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この世のWebサイトはすべてPWAしやがれ

結論から言うと、僕が一番欲しいのはオフラインでWebページが見れることだ。

僕はWeb制作を生業としているが技術的にPWAの布教や挑戦をしたいとかそういう話ではない(したいけど)。この話はひとりのユーザーとしての目線で書く。

ギガが死んだら、もはや人間扱いされてない気分

みなさんは通信速度制限かかったことはどのくらいあるだろうか。僕はわりとしょっちゅうかかる。「おいおい契約見直せよ」と思われるかもしれないが、業務に致命的に差し支えるわけじゃないし、わりとこういう「弱い立場体験」っていうのは大切にしたほうがいいんじゃないかと思うタイプなので、なったときはなったときでLet it goである。で、速度制限状態でWebやアプリを利用するわけなんだけど、

これがまあ何もできねぇ

何もできんは言い過ぎだけど、4G LTEが2Gになるようで(嘘かも。詳しくない。)字面だけだと速度半減のように思うかもしれないが、制限がかかると次のようになる(福岡市街地での体感)。

・一般的なWebサイトは3分待ってもページは真っ白で閲覧不可能
・通信が必要なゲームアプリは起動時の更新中にネットワークエラーで死ぬ
・TwitterやFacebookは30秒待てばフィードは更新できるが画像は見れない
・Google検索は10〜20秒の待ちがあるが検索は可能
・GoogleMapsは画像なしの海で、目的地は方角しかわからない

TwitterもFacebookもGoogle検索も使えるが、画像はでないしシェアされたリンク先は案の定真っ白なので本当に知りたい情報にたどり着けないのでイライラしかない。世界から断絶されて「速度制限になった奴なんて知らないよ、誰も助けないよ」って言われている気持ちになったりする。ネットワークの向こうの何かから自分はもう人間扱いしてもらえてないんじゃないかという感覚になるのだ。

PWAはやっぱりすごかった

そんな速度制限だけど、もちろん利用できるコンテンツもある。お察しのとおり次のようなものだ。

・AMPやInstant Articlesのページは流石で20秒程度で閲覧可能
・PWA化しているサイトは1分ほどで閲覧可能
dev.toは30秒くらいで開いた(阿部寛氏のは…見るの忘た)
・オフラインキャッシュ機能のあるアプリ
・ダウンロード完結アプリ

「速い速い!」ってAMPやdev.toで感動してたけど、この閲覧可能という0じゃなくて1の感動はでかく、AMPやPWAの意義を真に感じた瞬間だった。最近では検索結果の時点で表記してくれることも多いが、緊急に調べたい電話番号住所営業時間あたりはAMP化されていると非常に助かる。

オフラインキャッシュ

最近のブラウザはオフラインの場合、ページを表示させない。オフライン表示に切り替える。

スマホの場合だとそれをアプリの切り替え時にやってしまうことがある。

自宅のWifiでちょっと調べてアプリを起動したままにしていて、外出した際に速度制限がかかっているとだいたいこうなる。

開かなくて良いんだよ!キャッシュがまだ残ってるだろうが!それを出せ!持ってることはわかってるんだ!さっさとそれを出しやがれッ!!」と言いたくなる(キャッシュが残ってるかどうかは実際はわかってない)。

15年くらい前、まだInternet Explorerがバージョン6だった頃は、一度見たページはオフラインでもキャッシュが残っている状態で見れる場合があった。無線LAN機能のないノートPCを有線ケーブルのあるところまで持っていってネットをしていた頃が懐かしい。接続を切った後もブラウザはキャッシュを表示させるので、ケーブルのない自室でゆっくり閲覧することもあった。ところが未来にこれができないってどういうことだ?というわけ。

仮に世の中のWebサイト全てがPWAと同等の機能を満たしたどうだろう。初回アクセスは仕方ないとして、一度調べて再度みたくなったページがオフラインで見れるのは嬉しい。ページの運営者や制作者側からすると最新の情報である保証ができないのでクレームが怖いと言い出しそうだけど、そんなのはオフライン中だけ「現在オフラインのため情報が最新でない可能性があります」っていう出せば済む。

これを「Webページないしサイト側が担保する」のか、「いやいやブラウザがその機能を持つべきだ」ってなるのか、もしくは「ブラウザ拡張でやれ」って感じなのか賛否両論あると思うが、少なくともそれを解決するひとつの回答がPWAとその未来にあると思っている。

弱い立場にも優しい世界

今後ネットワークの速度がどうなっていくか、国内国外の貧困層へ(デバイスも含めた)普及がどうなるのか、そのあたりに関わってくる話になるけれどWebアクセシビリティをはじめとしてマイノリティや弱い立場にも優しい技術が求められているので、積極的に考えていきたい。

主観で書いたけど統計やユーザーテストの記録があるのなら是非知りたいのでご存知の方は教えてください。

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