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僕のコーチングスタイル

コーチングと聞くと、難しそうだったり、知識も豊富でないと出来ない、、、というイメージを持つかもしれません。

確かにプロのコーチとなれば求められるものは多いのでしょう。

僕の場合は違います。

「寄り添って、一緒に目標に進んでいくこと」

これが僕のコーチングスタイルです。

言ってしまえば"兄"的存在になれればいいなと考えてます。

こう思うようになった理由は2つあります。

①自分の成長がマストだったから

僕がコーチになりたての頃は、現役で3年間プレーしていたものの、アメフトの知識なんて本当に浅はかなものでした。

なんてったって、ディフェンスのアサイメント(作戦)がないようなレベルでしたから笑

それに対して他の私立高校は経験豊富で貫禄のある指導者がいる。

「このまま他校のコーチのように振舞っても到底叶うはずもない」、そう思いました。

それでも負けたくはない性格ですから、なんとか自分が出来ることは何か、を模索しながら必死になっていた頃を今でも覚えています。

"寄り添って一緒に進んでいく"と上述しておりますが、言ってしまえばそうするしかなかったんですよね。

僕自身もコーチとして、技術面でも知識面でも、選手と一緒に成長するしかなかったんです。

やったことないポジションのことがあればyoutubeで勉強したり、他の高校/大学のプレーを見漁ったり、面白そうな練習があればまずやってみる。そこからトライ&インプルーブの繰り返し。

選手たちが

"出来ない"ことが理由で前向きになれない理由はなんなのか

どうすれば"出来る"楽しさを感じられるのか

そんな事ばかり考えていました。

でも気がつくとそれが、選手との密なコミュニケーション、信頼関係に繋がっていたんです。

知識などではまだまだ他校のコーチに劣る部分ばかりでしたが、選手との距離感だけはどこのコーチよりも近かった自信はありますね。

同じ船に乗って、みんなで一つの舵を取って目的地に進んでいく。

コーチだけど、みんなと手を重ね合わせて舵をとる。

コーチだから誰よりも強く舵は握る。

そこだけが自分の強みであって、逆に言えばそれしかなかったかもしれません。

今の高校1年生は僕にとって11個下にあたりますが、そのスタンスは変わりません。

②中学時代の軍隊野球チーム

小学2年生から父の影響で始めた野球。

当時は本気でプロ野球選手を目指していました。

それなりに上手い方で、イチローがトレーニングしていた鳥取まで個人的に練習に行くほど。(なので先日の引退はショッキングでした。)

そんな野球を"嫌い"にまでなったのは、中学になって入部した公式野球チーム、いわゆる"シニアチーム"です。

言葉通りの軍隊式。

監督が右向けば右。

自分の意見を言う隙もなく、OKが出るまで足を揃えて走り続ける。

これを"ゆとり"と言われるのであれば、それはそれで結構ですが、

自分の好きな事をやっているはずなのに、

指示に従うことしか出来ないことに窮屈感
ミスをすれば怒られる、外されることへの恐怖感

気がつけば、上手くなること、勝つことへの練習ではなく、怒られないようにすることに意識が削られていたように思います。

今思えば僕自身の取り組み方、考え方を変えればもう少し楽しさを見いだせていたのかもしれませんが、当時の僕には出来ませんでした。

肘の手術が重なったこともあり、辞めることも考えて親に相談もしましたが、残り少しということもあったので中学卒業までは続けましたが、最後は意地で続けているだけで、とても楽しいとは思いませんでした。

この経験から、

僕自身、人に何かをやれと言われたとき、納得感がない限り行動に移さない人間になりました。

そして後輩と接するときも、いかに"楽しさ"を感じてもらえるか、"自発的な行動"を出来るようになるのか、ということを自然に考えるようになったと思います。


よくリーダーシップとマネジメントが比較されることがあると思います。

僕は簡単にこんな理解を持っています。

リーダーシップは自分もプレーしながら組織を率いる

マネジメントは自分はプレーしないが組織を導く

僕にとってコーチはマネジメントに近いものだと考えていますが、プレーしないからこそ選手への伝え方は非常に難しく、それだけ大切だと思います。

年の差や言葉による威厳を振りかざし、指示を出すのは簡単です。

~をやれ、と言えば、その場では選手は指示に従い意図していた事は完了するでしょう。

しかし、それだと次回同じ場面がきたとしても、同じく「やれ」という指示がないとやらないか、怒られるのを回避するためにその作業をこなします。

果たしてそれがその選手のために、組織のためになるのか。
答えは明確です。

それでは、どうすれば自発的に行動できるようになるのか。

その取り組みにどんな意味があって、どんな役に立つのかを考えてもらう、そこに納得感をもってもらうこと。

これが僕がたどり着いた答えです。

正直いうと、これは時間と忍耐力が必要です。
でも生徒の"自主性"を育てるためには最適な方法だと僕は考えています。

何かに取り組む時、練習メニューを決めるとき、まずはもちろんコーチとして大会までの日数や、選手のコンディションを考えながら自分の中で決定をします。

それをただ伝えるだけではやらされるだけになってしまうし、1-10まで説明しても中々頭にも残りにくいものです。

そんな時は、

僕がその決定に至った思考回路を辿るような問いかけを選手にします。

今僕らの弱点はなんなのか
次の相手はどんなチームでどんな試合運びにするのが有利なのか
なにを優先的に練習するべきなのか

そんな"問い"を順を追って繰り返すことで、僕の口からではなく、選手の口でその決定までの道のりを辿っていきます。

もちろん僕の思考回路が100点とは全く思っていませんし、時には全然違う回答をする生徒もいます。

そっちの方が良さそうなら、そっちにいってみるときもあります。

このようなことは机上の勉強とは違い正解がありませんから、僕自身も常に挑戦者であり、学ぶ姿勢を忘れません。

大事なことは、
何かに取り組む際、物事を決める際の背景や目的を、自分の考えで伝えられるぐらい落としこむ事。

それが出来れば同じ場面がまたきても、似たようなケースでも自然と選手たちだけで物事を決めて進めていける力がついていくと思っています。

ここでも答えを示すのではなく、一緒に答えにたどり着くやり方を自分のスタイルとして捉えています。

このように、自分がコーチになるまで、なった当初の状況が今の自分のコーチスタイルを確立しています。

スタイルは人それぞれだと思いますが、
一番はいかに選手ファーストで考えられるか、選手目線で物事を捉えられるか、が大切になると思います。

そういうスタンスでコーチをやってきたせいか、今まで関わってきた選手達は今、自慢の後輩でもあり、大事な親友でもあります。

(余談)

点の話になりますが、選手への言葉遣いも気をつけてます。

例えば試合中の課題を説明するときに、

「みんなの課題は~だ。克服しろ。」
というと上から物を言っていて、個人的に、選手とコーチの間に距離感を感じます。

ですので、

「俺らの課題は~だ。克服していこう。」

もちろんプレーをするのは選手ですが、チームを作り上げるのは選手とコーチで、同じ立場です。

人として必要な礼儀作法はしっかり指導しつつも、フラットなところはとことんフラットです。


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花田悠太

花田悠太神奈川県立横浜栄高等学校アメリカンフットボール部での9年間のコーチ生活を通じて感じたことを書いてます。「学生が自分の"好き"に突き進めるようなキッカケ作り」
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