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僕なりの組織論


僕の考える強い組織は簡単です。

「"成長意欲"と"目標への共感"がある集団」

とても当たり前に聞こえますが、

組織として、組織を形成する個人として、
"成長意欲"があり、その意欲の先に一つの目標が明確にあるチームは強いです。

そもそも成長意欲とは

ここでも僕なりの定義ですが、下記のように定義しました。

目的を持った上で、
今よりも良くするために、
今出来ることに全力で取り組むこと。

前回の記事「前進力」の中で、

最初から目標までの道のりが1から10まで見えていたらつまらない

と言いましたが、

目標達成に向けて自分なりに考えて、
たくさんトライして、失敗してまたトライして、、、

この過程には価値があり、その意思を持ち続けることが"成長意欲"だと思います。

そうは言っても、
成長意欲を引き出すにはどうしたらいいのか。

そこには大きく3つのポイントがあると思っています。

成長意欲ポイント

・適切で明確な目標を設定する
・自分が意思決定に関与する
・自分自身でいられる

一つ一つ見ていきましょう。


適切で明確な目標を設定する

おそらく人はこの地球上の生物のなかで唯一"成長欲求"のある生き物です。

しかし目標無くして、
成長に対する意欲はあり得ません。

バットを毎日振りまくっていれば、
目標がなくともスイングスピードが速くなることはあると思いますが、そこには成長に対する意欲は存在しておらず、達成感もないでしょう。

言わずもがな、その人が最強スラッガーになるなんてことはないと思います。
そのスイングでボールに当てること、そしてヒットを打とうという目標はないわけですから。

目標は、
人が何かに取り組む際に自分が何を目指しているのか、の行動指針になります。

また、良い方に進んでも悪い方に進んでも、
自分の進む矢印の方向を意識できることで、モチベーションを維持できる心理的エネルギーにも繋がります。

吉田松陰の有名な言葉にもこのようにあります。
(これは単に個人的に好きな人の言葉ですが。)

"夢なき者に理想なし、
理想なき者に計画なし、
計画なき者に実行なし、
実行なき者に成功なし。
故に、夢なき者に成功なし。"

ここでは夢を目標と置き換えても同じことが言えるでしょう。

コーチとして指導する際も、

長期的なチームの目標があって、
そこから逆算して短期のチーム目標があって、
さらにその中に個人の目標があって、

このように段階的に目標を示して、常に目の前に目標がある状態を作ることでモチベーションを高められるように心掛けています。

ただ目標のレベル感は極めて重要です。

高すぎても現実味がないし、低すぎても燃えないし。

そこは正面から、
今の選手の意欲の高さと、実力をしっかりと見つめてあげて、それに適した目標を一緒に見つけてあげるようにしています。

どんな時でも自分で目の前のことに目標を設定する癖をつけることが出来れば、その人はアメフトに限らず、何事にも意欲的に取り組んでいけるとも信じています。

自分が意思決定に関与する

僕は3つの中でもこれは一番大事なポイントだと思っています。

人は誰しも自分の存在意義を認められると嬉しいものです。自己承認欲求と言われるものですね。

部活"は"楽しかった!という後輩はたくさんいます。

特に
キャプテン、ポジションリーダーや、
エースポジションを経験した人、
または僕と同じでコーチを経験した人
(と言いつつもチームの人数は少ないので全員がポジションリーダーみたいなものですが)

そう言ってもらえることはもちろん嬉しいです。

でも今僕が言いたいことはそこではなく、

"なんで"部活が楽しかったのか

そこを考えてみてほしいです。

アメフトが好きだから
仲間と一緒に頑張れる時間が好きだから
高校の部活は大学より自由だったから

もちろんどれも正解だと思います。

でも、

アメフトじゃなきゃそうはならない
あの仲間だから好きだった
また高校に戻れたら楽しめる

とはならないと僕は思います。

これは僕なりの、
選手の考えに対する意見になるのかもしれませんが、

一歩踏み込んだところまで考えてみると、
少なくとも僕が見てきた選手たちが部活を楽しかったと言う理由の中には、

「自分の意思」が組織の決定に関与していたから

という理由が一番根っこの部分にあると思います。

僕自身もなんでコーチが好きなのかを考えた時に、

チームの勝利であったり、選手の成長であったり、などが出てきますが最終的なところまで掘り下げていくと、

自分が組織の方針を決める部分に深く関与できるから

という答えになりました。

自分がやると決めたことを実行して、
やってみて良いのか悪いのかを判断して、
何が良かったのか、何が悪かったのかを考えて、
よりよくするためには何が必要かをまた考えて、
そしてまた実行して、、、

すべてにおいて自分の意思と共に行動し、
その判断には同時に責任も伴います。

僕の場合は、コーチ2年目(同時19歳)の時にまさかのアメフト経験者の顧問の先生が離任することになり、(今思えば幸いにも)一人で部活動を見ることになりました。(その部活動もどうなんだ、という声もあると思いますが。。)

あの時はまさに全て自分で考えて、考えたことを選手に伝えて、保護者の前で話す機会も多々あって、、、、

とても成長できたな、と今振り返ればそう思いますが、当時は「自分が言ったことはしっかりやらないと、自分がちゃんとしなくちゃ」と学生ながらとても良い責任を感じながら日々を過ごしていたと思います。

