話を聴く」と仰っていました。これも広告代理店の立場だとややハードルが高いですが、クライアントにこういった提案をしても嫌な気はしないはず。

ロイヤル顧客の方々が、
・なぜその商品を買う、サービスを利用するのか?
・どこが好きなのか?何が好きなのか?
・なんで買い続けてくれる、利用し続けてくれるのか?

こういった事をヒアリングするだけでも、自分たちで見えていない・分かっていない事が見えてくるそうです。

自分のことは自分が一番分かってるように思えるが、意外と他人のほうが自分のことをよく知っている。

こんな経験はあると思います。僕も何度かありました。こういう感覚と近いことだな〜と感じました。

まとめ

さて、まとめです。長々と書きましたがポイントは3点

①顧客起点で考える
②WHOとWHATを本当に絞り込めているか
③答えはロイヤル顧客の中に

以上の3点です。西口さんの顧客起点の書籍は何度か読んだことがあるのですが、また読み直してみたい。そう思える素敵な講演でした。

ひとこと

最後までお読みいただきありがとうございました!

今日のお昼過ぎくらいに雪が降っていました。思わずベランダに出て、雪に触れようとしたのですが、寒くてやめました。

おしまい!

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