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ナチュラルカールスタイルをヘアアイロンを使わないで作る【プロ向け解説】


カールアイロンを使わず、パーマをかけたような柔らかな仕上がりを表現しました。

解説動画

仕上がり写真

ベースブロー編

モデルの状態をニュートラルな状態に作り、その後のスタイルを作ることを意識しています。そのために必要なプロダクトを使って土台を作ります。


使ったプロダクト

ミルボン ニゼル クリアサージュミルク
https://amzn.to/30min8i

カルドール エアメイクパウダー
https://amzn.to/33fOg4m

ロレアルプロフェッショナル エルネット
https://amzn.to/2SdxvQP

使ったドライヤー
レプロナイザー 3D Plus
https://amzn.to/3l4X7Mo


ベースブローの段階でクリアサージュミルクを使用しました。
直接手で付けなかったのは、手でつけるとどうしても付きすぎたり、ついていなかったりとムラになります。ベースの段階で強弱をつけたくなかったので水とまぜなじませてむらなくつけることで全体をニュートラルにすることを意識しています。

ブローの基本は、枝毛がきれいに収まっていること、適度に艶とハリがつくことです。過度な艶や、ハリコシは後々邪魔なのでかのうなかぎり付きすぎない、ここがニュートラルというポイントを自分で確立するといいと思います。

カール形成編

カールを作るためには熱を入れ、水素結合を発生させ癖付けしていきます。このクセ付けは乾く段階で確定するので、髪に水分を補給し、熱を入れた後に、冷ます作業が必要になります。

今回は、ベースブローの段階で水分補給と、水素を飛ばす作業をしています。
熱が冷める前にカールを作り、水素結合を確率させます。

その工程をアイロンを使わず、手でカールを作り、ティッシュで固定し、冷却させて確立させたわけです。

その後プロダクトをつけると、プロダクト内にはどうしても水分が含まれます。水分をまた吸収すると作ったカールが ”ダレ” ます。そのダレを理解したうえで、形状を作るわけですね。

ティッシュを使ったのは、ピンで挟むとその部分にあとが付きます。そこだけ固くなってしまい不自然です。ハネピンや圧の弱いダックカールをつかうのもいいと思います。


全体の構成は動画を御覧ください。

仕上げ段階編


ベースを作ったのと同じプロダクトで全体のバランスを作りました。
この段階で、中間より毛先部分が少し束ができすぎて重くなりました。おもくなったけれど、軽さはキープしたい。そんなときに使えるのがパウダーのワックスと、ドライシャンプーです。
今回はパウダーワックスがスプレーになっているものを使いました。


つけた後、水分を少し含むのでダレが起こらないようにキープさせたのが最後の仕上がり段階の写真になります。ここで最終段階の仕上げなかったのはここを意識しているからです。

以上細かな解説を付け加えてみました。

意図したことや、想いはあの動画だけでは伝わらない。

プロにはわかる、アイロンを使った固い仕上がり。作りましたって見えすぎてすごく不自然です。なんでもできる世の中になったからこそ、パーマをかけた素敵なスタイルをもっとできるはずで、それがもって生まれた毛の癖であったとしても、素敵になるデザインができることが我々の仕事なのだと思います。

そのきっかけとなるスタイル写真はやっぱり本物であってほしい。

作った形だけのデザインではやっぱりなんかちがうなあ。

って施術する側も感じてほしいなと、未来のヘアスタイルのデザインとしての想いを込めてこのデザインで施術しました。

もちろん本当にパーマをかけることがトータルバランスでいい可能性もあります。今回の場合は、ヘアメイク作品であること、美容師のスタイル写真であること、モデルに可能な限り負担を強いないこと。この3点を踏まえたバランスの上で、動きのある作った感の少ない作品であることを意識しています。


ゆたかって何だろうって考えることが最近多いです。

その豊かさをどこから表現すると生活はかわるんだろうか、きっと小さなきっかけでいいはずなんですよね。それができるのはヘアメイクや美容師の仕事のいいところです。

本物を、本当に受け取れる世界を作っていけるきっかけを少しでも...

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