責任と書きつつも、"僕のコーチングスタイル"に記載の通り、まだまだ未熟な部分ばかりだったので選手と一緒に成長してきたことがほとんどです。

そしてそのスタンスのせいか、物事を選手と決めることも多いです。
なので、「自分が組織の方針を決める部分に"深く関与できる"」と記載しており、この大切さに気付いてからは意識的に選手たちにそのような機会を提供できるように考えております。

チームとして強くしたいという考えはもちろんありますが、それよりもこのように"自分たちで決めてやってみる"機会を大切にしたいと思っています。

ですので、一つのブロックを例にしてもベストな方法を自分で考えてもらって、
それでも分からない場合は方法①と方法②を示し、少なくとも自分で選択してもらう。
そしてそれをやってみる、振り返る。

失敗したら自分のあの時の判断のどういう所に穴があったのかを一緒に考えてみる。

その繰り返しです。

他にも本当に些細な事でも良いと思ってます。

新しいプレーの名前
プレーの選択
やりたい/やるべき練習
スカウティング(相手の動きを見て作戦を立てること)

決められることは出来るだけ選手に決めてもらう、そんなスタンスでやってます。

この繰り返しが自分のやっている事への"こだわり"に繋がり、同時に責任に繋がると思います。

それが組織の指針となれば、
本人たちは自分で決めたことなので、必ず納得感をもって取り組めます。
そこにワクワクしていれば責任に恐怖心を感じることなく黙々と取り組みます。
そして彼らがそうなった時の成長力は半端ないです。止まりません。

よく他のチームの顧問の先生からも「毎年良いチームだね。」と言われることがあります。

本当に嬉しいことですし、そう思われるようなチームを作ってくれている選手にも感謝です。

そこの要因が何かと聞かれれば、
僕は必ずこの部分を答えるでしょう。

組織論の話から少しポイントがずれますが、、、

単純にこれは個々人の満足感の話だけでなく、
これからの時代にとても大切な能力になってくると思います。

"学校教育が生む思考回路"の中でも記載しましたが、今まで私たちは与えられてきた問題を解くことばかりを教わってきました。

いかに周りと歩幅を合わせて、同じようにこなすか。

別の言い方をすると、
自己責任を負う教育を受けてきてない人がほとんどだということです。

自分の決めた事に自分で責任を負う機会や、
自分で選択する機会が少ない傾向にある。
だから誰かと違うことをしようとする事を躊躇う。

そのせいか働くことを考える時期になると、終身雇用や退職金など、他人に任せきりのものに縋りつこうとします。
今まで自分で決める事にあんなにやりがいを感じていたのに。

ただこれからはどの会社も確約された将来なんてありません。

どんな未来が来ようとも、
自分で自分のことに責任をもって行動できる人間は必ず生き延びれると思っています。

考え方が多様化している今の時代、
企業としての組織もいかに周りの考えを巻き込んで意思決定していけるかが個人的には極めて重要かなと思いますが、それは別の機会に書くとします。

自分自身でいられる

最後のポイントとして、

やっぱり人は自分らしくいられる時が心地よいものです。

変に気を使ったり、
不意に質問されると嘘が出たり、
本音を言えないで抱え込んだり、

そんな状態からベストなパフォーマンスなど発揮されるわけもなく、活発な議論も出来るわけがありません。

いかに自分らしさを組織の中で出してもらうか、

その人を知ろうとする姿勢
失敗を大歓迎する雰囲気作り

ここが大事かなと思います。

コーチだからって変な威厳はいらないですし、
自分のことも聞かれればしっかり話します。
聞かれなくても話してしまう時もあります笑。

これは一朝一夕で達成できるものではないので、日々のコミュニケーションを大切にする以外の方法はありません。

何かしらの方法で選手との会話の風景をお見せしたいと思います。

そして失敗大歓迎の雰囲気作り。

ミーティングをしてる時に、

不意に思ったこと、
聞かれた時に1番に頭に浮かんだこと、

それが今のその人の率直な考えです。

その考えが認められれば、
そこの空間は自然と快適になりのびのびと過ごせると思います。

全て受け入れるつもりはもちろん指導をする上でありませんが、まずはそれを周りに発信することで、その回数を増やす。
それが例え間違っていたとしても、自分の本心とどのように考え方がズレていたのかを知ることで修正が早くなる。
怒られることを気にして、思ってもない綺麗事を並べてそれを指摘されたとしても、結局自分の意見ではないので、その指摘は響かないと思います。

まずはありのままを曝け出せる雰囲気/環境を作り出すことで、その選手は自分の力は組織に発揮出来ると考えています。

長くなりましたが、
上記3つのポイントが人の成長意欲を駆り立てる重要な要素だと思っています。

そして、

常に目標が目の前にあって、
自分の考えが組織の指針となって、
かつ、ありのままでいられる。

そんな状態があなたの生活の一部となれば、
自然とその組織が目指すところに一緒に行きたくなるのです。

まだまだ強くなる余地はたくさんあるので、
これからもこの組織論についてはアップデートをし続けていくつもりですが、

これが"今"僕が考えている最強の組織です。


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花田悠太

花田悠太神奈川県立横浜栄高等学校アメリカンフットボール部での9年間のコーチ生活を通じて感じたことを書いてます。「学生が自分の"好き"に突き進めるようなキッカケ作り」
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