見出し画像

個人的なこと

あまりに個人的なお話を書いてみました。日記なので当たり前なんだけど。仕事の話しです。

僕は獣医師です。自慢と言えば自慢だし、この資格以外は人に誇れるものなど何一つない。
高々、資格に過ぎないが気持ちの上でも社会的な意味でもぎりぎり自分を保たせてくれている。

獣医師にもいろいろあるだろうけど、ぼくは東京の獣医学部のある大学を無事卒業して、犬や猫を診察する動物病院に勤めた。まあ、動物のお医者さんになれたわけだ。

いろいろあって(省略)、6、7年ほど動物病院で勤務してやめた。理由は書ききれないけど、
動物病院で働く獣医師以外の仕事を探した。
簡単に言うと、ずっと叶えたかった夢が叶ったけど、その道にずっといることができなかった。夢半ばといえば大袈裟だけど、それなりに喪失感があった。人生の半分を失敗したかのように失望していた。

といっても生きて行かなきゃいけないわけで、
獣医師の資格者を求めていた企業を見つけて転職をした。今はとてもやりがいを感じている。

狭い業界なので職種は明かしませんが、けっこう大きな企業が、犬猫などの小動物をマーケットにした支社を立ち上げたので、そこに。
入社した時、全部で60人ほどの社員の中で獣医師はぼくを入れて3人。ちなみに9割は女性。1割は親会社から出向した男性管理職で固められていた。

獣医であるという点で優遇された面もあれば、わりと歳もいってるくせに何も知らない未熟な社会人という扱いも受けた(まあその通り過ぎて反論の余地もなかった)
まあ、都合のいい時は、先生〜と呼んできて、普段はあの人は先生だから、ビジネス的なことはね..と揶揄される空気感。少し捻くれてたのもあるけど。

それでも、いい上司に巡りあえて少しずつ環境も良くなっていった。その人は、最初から僕を獣医として扱わなかった唯一の人だった。獣医らしい仕事を一つもさせてくれなかった。ある意味わ最も公平に評価をしてくれていた。

おかげで入社して3年、いわゆる係長的なポジションになれた。そこから、今までの5年間はすごく辛かった。ようやく、獣医師としての知識や経験とふつうの社会人としての仕事を上手くミックスさせることができてきた気がする。獣医師の仲間もたくさん増えたし。

そして4年前ぐらいから、今の妻と一緒に住むようになった。2人のためにお金を稼ぎたい。もちろん、やりがいやその他もあるけど、シンプルにそのために出世したかった。昇進したかった。

でも会社で課長以上の管理職は親会社からの出向者で固められていて、高い高い壁があった。
いわゆる新参者の他所者の僕には難しいとされていた。
毎年のようにでる昇進の噂。。エサをちらつかされるが一向に結果は出ない。いい話しがあると呼び出されて、妻にも期待して待っててと出かけて、何にもなかったり。。こんなことが何度となくあった。
妻はそんなことを何も気にしてない人だが、落ち込む自分を見せ続けるのが辛かった。

今年もつい先週に、来年あたりには課長になれたらいいねみたいな曖昧な話しを人事からされて、またか..とか腐っていた。露骨に、君にはまだ早いと言ってくる人もいた。

そうしたら、ついこの前の3月19日。ちょうど誕生日だった。唐突に尊敬する上司に呼び出された。来月から課長になることを言い渡された。(内定前なのでもし違ったら笑えない)

何も言わない人だけど、誕生日だと分かっててこの日に言ってきた。そういう人だから。

嬉しかったんだけど、どうリアクションしていいかわからず、話しの後にトイレに入った。期待しすぎて似たような夢を見たことが数えきれない。今回も夢かなとかいろいろ考えた。そして辛かったことや、会社で嫌いだった人のことを思い出していた(めちゃくちゃ性格悪い)

早く妻に言いたくて電車から家までの道を走った。誕生日だから、大好物のカツカレーをつくって待っていてくれた。食べる前に、昇進した話しをしたら、自分のことのように喜んでくれた。

ここまで読んだ人はいないだろうけど、こんなしょうむない出来事も自分の人生では大きなことで、それを喜んでくれる人がいることが嬉しい。

もうすぐ8年目になる。自分が描いていたとおりの夢じゃないけど、それなりにやりたいことも見つけたし、毎日汗水たらして働いていこうかなと思う。日記に書いてすっきりした。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?