エンパワーメントされた #ja11yc

Japan Accessibility Conference Vol.2に参加した。主催挨拶から繰り返しあったエンパワーメントというキーワード。今回の感想を簡単に言うならば、「これ以上ないくらいエンパワーメントされたイベントだった」。

当日の会場までのワクワクから、インクルーシブに設計された会場のデザイン、それぞれのセッションはもちろん、参加者が盛り上げていくTwitterのタイムライン、懇親会、そして朝まで熱く語れたこと。なんとも言えない気持ちが沸々と湧き上がって、これからこの知識とやる気をどう活かしていこうか、またそれがワクワクに繋がっている。

固定観念のアップデート

神戸であったアクセシビリティの祭典でも当事者に対する固定観念が変わったんだけど、今回も今まで知らなかった当事者の事情を知ることができた。

「こうだろう」「これなら困らないだろう」「これでみんな利用できるだろう」と思っていたものを、いとも簡単に壊してくれる。やっぱりこういった「自分の中の新しい」に出会えることはセミナーや勉強会に行く醍醐味だ。

人の数ほど事情はあるし、それ以上にその時その場所その環境による違いも出てくる。すべてを網羅的に理解することは不可能なんだけど、それでも普遍的なデザインや、普遍的な実装(提供方法)を、今後も学び続ける必要がある。学び続ける必要があるということは、それが仕事として続けていけるというこにもなるのかな、とかも思ったり。

人と話すことによって見える社会

社会に対してもいろいろと多角的に見れるようになってきた。なぜ社会は今こんな状況なのかだったり、良くなっている部分もあれば悪くなっている部分も見えてくる。ニュースやネットを通して見えた部分ももちろんあるけれど、人と話すことによって見える部分もあった。それはその人がどうこうというよりも、時代だったり文化だったり、いろんな視点や雰囲気から感じるものも多かった。そういった意味でも、懇親会で、いろいろな人と話す機会があったことには感謝したい。

みんなのエンパワーメントの見える化

事例を多く共有されるセッションが多かったのも印象のひとつだった。しかもそれの内容はいい意味で未完成なものがほとんどだった。でもその方が変に上から目線でないし、親近感が湧いて「ああ、じゃあ、ぼくにもできるかもしれないな」という勇気を貰える。

セッションのひとつ「サービス運営しながら小さくコツコツ始めるアクセシビリティ改善〜Backlogの事例」ではスライドにだけで登場させてもらった。

ぼくがBacklogのアクセシビリティ改善に参加した経緯についての1枚だ。

実はぼくは今は取り組みには参加しておらず(2019年の3月まで参加していました)、nulabさんだけで取り組みが回るようになっている。それは素晴らしいことで、アドバイザー冥利に尽きる。そして、そんな今でも、こうしてぼくをネタに使ってくれることは素直に嬉しいし、こうやって今でも改善を続けているということを見せてくれることが本当に嬉しい。これも当日、強くエンパワーメントされたことのひとつだった。

このエンパワーメントをどう活かすか

問題は多い。このアクセシビリティに関しての課題の特徴として1人ではどうにもならないことだ。腕力で解決するにしても、多くの人が腕力をもつ必要がある。

ぼくの直近の課題は、このエンパワーメントをどう自分の会社に、幹部に、先輩に、後輩に、分けていけるか。それは、どう助けてもらえるかを考えている。巻き込み駆動で一緒にやってもらうのが一番近道と思っているんだけど、どう「お互いにWinWinな助けてもらう」ができるかどうか悩んでいる。

そして地元、福岡でのアクセシビリティの取り組みがもっと盛り上がるようにも注力したいし、うまくハブとして利用してもらえたらとも考えている。まだ確定ではないので正確なことは言えないけど、今年のフロントエンドカンファレンス福岡でも、昨年に続いてアクセシビリティのテーマは設けると思うので、期待してほしい。

最後に、関係者のみなさん、本当にお疲れさまでした。次回も!とか贅沢は言わないので、これからもいろんな場所で、お互いにエンパワーメントしあえたらと思っています。

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